夏の節電方法を解説! 夏をエコに過ごすクールなアイデア9選

燃料価格高騰の影響で、2023年6月から大手電力会社7社での値上げが始まりました。一方で、日本の夏は今年も厳しい暑さが見込まれているため、熱中症予防のためにエアコンや扇風機の使用が推奨されています。

家計と健康の両方を守りながら暑い夏を乗り切るために、「効果的な節電方法を知りたい」という人も多いのではないでしょうか。

この記事では、夏に使える9つの節電方法を紹介します。

その1・エアコンの使用を最小限に抑える

エアコンは、多くの電力を消費する電化製品の一つです。エアコンを効率よく使うことが節電につながります。

エアコンの無駄な使用を抑えるためには、以下のような工夫を実践してみましょう。

ドア・窓の開閉は少なくする
外気をなるべく室内に入れないようにすれば、室温も上がりにくくなり、エアコンの稼働を抑えられます。

昼間もカーテンを閉める
昼間もカーテンを閉じて日差しを遮ることで、室温の上昇をやわらげられます。部屋に自然光を取り入れたい場合は、外出時だけでもカーテンを閉じておくのがおすすめです。

扇風機・サーキュレーターを併用する

扇風機やサーキュレーターを併用すると、エアコンを効率的に利用できる

扇風機やサーキュレーターを使用して、エアコンの冷気を部屋に循環させましょう。風が当たることによって体感温度も下がります。

その2・照明をLEDに切り替える

家の照明をLEDに切り替えるのも、節電に効果的です。LEDは従来の照明よりも消費電力が低いため、照明をつける時間が長いほど電気料金に差が出ます。

LEDは白熱球よりも購入価格が高い傾向にありますが、寿命は白熱球の40倍、蛍光灯と比べても4倍~7倍と、買い替えの頻度が少なくて済むのも特徴です。

照明をLEDに切り替えたうえで、使わない部屋の明かりはこまめに消す、昼間はなるべく自然光を利用するなどの工夫を重ねることで、より高い節電効果が見込めるでしょう。

ただし、昼間に自然光を利用する場合はレースの遮熱カーテンを取り入れるなど、前項で述べたエアコンの節電方法と上手にバランスをとる必要があります。

その3・テレビの明るさを調整する

テレビをつける時間が長い場合は、画面の明るさを下げたり、音量を調整したりすることで節電になります。テレビをなんとなくつけっぱなしにしていたり、消し忘れが多かったりするならこまめに消す習慣をつけ、エコモードや自動調節機能も活用してみましょう。

また、画面にほこりがついていると暗く見えるので、定期的にテレビの掃除をするのも効果的です。

近年では、人がテレビの前にいないと自動的に画面がオフになる人感センサー付きテレビも販売されています。テレビを買い替える際は、省エネ機能に着目してみるのもおすすめです。

その4・冷蔵庫の使用を工夫する

生活に欠かせない冷蔵庫も、使用方法を工夫することで節電が期待できます。

庫内の温度設定を見直す
冷蔵庫内の温度は外気温の影響を受けやすいので、冬は「低」、夏はなるべく「中」に設定するのがおすすめです。

ドアの開閉をなるべく減らす
庫内の冷気をなるべく逃がさないためには、ドアの開閉をなるべく減らしましょう。

冷蔵庫を壁から5cm以上離して設置する
冷蔵庫の運転中は外に放熱するため、壁が近いとうまく熱が逃げず、運転効率を損ねてしまうことがあります。

熱いものは冷ましてから庫内に入れる

できたての料理など、熱いものをそのまま入れると庫内温度が上がり、消費電力が多くなります。

ものを詰め込みすぎない
冷蔵庫にものを詰め込みすぎると庫内に冷気が行き渡りにくく、余計な電力を使ってしまいます。また、ものが多いと取り出したい食品を探すためにドアを開けている時間が長くなるので注意しましょう。

その5・炊飯器は保温時間を短く

炊飯器の節電方法に「一度にたくさん炊いて冷凍庫で保存し、食べる際に電子レンジで再加熱」というものがあります。

これは間違いではありませんが、同じ量のご飯を食べる場合「炊飯器の保温時間が4時間以内であれば、電子レンジを使うよりも消費電力が低くなる」という比較結果が出ています(※)。

4時間以内に食べきれる量を炊いた場合は、炊飯器での保温がおすすめです。

※ 出典:資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約 炊飯器」

その6・温水暖房便座は冬だけ使用する

トイレの便座に温水暖房機能がついている場合、切っておけば電気の節約になります。

当然ですが、便座や洗浄用の水を温める機能は電力を消費します。便座や水の冷たさが気にならない夏場は機能を切り、それ以外の季節は設定温度を下げたり、節電モードを活用したりと工夫しましょう。

また、トイレの蓋を閉めておくと熱が逃げにくくなるため、節電につながります。

その7・窓の断熱対策を行う

断熱カーテンで外部からの熱気を遮る

屋内の温度を保ち、冷暖房の効率をよくするためには窓の断熱対策が効果的です。

夏に外から部屋に入ってくる熱は、74%が窓からとされています(※)。そのため断熱カーテンや遮熱カーテン、窓に貼る断熱シートなどを活用すれば、外気温の影響を和らげられるのです。

すだれやレースカーテンなど、自然光を通しつつも遮熱効果の高いアイテムもあります。自然光を利用して照明機器の節電をしつつ、エアコンの節電効果も狙いたい人はチェックしてみましょう。

さらに窓の断熱対策を徹底したいなら、複層ガラスや樹脂サッシ、二重窓など断熱性の優れた窓にリフォームするのも一つの方法です。なお窓の断熱リフォームは、条件を満たせば国から補助金が支給されます。

※ 出典:YKKAP「暑さや寒さをやわらげる “断熱窓”」

その8・省エネ家電への買い替え

最新の省エネ家電へ買い替えることがお得になることも

長い目で見た節電対策の一つが、省エネ家電への買い替えです。最近の電化製品の多くは、技術の進歩によって高い省エネ能力を備えています。

日本のエネルギーは大半を海外からの輸入に頼っているため、国際情勢の変化による燃料価格の変動が輸入額に大きく影響します。これまでも1970年代に起きた2度のオイルショックや、ロシアのウクライナ軍事侵攻の影響などによって、電気料金は幾度となく変動してきました。

電化製品を新たに購入するコストはかかりますが、この先も節電対策が必要になる可能性を考えると、買い替えは有効な方法だといえるでしょう。

その9・契約アンペア数を見直す

家全体の電気の契約アンペア数を見直すことで、電気料金が下がる可能性があります。

契約アンペア数とは、契約上一度に使える電流量です。電力会社の契約形態がアンペア制の場合、「30A」「40A」「50A」というように段階別に設定され、アンペア数が大きくなるほど基本料金が高くなります。

契約アンペア数が家庭内で一度に使用する電流量を大きく上回っている場合、基本料金を必要以上に払っているかもしれません。

ただし、電流量が契約アンペア数を上回ると、ブレーカーが落ちてしまいます。無理のない範囲で契約アンペア数を見直してみましょう。

まとめ

電気料金が高騰している昨今、これまで以上に省エネ・節電を意識することが重要になりました。

省エネは日本のエネルギー問題だけでなく、世界的なトピックであるSDGs(持続可能な開発目標)の7番目「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」や13番目「気候変動に具体的な対策を」に当てはまる取り組みでもあります。

さまざまな問題への糸口となっている節電について、記事内で紹介した方法を実践してみてはいかがでしょうか。

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