どのくらいなら払える!? 住宅ローン利用者100人に聞いた「返済負担率」

住宅ローンの毎月の支払額を決める目安として、「返済負担率」があります。食費や子どもの教育費などを考慮すると、一般的には20~25%程度に抑えるものといわれているようですが、世間の人達は一体どのくらいの割合になっているのでしょうか。実際に住宅ローンを返済している人達100人にアンケート取って聞いてみました。

【質問】

住宅ローンの返済負担率についてお伺いします。あなたご自身の「返済負担率」はどのくらいですか?

【回答数】

10%未満:20%
10%以上~20%未満:28%
20%以上~30%未満:43%
30%以上~40%未満:7%
40%以上:2%

 

 ※返済負担率…年収に占める住宅ローン返済額の割合のこと (返済負担率の計算式:毎月返済額×12÷年収×100 一般的な住宅ローンの返済負担率は20~25%以内が目安と言われている)

 

返済負担率20%~30%がボリュームゾーン

アンケートの結果、20%以上30%未満の人が最も多いことが分かりました。

・約20%ですが、特に問題はなく、当初の予定通りの生活をしています。ただし、将来金利が上がる予想のため、それまでにできる限り繰り上げ返済をしていきたいと思います。(40代/男性/会社員)
・21%です。まだ子どもがいないので、返済はそんなに大変ではありませんが、子どもができたら、結構カツカツになる気がします。また、老後の貯蓄を考えると、もう少し節約が必要だと思っています。(40代/男性/会社員)
・22%でした。子どもが産まれてくるので出費が増えて大変になるなぁと感じています。(30代/男性/会社員)
・23%でした。負担は今のところ感じていませんがこれから子どもが生まれる予定なので今後大丈夫か少し心配です。(20代/女性/その他専門職)
・25%でした。夫が転職し収入が下がり、子どもにもお金がかかる時期なので、生活は正直厳しいです。10年固定なので、その後の金利も心配です。(30代/女性/パートアルバイト)

一般的な平均値が20%から25%であることを考慮すると、比較的平均水準の住宅ローン額を組んだようなデータとなっていますが、寄せられた意見を参照すると今のところあまり負担にはなっていないという意見がいくつか寄せられています。一方、あまり贅沢もできないという現実は受け止めている様子もうかがえます。無理して節約生活を行うというよりも、極力無駄遣いをしないようなスタンスが多いようですね。しかし、将来子どもが生まれるなどのことを考慮すると、これからが心配という意見も挙げられています。たしかに、子ども一人当たりの養育費は大学を卒業するまでに平均でも3,000万円ほど必要といわれているので、心配にもなりますよね。

堅実派も多数! 半数近くの人が20%未満

アンケートの結果、20%~30%未満に次いで、10%以上~20%未満、10%未満、30%~40%未満という順番になりました。

・18%程です。子どもの教育費を考えると、ちょうど良い負担率になっていると思います。(40代/男性/会社員)
・10%未満です。自分の場合は住宅ローンを組む際に、ものすごく綿密にシミュレーションをしたので、とくに負担感はあまりないです。(40代/男性/自営業)
・30%~40%未満です。早めに返済を終わらせたいので少し返済負担率は高めにしています。節約はしていますが、凄く大変というわけではないです。(30代/男性/会社員)
・30%でしたが主人の両親と一緒に住んでいるので4人で働き比較的余裕がありました。(30代/女性/パートアルバイト)

半数近くの人が20%未満に抑えているという結果が分かりました。堅実に10%前後に抑えている人の多くには、子どもの養育費について考察するとこのくらいに抑えたという意見が多いようです。比較的、返済負担率を抑えている人は、事前にライフシミュレーションをじっくりと行ったのではないでしょうか。中にはファイナンシャルプランナーなどに相談した人もいるかもしれません。アンケート回答者の中には、比較的余裕があり、繰り上げ返済を検討中などという人もいるようです。住宅ローン借入期間中は金利がかかるのでできるだけ早く返してしまうのが一番ですよね。少数派意見として、30%以上という人もいますが、早めに返済を終わらせたいという理由を見ると、そう考えるのもうなずけます。

子どもの養育費など考えると、やはり20%前後が無難!

返済負担率25%前後の人が最も多い結果となり、その人たちの多くの意見は、“少し厳しいかな”程度の感覚のようです。でも、これから子どもが出来たら心配という不安の声も! 
着目できるのは20%未満に抑えている人が半数近くいることではないでしょうか。多くの意見は、子どものことを考慮してライフシミュレーションをすると、20%未満が妥当と判断したようで、堅実屋さんが多いようです。やはり、大きなローンを抱えた際にはしっかりとシミュレーションしたほうがよさそうです。手元に余剰が発生したら、繰り上げ返済してしまえばローンも早く終わって老後への不安も解消されるかもしれません。

アンケート実施概要
■調査地域:全国
■調査対象:【年齢】20歳~49歳の男女(住宅購入経験者)
■調査期間:2015年12月22日~2016年01月05日
■有効回答数:100サンプル
(最終更新日:2019.10.05)

この記事が気に入ったらシェア