東京23区の中古マンション、平均価格の最安は足立区! リーズナブルに購入できる狙い目エリアはどこ?

東京都の中古マンションの平均価格は5,382万円ですが、市区町村によって大きな違いがあります。東京23区で最も高いのは港区の1億930万円で、反対に一番安い足立区は3,377万円と3倍以上の差があります。東京23区は高すぎると諦める前に、リーズナブルな価格で手に入るエリアを探してみませんか。

港区と千代田区の平均価格は1億円超え

不動産情報の総合サイト「アットホーム」のデータによると、東京都の中古マンションの平均価格は5,382万円で、東京23区各区の平均価格と物件数は図表1のようになっています。

東京23区の中古マンション平均価格と物件数
出典:「不動産情報サイト アットホーム」より筆者作成

東京23区で最も中古マンションの平均価格が高いのは港区の1億930万円、次いで千代田区が1億73万円と、この2区が1億円超えに。以下、渋谷区8,433万円、中央区7,278万円などが続いています。

都心を中心に非常に価格の高いエリアが多いのですが、比較的リーズナブルな価格帯のエリアもあります。東京23区で最も中古マンションの平均価格が低いのは足立区の3,377万円、次いで葛飾区が3,502万円、板橋区が3,610万円と、区によっては平均価格が3,000万円台の場合も。足立区なら港区や千代田区の3分の1程度の価格で中古マンションが手に入るのです。

足立区なら家賃程度の負担で中古マンション購入も

全期間固定1.5%の金利で全額住宅ローンを組んで購入する場合、港区の平均価格1億930万円で試算すると、35年元利均等・ボーナス返済なしの毎月返済額は33万4,659円です。返済負担率(ローンの年間返済額が年収に占める割合。返済比率とも言う)を、多くの金融機関が上限としている35%とした場合、1,147万円の年収が必要になります。高額所得者でない限り、購入は簡単ではありません。

しかし、足立区の平均価格3,377万円であれば、前述の港区と同条件で試算した場合、毎月返済額は10 万3,398円。同じように必要な年収を計算すると、355万円です。一般的な会社員でも、ゆとりを持って買うことができそうです。

実際、都内で賃貸住宅に暮らしている人であれば、月額10万円程度の家賃を負担している人が少なくないのではないでしょうか。足立区などの東京23区でもリーズナブルな価格帯のエリアであれば、家賃と同等程度の毎月の住宅ローン返済額でマイホームを検討できるでしょう。

意外に便利! 都心アクセス便利で人気高まる最安の足立区

足立区は都心から少し離れているというイメージを持っている人がいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。足立区のちょうど真ん中あたりにある西新井駅から東武スカイツリーラインを利用すれば、北千住駅からは東京メトロ日比谷線に乗り入れているため、銀座駅までの乗車時間は直通各駅停車で35分です。

足立区内でも最近人気が高まっている北千住駅は、東京メトロ千代田線・日比谷線、つくばエクスプレス、JR常磐線を利用できます。北千住駅から銀座駅までは、東京メトロ千代田線利用、日比谷駅で東京メトロ日比谷線へ乗り換えで、乗車時間は20分台という近さ。大手町や御茶ノ水など、都心の各方面に20分ほどでアクセスできます。

足立区でも舎人方面は鉄道がなかったため、かつては陸の孤島と言われたことがありましたが、2008年に新交通システム「日暮里・舎人ライナー」が開通、日暮里駅でJR山手線に接続するようになり、便利になりました。区内の各エリアに鉄道が走り、都心へのアクセスがより快適になったことで、足立区の人気が高まっています。

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西新井駅北千住駅

葛飾区の新小岩駅なら東京駅まで10分台 板橋区は私鉄・地下鉄で都心直結

東京23区では、葛飾区と板橋区も平均価格3,000万円台で中古マンションを購入可能なエリアです。

葛飾区は北側にJR常磐線(東京メトロ千代田線直通)が走り、亀有駅からは上野駅まで最速20分。区の中央部には京成各線が延び、南側にはJR総武線の新小岩駅があります。新小岩駅からは東京駅までは総武線快速で10分台の便利さです。通勤だけではなく、千葉方面や横浜方面などのレジャーなどにも便利な立地と言っていいでしょう。

板橋区も、区の南側に東武東上線が、北側には東京都営地下鉄三田線が走り、JR山手線や都心と直結しています。そうした利便性の高いエリアにありながら、港区や千代田区の3分の1程度の価格で中古マンションを手に入れることができるのです。

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亀有駅新小岩駅

港区は間取りによって大きな価格差が! ワンルームなら3,000万円台も

東京23区でも、間取りタイプによって価格帯が大きく異なります。平均価格が最も高い港区では、図表2にあるように、1R~1Kでも3,321万円、1DK~2DKは8,365万円です。平均が1億円超えのエリアでも、コンパクトタイプのマンションなら1億円以下で取得することができます。

若いうちにコンパクトマンションを買っておけば、資産価値の上昇を期待できるエリアですから、将来的にはライフステージの変化に対応して、広めの住まいにステップアップできるかもしれません。ちなみに、港区のファミリータイプのマンションは、2LDK~3LDKが1億4,016万円で、3LDK~4DKが1億9,185万円です。物件数が少ないので集計はありませんが、4LDK以上なら2億円を超えるのは間違いないでしょう。

港区と足立区の間取りタイプ別平均価格
出典:「不動産情報サイト アットホーム」より筆者作成

足立区のワンルームなら月3万円台で購入が可能に

それに対して、平均価格が最も安い足立区であれば、1R~1Kは1,234万円と、1,000万円台で取得が可能です。

1,000万円台であれば、まだ年収がさほどでは高くない若い世代でも取得は可能でしょう。全額ローンを組んで1,234万円のマンションを買うにしても、金利1.5%、35年元利均等・ボーナス返済なしの毎月の返済額は3万7,783円です。賃貸住宅に住んでいる人なら、これ以上の家賃を負担しているという人も多いのではないでしょうか。足立区でも北千住や西新井などの利便性の高い場所であれば、資産価値の上昇が期待できるかもしれません。

足立区では築5年を過ぎるとファミリータイプも3,000万円台に

港区の中古マンションの平均価格は1R~1Kであっても3,000万円台ですから、その価格帯で、足立区なら2LDK以上のファミリータイプのマンションを手に入れることができます。エリアへのこだわりを捨てて、現実的に手が届きそうな場所を探せば、自分たちにふさわしいマンションを見つけることができるはずです。

なお、建築後の築年数によっても価格帯が違ってきますが、港区のマンションでは、築年数が10年、20年を経過しても1億円台の前半の価格水準です(図表3)。希少性の高いエリアだけに、築浅物件は平均価格よりかなり高くなっています。
足立区を見ると、築3年以内だと4,000万円台ですが、それ以上の経過年数だと築15年以内を除き3,000万円台に下がります。

港区と足立区の築年数帯別の平均価格
出典:「不動産情報サイト アットホーム」より筆者作成

先入観を捨てれば自分たちに合う場所が見つかる

東京23区といっても、区によって中古マンションの価格帯は大きく異なります。平均でも1億円超えのエリアがあれば、3,000万円台でも手に入るエリアもあります。

なかには、交通アクセスなどは価格の高いエリアと比べてもさほど遜色のない場所もあります。先入観を捨てて探してみれば、本当に自分たちに合う場所が見つかるかもしれません。

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