日本の家庭に眠る「かくれ資産」は約44兆円? 不用品を売却すれば国民一人あたり34.5万円の計算に!

2021年12月、フリマアプリの最大手「メルカリ」が、実際に家庭に眠っている不用品をまとめてメルカリで売ることでいくらになるかという興味深い調査結果を発表しました。この調査から、多くの家庭でお金になりそうなモノが眠っていることがわかりました。

「かくれ資産」って何?

この調査のキーポイントである「かくれ資産」とはどのようなものなのでしょうか。一般的にいわれている「タンス預金」とは別の概念となります。

メルカリが調査
家庭内の「かくれ資産」について、メルカリはニッセイ基礎研究所の久我尚子氏とともに2021年11月に調査を実施しました。調査では、まず日本全国を「北海道・東北」エリア、「関東(東京を含まない)」エリア、「東京都」、「中部」、「近畿」、「中国・四国」、「九州・沖縄」の7つのエリアに分類します。そのうえで、家庭内の不用品を「服飾雑貨」、「書籍・CD・ゲーム」、「美容・健康」、「ホビー・レジャー」、「家電・家具・雑貨」の5分類37カテゴリーに振り分け、それぞれ自宅に何個所蔵されているかを調査したものです。

そして、その不用品の個数に、37カテゴリーごとのメルカリの平均取引価格を掛け合わせて金額を算出し、性別および年代別1人あたりの平均金額を算出しました。

「かくれ資産」の定義
この調査で用いられている「かくれ資産」とは、1年以上使用しておらず、かつ、理由もなく家庭のなかで保管しているモノを不用品とし、さらに不用品をメルカリの平均取引価格により金額に換算した数値を指します。

「いつか使うかもしれないから」と家の中に保管したまま数年たっていたり、なくしたと勘違いして同じモノを2つ持っていたりするケースも考えられるでしょう。

2021年の日本の家庭に眠る「かくれ資産」はいくらか

2021年に実施した調査の結果、日本の全家庭にある「かくれ資産」はいくらになったのでしょうか。

「かくれ資産」の総額は推計約43兆7,269億円

日本の家庭には約44兆円が眠っている?

調査の結果、日本の家庭に眠っている「かくれ資産」の総額は推計約43兆7,269億円にも上ることがわかりました。これを日本の人口で割ると、国民1人あたり平均約34万5,000円になります。さらに、1世帯あたりの平均では約73万5,000円となります。

自分の家に70万円を超える価値の不用品が眠っていると考えると、なんとか活用する方法はないかと考えるのではないでしょうか。もちろんこの数値は平均なので、こまめに不用品を何らかの形で処分している家庭なら、もっと少ない額になりますし、使わないモノはほぼ倉庫に眠らせたままという家庭だと、「かくれ資産」の額はもっと高くなるでしょう。

性年代別では60代以上女性が最も高い
「かくれ資産」の保有割合を年代別および性別に分けたところ、性年代別の1人あたり平均額は60代以上の女性が最も高く、約56万4,000円という結果になりました。

また、地方別でみると1位となったのは「中国・四国」エリアで約40万3,000円でした。2位は「北海道・東北」エリアで約40万2,000円、3位は「東京都」で約36万9,000円となっています。

不用品を捨てることによる損失額
さらに、年末や引っ越しの際の大掃除で捨てられる不用品を金額に換算すると、約5兆8,129億円になることがわかりました。これらの不用品を捨てずに売却すれば、国民1人あたり平均約4万6,000円が得られる計算です。つまり、4万6,000円の損失を一人一人が生み出していることになります。

モノを捨てるにもお金がかかる現代では、できるだけ売却して換金し、自分の好きな用途に使う方向に意識を変えるべきだといえるのかもしれません。

フリマアプリで意外と売れるもの5選

もう使わない不用品だからといって捨ててしまうと大きな損失になることがわかりました。では、実際に売却しようと考えた際、メルカリなどのフリマアプリでは一体どのようなものが売れるのでしょうか。

ここでは、「こんなものでも売れるのか」と思うような意外なものを5つ紹介します。

リモコン
テレビやエアコンのリモコンは、意外と売れるものの定番です。いつも手が届くところにあるのが当たり前ですが、なくなったり壊れたりすると、とても不便になってしまいます。

実際にリモコンが壊れて困っている人や、なくしてしまったなどでリモコンだけを探している人は多くいます。

たとえば、テレビやビデオなどを買い替えたり、リモコンだけ残ったりしたケースはありませんか? そのようなリモコンをフリマアプリに出品すれば、お金に変わるかもしれません。

AirPodsの片耳だけ

片耳のワイヤレスイヤホンにもニーズが

最近ではAirPodsなどのワイヤレスイヤホンの需要が高まっています。通勤や通学時、自習しているときなどに、音楽を聴いている人も多いでしょう。これまでのイヤホンのようなコードがないのも人気の理由です。

こうしたワイヤレスイヤホンを、片耳だけなくしてしまったというケースが多くあります。片方だけ壊れてしまうケースもあるでしょう。高額のイヤホンだと買い替えるのもためらいますし、思い切って買い替えたとしても、残った片耳のイヤホンをどうするか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。

そのため、片耳だけのワイヤレスイヤホン(特にAirPods)にも需要があり、特に新品に近いものだと高値で売れる可能性があります。

フリーペーパー
街でサンプリングしていたり、特定の曜日にポストに入ったりしているフリーペーパーが売れることもあります。

フリーペーパーでは「タウンニュース」や「リビング新聞」、ほかには「月刊ローチケ」などが有名です。また、飛行機や新幹線においてあるフリーマガジンなども目にする機会が多いでしょう。

人気のアイドルやモデル、俳優の特集が組まれているフリーペーパーは、フリマアプリに出品すると意外な高値がつくケースがあります。

石や流木

味わいのある流木もフリマアプリで売れることがある

無料で手に入る、石や流木なども売ることができます。石や流木に価値があるのかと思うかもしれませんが、きれいなものや味のあるものをハンドメイドの材料として探している人がいるのです。

最近では、自作のハンドメイド作品をネット上で販売しているサイトも増えているので、需要は根強いものがあります。

どんぐりなどの木の実や紅葉などの木の葉も、同様にハンドメイドグッズやインテリアなどに需要があるようです。家族で出かけたり散歩がてら自然にふれあったりするときには、意識して探してみてもいいでしょう。

ブランド品の袋や箱
ハイブランドのお店でショッピングをした際には、箱やショップの袋がついてきます。中身でなくても、ハイブランドのショップの袋だけでも欲しいと思っている人もいます。ブランドの価値に比例して箱やショップの袋の価格も高くなるため、まとめて出品するとよいでしょう。

大きさもいろいろあるので、どのくらいの大きさかをきちんとわかるように表示しておけば、より丁寧です。

また、ショップの袋にリボンなどがついていた場合、リボンを単体で売ることもできます。

まとめ

自分にとってはもう使う予定がないものでも、他の人にとっては必要であるケースは往々にして考えられます。売れそうな不用品があるなら、機会をみてフリマアプリに出品すれば、意外な収入になるかもしれません。

写真を撮ったり、セールス文章を考えたりするのが少し手間ですが、最終的に収入になることを考えると、やってみて損はないでしょう。慣れると簡単に出品できるようになるので、まだ不用品を売ったことがない人は、これを機会にぜひフリマアプリを活用してみてください。

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