子どもの学費にめどが付きほっとしたのもつかの間、月50万円の生活をしていますが一向に貯金ができません。定年後の生活費を考えると破たんするのではないかと不安です。今からできる対策はありますか?(50代/男性/会社員)

★ファイナンシャル・プランナー 有田美津子さんからのアドバイス

50代は全世代を通して最も支出が多い世代です。大きな要因は子どもの学費と住宅ローン返済。そのため「学費さえ終われば貯蓄ができる!退職金も入るし老後も何とかなるだろう」と考えがちです。しかし実際には、子どもの独立後も収入に合わせてお金を使ってしまい、結局老後資金を貯められない、という悩みも多いのです。
特に年収が高い世帯ほど注意が必要です。知らず知らずのうちに日常の生活費がふくらみ、特に大きなお金はかからないのに、なぜかお金が貯まらないという相談が多くあります。

そこで考えたいのが定年後の家計に向けた50代からの家計の見直しです。今は高収入でも定年後の大幅な収入減に備えてしっかり家計を見直し、年金収入になっても対応できるシンプルな家計を少しずつ作っておきましょう。

 

50代からできる老後家計の見直し3つのステップ

定年後の生活が破たんしないように、家計シートを使った具体的な家計見直しの手順をご紹介します。

ステップ1:家計シートを使って現状の家計を費目ごとに大まかに把握します。
ステップ2:家計の無駄をチェックします。まずは固定費や変動費といった大きな数字から見直します。それでも足りなければ日々の生活費の見直しが必要です。必要度が低いお金から少しずつ見直しをし、見直し後の数字を予算に置き換えましょう。
ステップ3:見直し後の家計から、老後の家計を予想します。教育費やローン返済など大きく減るお金、医療費や余暇のお金など増えるお金も想像して数字にしてみましょう。

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いかがでしたか?
定年後の日常生活費は年金の中で賄うのが基本です。50歳を過ぎるとお誕生月に送られてくる年金定期便で将来もらえる年金額の概算がわかります。老後の家計が年金収入の範囲内で収まるかどうかチェックしてみましょう。

もしも足りなければ、毎月貯蓄を取り崩すことになります。毎月5万円の貯蓄を取り崩すと1年で60万円、60歳から85歳を老後と考えると、25年間の取り崩し額は1500万円にもなります。
その他定年後も子どもの結婚や自宅のリフォーム、車の買い替えなど大きなお金がかかったり、病気や介護のお金の備えも必要です。こうした特別な出費と予備費に1000万円と考えると定年までに2500万円もの貯蓄が必要になってしまいますね。

ふくらんだ生活費を定年後突然減らすのは苦しいものです。だからこそ、収入が多い50代から少しずつ定年後を見据えた家計の見直しを行い、特別なお金以外は年金収入でやりくりできる老後のシンプル家計を作っておきましょう。

 

住宅ローンをご検討中の方

この記事の筆者
有田美津子 ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー、相続診断士
銀行での住宅ローン相談、住宅販売、損保会社を経て独立。現在は人生と仕事の実務経験を活かし、子育て世代の住宅購入とシニア世代の住替え相談を行う。ライフプランに沿った資金計画から物件の引き渡しまで一貫したサポートが好評。共著・監修に「トクする住宅ローンはこう借りる」(自由国民社)。

50代からの住まい専門FP

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