「先取り貯蓄」を実践するための3つのSTEPとは。FPが教えるお金の貯め方・前編 

今後の子どもの教育資金や老後のことを考えて貯金を心がけていますが、なかなか思うように貯まりません。お金のプロであるファイナンシャル・プランナーが実際にやっているお金の貯め方を教えてください。(30代後半/女性/事務職)

 

★ファイナンシャル・プランナー 金子千春さんからのアドバイス

お金をキチンと貯められている人が実践しているのは、給料やボーナスの中からまず貯蓄をして、残ったお金でやりくりする「先取り貯蓄」です。仕組みを作っておけば、自動的にお金が貯まっていきます。
とはいえ、ただ貯めればいいのかというとそうではなく、まず、

STEP1) 「何のために(目的)」「いつまでに(準備期間)」「いくら必要か?」を明確にする
STEP2) イベントごとに毎月いくら、どのように積立てて行くのかを決める
STEP3) それぞれの目的に合った商品で積み立てて行く

ということが重要です。具体的に考えていきましょう。

例えば、老後のために退職金とは別に1,000万円を貯めたい夫婦が「30年間で月2万円ずつ積み立てる」目標を立てた場合です(表1参照)。元本だけ積み立てると、月2万円×30年間×12ヶ月=720万円。つまり、元本を積み立てただけでは、目標金額に280万円足りません。
そこで、運用を考えます。例えば、30年間、毎月1万円を2.5%で運用した場合の残高は、492万円(30年間と2.5%の交わるところの数字:表2参照)×月2万円=984万円と、運用することでほぼ目標の金額を達成できることがわかります。
もし、運用しても目標金額に届かない時は、家計の見直しをして月の積立金額を増やす、目標額そのものを見直す、もう少し髙い利回りで運用できないかを考える、など積立方法の見直しをしてみましょう。
そして、積立方法が決まれば、目的、準備期間なども踏まえてそれに合った商品で積立ていくのです。後半では、STEP3)貯蓄目的に合った商品を見て行きます。

表1<資金計画の例 STEP1およびSTEP2>

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表2<毎月1万円ずつ積立した場合の利回りごと、期間別残高一覧表>  単位:万円img_00084_02

※税金20%控除後の概算金額 

※参考値であり特定の運用方法を推奨しているわけではありません。

【後編】貯蓄目的に合った商品についての説明はこちら>>

 

(最終更新日:2019.10.09)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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