高知移住は二段階移住がおすすめ! 2ステップで自分に合うまちを見つけよう

高知県は四国南部に位置し、豊かな自然が魅力の県です。首都圏などの都市から移住する人も少なくありませんが、いきなり田舎へ移住するのは不安という人もいるかもしれません。高知県へ移住するなら、二段階移住も検討してみるとよいでしょう。今回は、高知県への移住を希望する人に向けて、二段階移住の方法や移住支援などを解説します。

高知県の特徴・基本情報を紹介

高知県は、四国4県で一番広く、最も南に位置する県で、太平洋に面する扇状の長い海岸線が特徴です。周囲を四国山地の豊かな森林と、太平洋の青い海に囲まれています。温暖で日照時間が長いという恵まれた気候を活かし、野菜の栽培が盛んでアールスメロン、シシトウ、キュウリ、ナスなどが生産されています。

また高知平野では、早場米の収穫も行われています。長い海岸線をもつ近海や、遠洋の水産資源も豊富で、四万十川を代表とする清流では天然の鮎やうなぎも獲れます。

高知県の基本情報は次のとおりです。

高知県移住におすすめの二段階移住とは?

自然豊かな田舎暮らしにあこがれはあるものの、長く都市部で暮らしていると、いきなり地方に移住するのに不安を感じる人も多いでしょう。また、移住して長く住むには、どのまちが自分や家族に適しているかわからないという人も多いものです。

そこで、右も左もわからない場所にいきなり移住を決めるのではなく、二段階移住を試してみるのがおすすめです。二段階移住とは、まずは比較的大きな都市へ移住し、それからまた別のまちへ移住することです。

たとえば、いったん県庁所在地の高知市へ移り(第1段階)、そこで生活しながら自分に合うまちを探して最終的に気に入ったところへ移住(第2段階)すれば、納得の行く地域で安心して生活できるでしょう。高知市なら、現状の生活とそこまで大きなギャップを感じずに気候や言葉などの環境や文化の違いに親しみつつ、周囲の地域の情報を得ながら移住候補地との行き来も便利です。

高知市では、一段階目となる高知市へのお試し移住費用や、二段階目の移住先を探すためのレンタカー代を補助する制度もあります。

高知県に住むならどのエリアがいい?

高知県は、おおよそ7つのエリアに分かれます。それぞれのエリアごとに、地域の特徴を紹介します。

安芸・室戸エリア
安芸・室戸エリアは高知県最東部に位置し、徳島県と隣接しています。神戸淡路鳴門自動車道を使えば、京阪神からも比較的訪れやすいエリアです。中心的なまちの1つである安芸市は、品ぞろえの良いスーパーやドラッグストア、家電量販店、総合病院など生活に必要な施設が徒歩圏内にひと通りそろっているため、さほど不便のない暮らしができるでしょう。

そのほかにも近隣エリアには、ゆずの産地の馬路村や全国屈指のサーフスポットの東洋町、レトロな町並みの奈半利町など個性豊かなまちが集まっています。

物部川エリア
物部川エリアは、高知県の中東部に位置し、高知市にも近い地域です。エリアの中央を東西に横切るように物部川が流れ、高知龍馬空港を横目に土佐湾に注いでいます。特に中・上流の景観は美しく、川遊びや沢登り、釣りなどのレジャー客でにぎわいます。

そんな物部川エリアは、2016年に全国初の「ウェルカムファミリーの観光地」として認定されました。地域全体で子育て世代が楽しめるまちづくりを行い、味覚狩りや動物公園、アンパンマンミュージアムなど、親子で楽しめるスポットが多いのも特徴です。

嶺北エリア
嶺北エリアは、四国全体のほぼ中央に位置する山間部です。四国三郎とも呼ばれる吉野川が流れ、ラフティングやカヤックなどの川下りも楽しめます。山間部ながら高速道路が通っているためアクセスも悪くありません。農業や林業などの第一次産業が盛んです。

