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住宅ローンの融資を受けるには、金融機関や保証会社の審査を受けなければなりません。審査には「仮審査」と「本審査」の2つがありますが、それぞれどれくらいの期間がかかるのでしょうか。また、それぞれの審査は誰がどのようなことを審査するのでしょうか。住宅ローンの申し込みから融資が行われるまでの流れを確認しながら、それぞれの審査に必要な期間と審査内容についてご説明します。

住宅ローンには仮審査と本審査がある

ご存知のように、住宅ローンの融資を受けるには審査を受けなければなりません。まずは、住宅ローンの申し込みから、融資が実行されるまでの流れを確認してみましょう。金融機関によって、多少の違いがありますが、住宅ローンの手続きは以下のような順序で進んでいきます。

<住宅ローンの申し込みから融資が実行されるまで>
(1)購入する物件を決める
(2)利用する住宅ローン商品を選び、申し込みをする
(3)住宅ローンの仮審査(1週間程度)
(4)工事請負契約もしくは売買契約と住宅ローンの本申し込み
(5)住宅ローンの本審査(2〜3週間程度)
(6)住宅ローンの契約
(7)住宅ローン融資の実行

このように住宅ローンの審査は「仮審査」と「本審査」の二段階になっています。

審査にはどれくらいの期間がかかるの?

仮審査は本審査に進む前の審査で、金融機関が行います。結果が出るまでの期間は、通常1週間ほどです。仮審査を通過すると、その金融機関が提携している信用保証会社などが本審査を行います。本審査には通常2~3週間程度かかります。

そのため、売買契約を結んでから住宅ローンの融資が実行されるまでの期間は、早い場合で2週間程度、一般的には1カ月以上かかると考えておくとよいでしょう。

また、審査の際に何か問題があった場合や、確認事項が生じた場合には、さらに長い期間がかかることもあります。一般的に、仮審査の申し込みから融資が実行されるまでの期間は、約2カ月ほどといわれています。融資の実行とは、借りたお金が金融機関から支払われることをいいます。

なお、通常、住宅ローンの金利は、申し込みをした時点の金利ではなく、融資が実行された日の金利が適用されます。
【フラット35】も同様に融資が実行された日の金利が適用されます。ですから、申し込みをした日から融資が実行される日までに、月をまたいでしまうと金利が変動してしまいます。

現在の状況を考えれば、住宅を購入しようと決めてから住宅ローンの融資が実行されるまでの期間に、金利が大きく上昇、もしくは低下する可能性はほとんどないと言えますが、売買契約を結んでから融資実行日までにはタイムラグがあることは認識しておきましょう。

仮審査では誰がどんなことを審査する?

先ほどもお話ししたように、仮審査は金融機関が行う審査で、事前審査とも呼ばれます。売買契約を結ぶ前に、住宅ローンの本審査に通りそうかどうか、あらかじめ受けておく審査と考えるとわかりやすいかもしれません。

金融機関が最も重視するポイントは、「融資を受ける人に返済能力があるか」ということです。安定した収入が見込めるか、収入に対する返済の負担が重すぎないかといった点の他に、勤務先や勤続年数も審査の対象となります。

(※「金融機関が住宅ローンを申し込んだ人のどこを見ているのか」についてはこちらの記事を参照)

なお、上でも述べたように仮審査の後には本審査があるため、仮審査を通過したからといって、住宅ローンの融資が受けられると決まったわけではありません。仮審査を受ける際に必要となる書類は以下の通りです。

<仮審査時に必要な主な書類>
・住宅ローン仮審査申込書
・運転免許証や健康保険証などの本人確認書類
・収入を証明する書類(源泉徴収票、確定申告書など)
・購入する物件の資料
・住宅ローン以外の借入状況を示す資料

本審査は誰がどんなことを審査する?

仮審査を通過すると、不動産会社と物件の売買契約を結んだ上で、住宅ローンの本申し込みを行います。その後に行われるのが本審査です。

住宅ローンは、購入した住宅を担保にしてお金を借りるので、住宅ローンを借りようとする人がその住宅の所有者になってからでないと申し込みができません。そのため、先に売買契約を結ぶ必要があるのです。注文住宅など、土地を購入して住宅を建てる場合には、建築会社と建築請負契約書を結びます。

本審査では、金融機関の他に、信用保証会社や生命保険会社も審査を行います。民間の住宅ローンは、信用保証会社の利用や団体信用生命保険(団信)への加入が義務付けられているからです。

金融機関や信用保証会社は、融資を受ける人のへ「返済能力」と「購入する物件の担保価値」を審査します。
まず、返済能力については仮審査と同様に、年収に対する返済の負担割合、勤務先と勤続年数や雇用形態、車のローンなど住宅ローン以外の借入状況がチェックされます。

また、物件の担保価値については、売買契約や建築請負契約に問題がないかを確認すると同時に、万が一、「住宅ローンの返済が滞って物件を差し押さえた場合、どれくらいの価値があるか(=担保価値)」がチェックされます。

生命保険会社は、融資を受ける人の健康状態を確認します。団信に加入していれば、ローン返済中、融資を受けた人に万が一のことがあった場合に、保険金で住宅ローン残高の返済が行われます。先ほどもお話ししたように、民間の銀行ローンは、団信へ加入することを融資の条件としているので、生命保険会社の審査が必要になるのです。

一方、【フラット35】の場合、団信への加入は義務ではありません。ただ、【フラット35】であっても、もしもの場合の返済資金の確保するために、生命保険へ加入することは必要です。団信の生命保険料は民間の保険と比較しても割安なため、【フラット35】を借りて団信を申し込む人も多くいますが、団信は、年末調整(確定申告)における生命保険料控除の対象にならないことも知っておいてください。

なお、本審査を受ける際に必要な書類については、仮審査で必要な書類に次の書類を加えたものになります。

<本審査時に必要な主な書類(仮審査に必要な書類に追加)>
・不動産売買契約書(建築請負契約書)
・健康診断表

金融機関によって審査内容も期間も異なる

仮審査・本審査問わず、住宅ローンの審査は金融機関によって、その内容もかかる期間も異なります。審査の内容が違うということは、ある金融機関では審査が通らなかったとしても、別の金融機関では審査を通過できる可能性があるということでもあります。
とはいえ、売買契約を結んだ後に住宅ローンの審査が通らなかった場合に、契約がどうなるのか不安になる方もいらっしゃると思います。

ほとんどの売買契約では、ローン審査が通らなかった場合に備えて、契約を解除できる「ローン特約」が盛り込まれています。このローン特約がない場合には、違約金が発生したり、手付金が戻ってこなかったりという場合もあるので、ローン特約が盛り込まれているかどうかは必ず確認しておくことをおすすめします。

本審査が通ったら、金融機関から融資承認書が発行され、「金銭消費貸借契約」を結んだ後に融資実行となります。先ほど、金利は融資の実行日時点の金利が適用されるとご説明しましたが、融資実行日と金利はこのタイミングで確定します。融資実行日には売り主に物件の購入代金が振り込まれます。代金が振り込まれたら、不動産登記が行われ、住宅ローン借り入れの手続きは終了となります。

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この記事の筆者
工藤崇 ファイナンシャル・プランナー

FP事務所MYS(マイス)代表
1982年北海道生まれ。北海学園大学法学部卒業後上京し、資格試験予備校、不動産会社、建築会社を経てFP事務所MYS(マイス)設立、代表に就任。雑誌寄稿、WEBコラムを中心とした執筆活動、個人コンサルを幅広く手掛ける。ファイナンシャルプランナー。

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