住宅ローン借り換えのチャンス到来!【フラット35】が過去最低を更新

2016年2月から導入されたマイナス金利の影響で、住宅ローンの全期間固定金利(【フラット35】)が過去最低1.250%(返済期間21年以上、融資率9割以下)となりました。金利がこれまでに例を見ないほどの水準に下がっているので、全期間固定金利への借り換えを検討してみるのも良いでしょう。

マイナス金利の影響で預金金利は過去最低に

日銀のマイナス金利導入は、私たちの生活に大きな影響を及ぼしています。そのひとつは預金金利です。マイナス金利導入により預金金利を引き下げる金融機関が出てきました。

現在、普通預金の金利は0.001%と、限りなくゼロに近い水準まで低下しています。預金金利のさらなる低下で、利息は期待できなくなり、預金者にとってあまりメリットはありません。

一方、住宅ローン金利の引き下げはメリットといえるでしょう。現在住宅ローンを組んでいる人も、住宅ローンを見直す良い機会となりそうです。

今こそ全期間固定金利への借り換えが魅力!

2016年3月、全期間固定金利で代表的な住宅ローン商品【フラット35】が史上最低金利となりました。

【フラット35】は住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して提供している最長35年の全期間固定金利の住宅ローンで、10年国債の利回りにほぼ連動して金利が決定されます。金利が最終返済まで変わらないため、返済額が上がる心配もなく、返済計画が立てやすいことが魅力です。

短期プライムレートに連動する変動金利(半年型)と比べ、適用金利が高いことがデメリットとしてあげられますが、10年国債の利回りが過去最低を更新したことに伴い、【フラット35】の金利も過去最低金利となっているので、全期間固定金利への借り換えは今がチャンスといえるでしょう。

では、ここで過去最低を更新した住宅ローンの金利に借り換えると、どれぐらい返済額が変化するのか、具体例から見てみましょう。

<借り換え前のローンの条件>

2014年3月に【フラット35】で借り入れた人が、今回借り換えする場合(2016年3月金利)
・現在のローン残高:2,873万円
・残りの返済期間:33年0ヶ月
・適用金利:1.74%(全期間固定金利)
・返済方法:元利均等返済、ボーナス返済なし

これを、金利1.25%(全期間固定)のローンに借り換えたとすると、返済額は次のようにわります。違いがわかりやすいよう、表にしてみました。

  借り換え前 借り換え後 差額
毎月の返済額 9万5,422円 8万8,577円 -6,845円
年間返済額 114万4,956円 106万2,924円 -8万2,032円
総返済額 3,778万3,493円 3,507万6,316円 -270万7,177円
うち利息分 905万3,493円 634万6,316円 -270万7,177円
諸費用 - 83万568円 83万568円
団信特約料(総支払額) 189万3,900円 185万500円 -4万3,400円
総支払額 3,967万7,393円 3,775万7,384円 -192万9円

※諸費用の内訳は以下の通り
・印紙税:2万円
・登録免許税:11万5,000円
・司法書士報酬(抵当権設定):6万円
・司法書士報酬(抵当権抹消):1万5,000円
・新しい銀行に支払う手数料(借入金額の2.16%と仮定):62万円
※シミュレーションはあくまで一例です。

なお、借り換えにあたっては、現在借りている金融機関へ支払う完済手数料や経過利息、団信特約料(初回)などもかかる場合がありますので、金融機関でしっかり確認しましょう。

上記のように、【フラット35】から【フラット35】へ借り換えた場合、諸費用を約83万円支払ったとしても、総返済額は約192万円安くなります。

団体信用生命保険の特約料も借り換え後の方が負担は減ります。団信特約料は残高に対して支払い金額が決まるため、金利が低いローンに借り換えれば、残高も早く減り、団信特約料も負担が少なくなるというわけです。

また、なるべく早く返済したいという人は、現在と同じくらいの返済額で借り換えすれば、返済期間を短縮することもできます。

借り換えのメリットを最大限に活かして

マイナス金利の影響で、これまで以上に普通預金や定期預金の金利が下がり、預金でお金を増やすことは、ほとんど期待ができなくなりました。しかし、家計を見直し、支出を抑えることは、努力次第でやれる余地があるのではないでしょうか。

中でも、住宅ローンを利用している方は、マイナス金利の影響で史上最低水準を更新した住宅ローン金利で、ローンの借り換えをした場合、どの程度、支出を減らすことができるか、検討してみてはいかがでしょうか。

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(最終更新日:2019.10.05)
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