産後の夫婦の意識ギャップが明らかに! 「夫のイラッ」の原因も判明

「産後クライシス」という言葉が浸透しつつあるが、それを防ぐにはどうすれば良いのだろうか? 厚生労働省の「平成23年度全国母子世帯調査」によると、ひとり親世帯になった理由の1位は「離婚」死別以外でひとり親世帯になった時の末子の年齢は0~2歳が最も多く、産後2年以内に離婚する家庭が多いことが伺える。そこで株式会社マクロミルは、子育てと仕事の両立に詳しい、株式会社ここるく代表の山下真美氏の協力のもと、産後1年以内の男女を対象に夫婦間コミュニケーションに関する調査を行った。

配偶者とのコミュニケーションへの満足度を聞いたところ、満足している人は女性73%、男性82%で、男性の方が高い結果になった。また、配偶者・子どもへの愛情度合いを聞いたところ、「配偶者よりも子どもに愛情を注いでいる」と回答した人は、男性39%に対し、女性75%で、男性の2倍近い結果となった。

女性に「夫に求めていること」を聞いたところ、1位「子どもともっと遊んでほしい」31%、2位「帰宅時間を早めてほしい」29%など、子育てのサポートを求めていることが分かった。一方、男性に「妻が自分に求めていると思うこと」を聞いたところ、1位「妻の話をもっと聞くこと」51%、2位「妻の悩み・課題を解決してあげること」35%と妻のサポートを求められていると考えており、ギャップがあることが分かった。

さらに、女性に「夫にイラッとすること」を聞いたところ、1位「汚したり散らかしたりしても片づけない」39%、2位「お願いするまで手伝わない」35%、3位「ちょっと手伝っただけで得意げな態度をとる」28%だった。妻の4人に1人以上が「ちょっと手伝っただけで得意げな態度をとる」夫にイラッとしているという結果に対し、夫はわずか8%しかそのことに気づいていないということも調査で分かった。

山下氏によれば、「言葉の話せない乳児を育てている妻は、大人とのコミュニケーションが非常に不足しやすい状況にある。最も身近な大人である夫がコミュニケーションの“命綱”のような存在なので、妻の話を聞いてあげてほしい。問題を解決しようと思う必要はなく、『そうなんだね』と耳を傾けてくれるだけで十分」とのことだ。

■調査概要
□調査主体:マクロミル
□調査方法:インターネットリサーチ
□調査地域:全国
□調査対象:20~49歳の男女のうち、以下条件を満たす者(マクロミル提携モニタ)
・配偶者、子どもと同居している ・同居している一番下の子どもの年齢が0歳
□割付方法 男性・女性を均等に回収 合計1,400サンプル
□調査日時 2016年4月25日(月)~5月2日(月)

(最終更新日:2019.10.05)
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