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“住宅購入では頭金を2割入れた方が安心”という目安を聞き、住宅購入前の目標にしている方も多いかもしれません。では、他の人がどのくらい頭金を準備しているか、住宅ローンの返済において頭金にはどのくらいの効果があるか、考えてみましょう。

頭金は入れすぎも要注意

住宅購入において、住宅ローンを借りる金額を抑えるために準備する「頭金」借入金額が少なくなるため利息を減らすことができますし、金融機関によっては頭金を多く入れることで金利が低くなるなど条件が良くなる場合もあります。

一方で頭金を多く入れすぎてしまい、新居での生活を始めるにあたって必要な費用を捻出するのに苦労をしてしまったり、とっさの時のまとまったお金がなくなってしまったりするようだと困ります。

頭金の効果を複数シミュレーションして、わが家にぴったりの目標金額を決めましょう。

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みんなの平均や年収別の目安は?

2015年度の【フラット35】を利用した方の調査データによると、住宅種類別の平均頭金額は注文住宅で696.9万円、建売住宅で409.4万円、マンションで889.3万円、中古戸建で239.3万円、中古マンションで372.9万円となっています。

割合でみると取得価格の1~2割程度を準備するのが平均的というデータになっています。

<住宅種類別平均頭金額>img_00099_01※住宅金融支援機構『2015年度フラット35利用者調査』より筆者作成

年収別の頭金の割合をみてみると、年収400万円未満で頭金0円が26.0%、年収400~600万円未満で頭金200万円未満が21.4%、年収600~800万円未満で頭金200~500万円未満が21.3%、年収800万円以上で頭金1000~1500万円未満が18.1%と最多となっています(家を買った1700人の価格・ローン・頭金レポート 2011 SUUMO)。

<年収別の頭金金額>img_00099_02※引用元:SUUMOより筆者作成

平均額は金額の多い人がいると引き上げられますし、最多の割合がわが家の適正額とは限りませんが、他の人の実績もひとつの目安になるかもしれません。

頭金を100万円入れた場合の効果

では、頭金を入れることによってどの程度の利息軽減効果があるか考えてみましょう。

3,000万円の物件に対して35年のローンを組んで返済する例で考えてみます。(諸費用は現金で支払うことと仮定します。)

2016年7月のARUHIフラット35(全期間固定)の金利は、物件価格の9割以下の融資の場合で0.93%(返済期間21~35年)、9割超の融資の場合で1.37%(返済期間21~35年)となっています。

物件価格の9割を超える部分に利用するARUHIフラットαは2.55%(変動)となっています。

準備する頭金が物件価格の1割未満の場合、全額1.37%で借りるか、9割までの金額を0.93%で残りを2.55%(変動)で借りるか、という選択肢が生まれます。

【フラット35】を扱う金融機関では同様の商品ラインアップを備えているところは多いです。

<3,000万円を35年間で返済する場合の総返済額> ※()内は月々返済額img_00099_03※ARUHIフラット35(9割以下)は今回の借入額の上限の2,700万円(3,000万円の9割)とする。ARUHIフラットαは頭金に応じて借入額が変更するものとする(頭金0円→借入額300万円、頭金100万円→借入額100万円、頭金200万円→借入額100万円)。
※ARUHIフラット35(9割以下、返済期間21~35年)0.93%、2016年7月度実行金利で試算
※ARUHIフラット35(9割超、返済期間21~35年) 1.37%、2016年7月度実行金利で試算
※ARUHIフラットα 2.55%、2016年7月度実行金利で試算

ARUHIフラットαは一見金利が高く見えますが、併用することでARUHIフラット35の9割以下の金利で借り入れることができます。

借入金額のうち、多くの部分にARUHIフラット35(9割以下)0.93%が適用されることになるため、今回のシミュレーションのように総返済額を抑えられるケースもあります。

ただし、借入金額や返済期間によって結果が変わることもあるため、実際の金額でいくつか試算してみるのがおすすめです。

ARUHIフラットαについては変動金利なので、金利が上昇した場合の金額も確認しておくと安心ですね。

 

頭金100万円よりも10年後の繰り上げ返済100万円入れる方がお得なケースも

表をみると、ARUHIフラット35とARUHIフラットαで頭金0円の場合と100万円入れる場合では総返済額に51万円(約3,618 万円-約3,567 万円)の違いが生まれることがわかります。

これは35年間、一度も繰り上げ返済などをしないケースなので、途中、繰り上げ返済を行うことでその差は少なくなったり、場合によっては総返済額が逆転することもあります。

例えば、頭金0円で返済をスタートし、10年後にARUHIフラットαの方を100万円繰り上げ返済(期間短縮型)した場合、利息軽減効果は約61万円です。

始めから100万円の頭金を入れるよりも約10万円、総返済額が少なくなります。

このように適用される利率をみた印象と、実際の総返済額が異なることはあります。住宅購入後の生活資金に半年~1年程度の生活費を残しつつ、無理のない範囲で頭金の額を検討すると良いでしょう。

ローン商品もいくつかの組み合わせを選択肢に含めた方がよりわが家に合う借り方を見つけられる可能性が高まります。

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この記事の筆者
風呂内亜矢 ファイナンシャル・プランナー

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、宅地建物取引士 IT企業に勤めていた26歳のとき、貯金80万円で自宅用としてマンションを衝動買いしたことをきっかけにお金の勉強と貯金を始める。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『貯金80万円、独身の私にもできた! 自宅マンションを買って「お金の不安」に備える方法』『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』がある。

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