移住者支援にも力を入れており、多くの先輩移住者が活躍しているエリアでもあります。一方、地元生まれの人も新規就農の促進や農畜産物の販売数拡大などに取り組んでいます。このように、移住者と地元生まれの人が互いに地元の産業や経済を盛り上げ、嶺北エリアをより魅力的なまちにしようと協働している地域です。

高知市エリア
高知県の県庁所在地である高知市は、土佐24万石の城下町として栄えたまちです。天守が現存する高知城や坂本龍馬でおなじみの桂浜など、有名観光スポットも多いエリアです。四国初の中核市として都市機能を備える一方、山地や田園地域もあり、自然と都市の調和がとれたまちとなっています。

路面電車やバスといった公共交通機関が充実しているため、市街の移動に不便はありません。露店が多数並ぶ高知市名物の街路市は、市内の4ヶ所で曜日ごとに開かれています。なかでも、高知城の東1kmにわたって約300店が並ぶ日曜市は、日本最大級の規模を誇ります。

仁淀川エリア
仁淀川エリアは、高知県の中央付近に位置するエリアで、名前の通り仁淀川が横切っています。清流・仁淀川は「仁淀ブルー」として、澄み切った神秘的なブルーの色合いが全国的に有名になりました。

川沿いや河口付近では、滝や渓谷の絶景を眺められるカフェや、カヌー、ラフティング、釣り、サーフィンなどのアクティビティが楽しめます。また、エリア内のいの町は1,000年以上の歴史を誇る伝統工芸品「土佐和紙」発祥の地です。佐川町も、古い商家など城下町の歴史が感じられます。

奥四万十エリア
高知県中西部に位置する奥四万十エリアは、清流・四万十川の源流、上流、中流域にあたり、観光業が盛んです。特に秘境の奥四万十温泉郷は、千年の美湯やアルカリ硫黄単純泉、汐湯など、さまざまな種類の温泉をハシゴして楽しむこともできます。

四万十ポークの豚まん、うなぎの石焼まぜごはんなどグルメスポットとしても人気です。また四国カルストの天狗高原は、日本のスイスとも呼ばれ、360度の大パノラマが望めます。

四万十・足摺エリア
四万十・足摺エリアは高知県西南部に位置し、幡多(はた)地域とも呼ばれます。四万十川や足摺岬、太平洋の黒潮など、ダイナミックな自然に囲まれた地域です。2022年に3年ぶりに開催されたサイクリングイベント「四国西南・無限大ライド」には、多くのサイクリストが訪れました。タイムレースではなく、用意されたなかから好きなルートを選び、四万十川沿いや海岸線などの景色を楽しみながら走ります。

ほかにも、船が空中に浮かんでいるように見えるほどの透き通った海で知られる柏島や、清流の原風景を感じられる四万十川の沈下橋など見どころが豊富です。ホエールウォッチングやグラスボード、カヤックなど、地域ぐるみで体験型の観光に力を入れています。

高知県への移住に活用できる支援制度

高知県の各市町村では、移住者に向けたさまざまな支援制度を実施しています。そのなかから一部を紹介します。

【高知市】
・「高知市三世帯同居等Uターン支援事業費補助金」として上限15万円の支給
・「高知市地方創生移住支援金」として東京23区在住または通勤者が移住する場合に支給
・「高知市二段階移住支援事業費補助金」として1段階目のお試し移住の補助

【室戸市】
移住体験住宅を1泊1020円で利用可能
空き家バンク制度
空き家改修費の補助
・農業・製炭業・漁業などの就労体験ツアー

【安芸市】
空き家バンク制度
三世代同居等移住支援事業として賃貸は上限20万円、住宅購入の場合は上限24万円の補助金を助成

まとめ

高知県では、移住者支援に力を入れています。特に高知市では、二段階移住支援として移住費用やレンタカーの費用を補助するなど、移住者が定住先を見つけやすい制度を整えています。

高知県は7つのエリアに分かれ、それぞれまちの特徴や自然環境、産業などが異なります。高知県への移住を検討するなら、二段階移住も活用しながら、自分に合ったまちを探してみましょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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