女性ならではの特典付き! 万が一のときの保障が充実した住宅ローンとは?

女性の社会進出を背景に、自分でローンを組んで住宅を購入する働く女性が増えています。シングル女性だけでなく、共働き夫婦の妻が契約者になる場合もあります。その中で、返済中の女性の不安を少しでも和らげることができるようにと、女性限定で疾病保障を充実させた住宅ローンが出てきています。

団体信用生命保険に加入しても、就業不能状態の不安は解消できない!

住宅ローンを借りるとき、多くの方は団体信用生命保険(団信)に加入します。
団信は、住宅ローンの返済中に契約者が死亡・高度障害状態になった場合、保険金でローンの残高がすべて返済される仕組みになっています。団信に加入すれば、万が一のときに遺族は契約者の代わりに住宅ローンを返済する必要はありません。しかし、保険金が支払われるのは、契約者が「死亡・高度障害状態になった場合」に限られています。

ちなみに、「高度障害状態」とは、両眼の視力を全く永久に失った場合や、言語またはそしゃくの機能を全く永久に失った場合、両上肢とも手関節以上で失ったかまたはその用を全く失った場合、両下肢とも足関節以上で失ったかまたはその用を全く失った場合など、条件が厳しく定められています。

つまり、病気やケガなどで就業不能状態になったときなどは、団信では対応することができないのです。「死亡・高度障害状態ではないが働けない状態」に陥った場合は、勤労収入が途絶えた家計にローン返済の負担が重くのしかかることになります。

このような不安に対応して、住宅ローンに疾病保障の特約を付加できるサービスが近年人気を集めています。
保障の内容は金融機関や商品によって異なりますが、がん、急性心筋梗塞、脳卒中の三大疾病や、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎などの重度慢性疾患が対象になっています。これらの疾病で所定の要件を満たした場合、月々の返済額相当の保険金やローン残高相当額の保険金が支払われたり、一時金が支払われたりします。 疾病保障の特約料は、ローン金利に0.2%~0.3%上乗せして払うケースやローン返済とは別に支払うケース、金融機関によっては契約者の負担を0円にしているところもあります。

女性が借りると疾病保障が充実する住宅ローンは?

「死亡・高度障害状態ではないが働けない状態」になるかもしれないという不安は、女性に限ったものではないはずですが、近年、女性が住宅ローンの契約者になると疾病保障が充実する住宅ローンが登場しています。
充実した疾病保障の提供は2通りあります。ひとつは、女性しか契約できない女性専用住宅ローンに付けられるもので、もうひとつは、女性が住宅ローンの契約者になったときに付けられるものがあります。

女性専用住宅ローンには、例えばりそな銀行の「凛next」や三井住友信託銀行の「エグゼリーナ」などがあります。

りそな銀行「凛next」

「住宅ローン返済支援保険」に特約料の負担なしで加入することができます。これによって、疾病・障害により30日間を超える就業障害が続いた場合に、最長3年間、ボーナス返済額を含む毎月返済額とほぼ同額の保険金が払われます。また、地震・噴火・津波によるケガを原因とする就業障害の場合も保険金が払われます。
その他、「がん」と診断されたらローン残高が0円となるなどの3大疾病保障特約を付ける場合、通常の住宅ローンであれば、ローン金利に年0.25%上乗せした形で特約料を払う必要がありますが、この商品では年0.1%優遇され、年0.15%の上乗せで付けることができます。

三井住友信託銀行「エグゼリーナ」

借入金額1,000万円以上、かつ返済期間10年以上で借りる場合、「ローン返済支援特約付新医療保障保険(団体型)」に保険料の負担なしで10年間加入でき、万が一ケガや病気で入院した場合には、入院初日から1日あたり1,000円を受け取ることができます。なお、この商品は、出産後6ヶ月以内に申し出ると、申し出から1年の間、住宅ローン金利が年0.1%優遇される特典もついています。

また女性が住宅ローンの契約者になったとき、特典が付けられる商品の例として、住信SBIネット銀行が取り扱っている「ネット専用住宅ローン」があります。この商品は、女性がローンの契約者になると、通常の「8疾病保障」に加えて、「ガン診断給付金特約」が基本セットされます。もともと通常の「8疾病保障」も保険料の負担をする必要はありませんが、「ガン診断給付金特約」も同様です。「ガン診断給付金特約」とは、所定の要件のもとガンと診断された場合に、30万円の一時金が支払われる保障です。

疾病保障の内容はしっかり確認する!

保険金や給付金が支払われる条件は、細かく定められています。同じような保障でも金融機関によって異なる場合もあります。
したがって、「どのような病気に罹患して、どのような状態になったとき、保険金や給付金がどのように支払われるか?」を事前にしっかり確認するようにしましょう。一般の方は、書面やホームページを読んだだけで保障内容を理解するのは難しいでしょう。金融機関の窓口やコールセンターで具体的な説明を受けて納得するまで聞いたほうがいいでしょう。

「オマケ」の良し悪しで住宅ローンを決めないこと!!

住宅ローンに付いている「疾病保障」はあくまでオマケ、付加価値です。万が一のときの不安に対応することも大事ですが、起こる確率が低い万が一の事態を真っ先に考えて住宅ローンを決めるのは本末転倒です。

まずは、住宅ローン選びの基本である「金利タイプ」、「金利」、「諸費用等のコスト」などをじっくり比較検討して商品や金融機関をある程度絞り込み、その上で、将来の不安の解消につながる「疾病保障」かどうかを見極めて決めたいものです。

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(最終更新日:2020.11.26)
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