注文住宅で後悔したくない! 失敗した場所ランキング5と後悔の理由について解説します

注文住宅は設計から施主の意見を反映して建築します。そのため、完成した家には絶対に満足して住めるのではないか、と考える人もいるでしょう。しかし、注文住宅でも後悔している人は少なくありません。

この記事では、自分が注文住宅を建てるときには後悔しないようにしたいと思う人に向けて、どのようなポイントで後悔を感じやすいのか、また後悔しないようにするにはどうすればよいのか解説します。

注文住宅で失敗した場所ランキング

注文住宅を建築した人は、具体的にどの設備に後悔しているのでしょうか。おうちパレットによる調査を参考に、「作って失敗した設備や部屋」はどこなのか紹介します。

※参考:おうちパレット「注文住宅に関するアンケート」

1位 収納・クローゼット
失敗したと感じるところで一番多かったのは、収納やクローゼットでした。その理由の多くは、「収納が足りない」ことだそうです。

収納やクローゼットを増やすと、その分使える居住スペースは減ります。居住空間を広げるために、収納部分を少なくする、もしくは収納を作らない、といった方法をとるケースもみられます。しかし、居住年数を重ねるにつれ荷物は増える傾向にありますし、収納スペースには余裕を持たせたほうがよいでしょう。

そのほか、屋根裏収納や床下収納を作ったものの、取り出しにくく結局使用しない、という人もいます。

2位 トイレ
第2位はトイレでした。トイレに関する後悔としては、「トイレはやはり2つ必要だった」「位置が使いづらい」といったものが多いそうです。

トイレは一つでも生活できますが、朝の混み合う時間帯や階段の上り下りなどのことを考えると、各フロアに一つずつあると利便性は高まります。また、トイレの位置で後悔するポイントとしては、リビングの近くにあり音や臭いが気になる、寝室から遠く夜トイレに行くときに不便、といったものがあります。

3位 お風呂
お風呂は、「もう少し広くすればよかった」と後悔する人が多いようです。お風呂を広くすると費用も高額になりますが、当然広いほうが満足度も高くなります。

そのほか、お風呂にありがちな後悔ポイントとして、「窓をつけなかったためカビが生えやすい」「オプションで棚などをつけたけれど結局使わない、掃除しづらくなってしまった」というものが挙げられます。

4位 和室
い草の香りを楽しみながらゆったりくつろげる和室がほしいと考える人は少なくないでしょう。しかし、和室を作らなくてもよかったのではないかと後悔するケースもあるようです。和室は定期的に畳替えが必要でランニングコストがかかるうえに、タンスなどの重たい家具は凹んでしまうため置きづらいなど、使い勝手が悪いと感じる人もいます。

また、小上がりとして和室スペースを設ける人もいますが、圧迫感が出て部屋が狭く見えてしまうこともあります。

5位 キッチン・台所
キッチンも、お風呂と同じく「もっと広くすればよかった」というコメントが多くあったそうです。キッチンスペースをとるとリビングやダイニングはその分狭くなりますが、作業スペースや食材の保管場所を確保するには、ある程度の広さは必要でしょう。

吊り戸棚にしたものの踏み台が必要で使いづらい、コンセントが足りないなど、キッチンの設備に不満を持つケースもあるようです。

なぜ注文住宅で後悔してしまうのか

自分の希望を反映させる注文住宅なのに、なぜ後悔するようになってしまうのか、考えられる理由について解説します。

シミュレーションが不足している
前述したアンケート結果をみてみると、計画段階では理想の間取りや設備だと思っていても、実際に住み始めると不便に感じる事例が多いようです。こういった後悔は、実際の生活を入念にシミュレーションできていないことが要因でしょう。

所持しているものの量やサイズ、家族の生活スタイルなどから現実的なシミュレーションを行い、どの設備をどこに配置し、どのくらい広さをとるべきか、考えてみましょう。

こだわり過ぎてしまっている
注文住宅は施主の希望を盛り込んで建築するものですが、こだわり過ぎると逆に後悔の原因になる可能性があります。憧れのジャグジーやプール、サウナなどの設備を導入しても、メンテナンスがわずらわしく結局使わない、といったこともあるそうです。

希望通りの家を設計したところ、予算を大幅にオーバーし、住宅ローンの返済が大変になる人もいます。こだわりポイントを反映できるのが注文住宅のメリットですが、結果として後悔が残れば意味がありません。工務店やハウスメーカーのアドバイスに耳を傾け、本当に必要なのものか冷静に判断することが大切です。

工務店・ハウスメーカーに不満を伝えられない
日経XTECHの記事によると、工務店やハウスメーカーに対して不満を一部しか伝えていない、まったく伝えていないという人は61.0%と半数を超えています。建築中になにか不満を持ったとしても、なかなか言えないという人が多いようです。

しかし、不満や希望をきちんと伝えられないと、後悔どころかトラブルに発展するおそれがあります。建築が進んでしまうと直せない部分も増えてくるので、不満や気づいたことがあるときは、すぐに相談してみましょう。

※参考:日経XTECH「工務店には本音を伝えづらい」

周辺調査が足りない
注文住宅だけに限りませんが、住み始めてから周辺環境の悪さに気づくことがあります。近隣住民が迷惑行為をする、スーパーマーケットが遠くて日々の買い物に不便、といったことです。こういった失敗は、現地を実際に見ていない、もしくは数回しか足を運んでいない、ということが主な原因でしょう。

よく知らない地域の土地を購入するときには、その場に何度も足を運び、周辺調査をすることをおすすめします。隣人はどのような人か、コンビニやスーパーマーケットはどこになるのか、確認してみてください。時間帯や曜日によって状況は異なるため、条件を変えつつ調査するとよいでしょう。災害時に備え、ハザードマップを確認するとより安心です。

注文住宅で後悔しないために

上記の内容をまとめると、注文住宅で後悔しないためには次のような点に気をつけるようにしましょう。

・居住後の生活を入念にシミュレーションする
・こだわりや憧れの設備は本当に必要か考える
・工務店やハウスメーカーとは密にコミュニケーションをとり、不満はすぐに伝える
・周辺環境まで入念に調査する

居住後、「想像と違って使いづらい」とならないように、現実的なシミュレーションはしっかりと行いましょう。特に後悔する人が多い収納は、ものが増えることを想定して広めに取るのがおすすめです。キッチンやお風呂の広さで迷ったときも、できるだけ広めにしたほうが、後悔しにくい傾向にあります。

また、建築中に少しでも不満があれば、迷わず工務店やハウスメーカーに相談するようにしましょう。建築後では直せないような設備もあるため、早めに伝えたほうが後悔しにくくなります。

まとめ

注文住宅では、収納やトイレ、お風呂、和室、キッチンなどで後悔する人が多くいます。住んでみると、スペースが足りなかったり、位置的に使いづらかったりすることが主な理由です。

少しも後悔のない注文住宅を建築するのは難しいかもしれません。しかし、事前に調査やシミュレーションをしっかりと行い、実際の生活が便利になるよう工夫しましょう。

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