福島県への移住世帯が過去最多に! 移住支援や移住におすすめのまちを紹介

近年、地方への移住に興味を持つ人が増えており、2021年度には福島へ移住した世帯がこれまでで最も多くなりました。福島県への移住者を対象としたさまざまな支援も行われています。

福島県への移住には、どのような魅力があるのでしょうか。今回は、具体的な支援内容とともに、移住を希望する人に人気のあるまちを紹介します。

福島県への移住が過去最多を更新

福島県へ移住した世帯は2021年度に過去最高の記録を更新しました。この集計に含まれているのは、福島県内に移り住んだ人のうち5年以上住む意思がある人です。また、2拠点生活のための1拠点を確保するために福島県に住居を構えた人も含まれています。福島県に移住した世帯の半数は、もともと東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏に住んでいたこともわかっています。

特に移住者が多いのは、いわき市や相双地区などです。若い世帯を中心に移住に対する関心が高まっており、自然が豊かで生活基盤も整えやすい地域が人気となっています。

福島県ってどんなところ?

福島県はどのような場所なのでしょうか。移住者が増えている現状からもわかるとおり、福島県にはさまざまな魅力があります。ここでは、福島県の基本情報とともに、福島県へ移住する魅力について説明します。

福島県の基本情報
福島県は東北地方の東に位置しており、中部地方の新潟県、関東地方の群馬県、栃木県、茨城県と隣接しています。人口は194万9,595人(2013年4月1日現在)、面積は13,782平方キロメートルです。東北新幹線が開通しており、首都圏から約1時間半でアクセスできます。

福島県は、会津、中通り、浜通り3つの地方に分類されています。会津は起伏が激しい山地が多い地域です。中通りは福島県の中央に位置し、夏は蒸し暑く、冬は冷たい風が吹いたり雪が降ったりします。浜通りは太平洋に面しており、約160kmの海岸線があるのが特徴です。

福島移住の魅力
福島県の主要都市である福島市、郡山市、いわき市などは、都市としての機能が十分に備わっています。そのため、首都圏からの移住を検討している人にも人気です。新幹線を利用すれば、東北地方の中心地である仙台まで約30分でアクセスできます。東京にも約1時間半で到着します。

福島県は首都圏に比べると人口が少ないため、自分のペースでゆったり生活したい人におすすめです。渋滞や通勤ラッシュに悩まされる機会もほとんどありません。

福島県の移住支援

移住者から人気のある福島県では、移住を希望する人に対してさまざまな支援を行っています。福島県へ移住するなら、移住支援をうまく活用しましょう。ここでは、具体的な福島県の移住支援を紹介します。

移住支援金
「ふくしま移住支援金給付事業」は、通算5年以上、東京23区または東京圏に居住、通勤、通学していた人が対象となる支援金です。東京圏には、一部の地域を除く東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の市町村が該当します。支給される支援金の金額は、単身での移住なら60万円、2人以上での移住なら100万円です。

また、原発事故により避難指示の対象になった12市町村へ移住する人が対象となる「福島県12市町村移住支援金」もあります。12市町村とは、田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村のことです。要件を満たして移住すれば、単身の場合は最大120万円、家族の場合は最大200万円が支給されます。

参考元:福島県「ふくしま移住支援金給付事業のお知らせ」
参考元:福島県「福島県12市町村移住支援金のお知らせ」

就職サポート
福島県では、県内へ移住する人の就職を支援するために「Fターン」というサイトを開設しました。Fターンは、福島県内の企業と福島県内で就職したい人を結びつけるマッチングサイトです。企業情報、就職のイベント情報、求人情報など、福島県内で就職するために役立つさまざまな情報が配信されています。

なお、福島県に移住しても、福島県外の企業に所属しながらテレワークで業務を進める方法もあります。さまざまな働き方があるため、自分の理想に合うスタイルを見つけましょう。

住まいのサポート
福島県では「来て ふくしま 住宅取得支援事業」を展開しています。目的は、福島県へ移住する人に住まいを提供することです。空き家バンクで住居を紹介するだけでなく、実際に住んでみて福島県内での生活を体験できる取り組みも行っています。

また、移住を希望する人が福島県内に住宅を取得する場合、各市町村が補助金を支給する制度もあります。

子育て支援
福島県では、子育て世帯に対する支援にも力を入れています。子育て応援パスポート事業を展開しており、協賛店を利用する際にカードを提示するとさまざまな特典を受けられる仕組みになっています。協賛店の数は約3,600店舗です。また、各市町村が独自に次世代育成支援対策事業を実施しており、子育てのためのサポートを受けられます。

また、子育てだけでなく、結婚、妊娠、出産などを支援するための施設も設けられているため、安心です。具体的には、ふくしま結婚・子育て応援センターや、市町村子育て世代包括支援センターなどがあります。

福島県へ移住するなら、どこがいい?

福島県にはさまざまな魅力があり、移住支援も充実しています。しかし、福島県内へ移住する場合、具体的にどこを選べばよいのか迷ってしまう人も多いでしょう。ここでは、福島県への移住におすすめの市町村を紹介します。

中通り地方
県庁所在地である福島市には新幹線の停車駅もあるため、交通の利便性が特に優れています。雪が少なく、1月の平均気温は0度を下回りません。よって、年間を通して過ごしやすい気候です。

また、白河市にも新幹線の停車駅があります。仙台、宇都宮、東京などへのアクセスも良好です。都市部からすぐに自然豊かな地域へ移動できるため、生活のしやすさを確保しつつ、さまざまなアクティビティを楽しみたい人に向いています。

郡山市は、福島県の商業や経済の中心地です。のんびり暮らしながらも、必要な物をすぐにそろえられる環境が整っています。県内全域にアクセスしやすい点も魅力的です。

会津地方
会津若松市は、会津藩として栄えた歴史のある地域です。観光地としても人気で、史跡だけでなく、猪苗代湖にも多くの人が集まっています。会津地方における商業や経済の中心地となっています。

喜多方市は、喜多方ラーメンで有名な都市です。環境に配慮しながら農作物を育てている農家が多く、食にこだわりたい人には特におすすめできます。酒蔵も多いため、地元の美味しい食事とともに地酒を味わうことが可能です。

桧枝岐村(ひのえまたむら)は尾瀬国立公園の福島県側を含んでおり、面積の約98%は林野です。結婚祝い金、出産祝い金、子育て支援金、学資手当などの給付が充実しており、家族で移住しても安心して暮らせるようサポートを受けられます。

浜通り地方
いわき市は、浜通り地方のなかで最も南に位置しています。温暖で、冬も雪はほとんど降りません。アクアマリンパークやいわき湯本温泉郷などのレジャー施設が充実しており、休日に楽しめるスポットが豊富です。

また、浜通り地方のなかでも、相馬地方は特に移住におすすめです。相馬地方には、相馬市、南相馬市、新地町、飯館村が含まれています。東北中央自動車道の相馬福島道路が全線開通したため、車によるアクセスが便利になりました。企業支援にも力が入れられており、今後ますます発展する可能性があります。

まとめ

福島県では、県や市町村が積極的に移住支援の取り組みを展開しています。実際に多くの人が移住していて人気が高いです。特に、新幹線の停車駅があるまちを選べば、首都圏にもスムーズにアクセスできます。福島県は首都圏と比較すると人口密度が低く、のんびり生活したい人におすすめです。地域によって特色が異なるため、ぜひ自分たちの希望に合うまちを見つけてください。利用できる制度を探し、スムーズに移住できるよう準備しましょう。

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