結婚や子育てなど、女性のライフプランは変化に富んでいます。女性が住宅を購入する場合、どのような点に気を付ければよいのでしょう。また、最近よく聞く“女性向け”の住宅ローンは一般の住宅ローンと比べるとどんな特徴があるのでしょうか?

女性が住宅を購入する前に考えておきたいこと

フルタイムで働く女性や出産後も働き続ける女性が増え、自分で住宅ローンを組む女性が増えています。住宅ローンの返済は長きにわたり、その間には結婚や出産、転職など、ライフプランの変化も多く訪れるでしょう。長い人生で何が起こるかはなかなか予想できませんが、住宅ローンの返済は完済まで続きます。ライフスタイルが変化する可能性が高い女性だからこそ、住宅を購入する前に考えておきたいことがあります。

将来住まなくなるかも?

まず、シングルの女性が住宅を購入する場合、結婚・出産で家族構成が変わる可能性を事前に十分検討したいものです。結婚しても住み続けるのか、子育てもこの家でするのかなど、ちょっと想像してみましょう。もし、「今のライフスタイルが変わったら、将来は住まないかも」という場合には、“人に貸す”ことを考え、貸しやすい条件を備えた住宅を選ぶ(駅が近い、人を選ばない間取り、収納が多い等)のも一手です。貸しやすいことは“売りやすい”にもつながり、このような視点で住宅選びをしておけば、住まなくなった場合の選択肢が増えます。シングルではなくても、将来大きなライフスタイルの変化が考えられる場合には、将来は住まなくなる可能性を考えておきましょう。

働き方の変化

働き方が変われば、収入も変化します。一時的に無収入になる時期もあるでしょう。収入の変化は住宅ローンの返済にも大きな影響があります。特に、出産しても働き続けるか、今のまま正社員をずっと続けるのか、契約社員や独立起業の可能性もあるのかなど、自分のキャリアプランについても考えてみましょう。

もしもの場合に備え

もう一つ考えておきたいのが、「もしも」の場合です。万が一、死亡や高度障害になった場合には、通常、住宅ローンに付いている団体信用生命保険でカバーされます。しかし、病気やケガで就業不能状態になった場合には一般の団体信用生命保険ではカバーできません。就業不能状態になった場合に支払われる保険を検討したり、少し多めに手元に資金を残しておくと良いでしょう。半年~1年くらい収入がなくても貯蓄が底をつかないよう確保しておくと安心です。

女性向け住宅ローンとは

住宅購入に際し、女性だからこそ注意したい点をみてきました。住宅ローンの中には、女性だけが利用できる「女性向け住宅ローン」があり、女性の住宅ローン借り入れをサポートするような内容になっています。一般の住宅ローンと比べてどのような点が違うのでしょうか?

1)借り入れ要件が緩和されているものがある

会社員であっても、正社員以外に、派遣社員、契約社員、パートなどの形態で働く女性は多くいます。実際のところ、住宅ローンは正社員ではないと審査に通りにくいのですが、働き方の多様性に対応するために、派遣社員や契約社員でも申し込み可能であったり、年収の要件が税込年収100万円以上など、一般の住宅ローンに比べ審査基準が緩められた商品があります。

2)金利が優遇されているものがある

女性であれば金利の引き下げ幅を大きくしてくれる商品もあります。また、出産後の返済額が少しでも減るよう、一定期間の適用金利をさらに引き下げてくれる商品もあります。所定の要件はありますが、育児休業中など一定期間は利息のみの返済も可能とする商品も複数あります。

3)ローン返済を支援する保険などに加入できるものがある

ケガや病気などで就業できない場合に、一定期間住宅ローンの返済をカバーしてくれる保険や、入院した場合に給付金が支払われる保障が付いた住宅ローンがあります。

4)女性向けの特典付きのものがある

住宅ローン契約者に、エステや旅行などのサービスを優待価格で利用できる会員制度を提供している金融機関があります。

<女性向け住宅ローン>

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住宅を購入したい女性の多くが心配することとして「自分が借りられるかどうか」「住宅ローンが払い続けられるか」が挙げられます。過度に不安にならず、これからの自分のライフプランや住宅購入後の家計収支を冷静にシミュレーションしてみましょう。ライフプランの変化が大きい女性にとっては、住宅ローンの月々の返済額が抑えられたり、ローン返済を支援する保険の付加された女性向け住宅ローンの利用価値は高いと思います。
ただし、年収が低くても借りられる住宅ローンの選択は慎重に行ってください。“借りられる”から良い商品というわけではありません。最後まで返せるかは自分で判断することが大切です。安心して“最後まで返せる”、ライフプランの変化に対応しやすいという視点で、女性向け住宅ローンを上手に利用しましょう。

 

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この記事の筆者
海老原政子 ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャル・プランナー(AFP)

国内生保の営業職員として在勤中にライフプランの重要性に目覚め、FP資格を取得。
結婚や出産、住宅購入など、人生の節目におけるお金のアドバイスができる専門家として独立。
自治体の家計相談や労働組合様向けセミナー講師、コラム執筆等実績あり。

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