広島移住の魅力とは? おすすめの街や支援制度・補助金制度などを紹介

広島県は移住先として人気の地域で、移住希望地域ランキングで全国1位を獲得したこともあるほどです。なぜそれほどの人気があるのでしょうか。今回は、移住先としての広島県の魅力を深掘りしつつ、広島移住に活用できる支援制度や補助金制度、移住におすすめの街などを紹介します。

広島移住の魅力とは?

広島県の移住希望地としての人気は高く、認定NPO法人ふるさと回帰支援センターの「2021年移住希望地域ランキング」では、セミナー参加者部門で1位を獲得しました。広島県庁でも移住相談窓口での相談傾向を分析し、相談者のニーズに合った移住セミナーを企画・実施しています。移住に関する不安や疑問を解消したことが、人気につながっているのかもしれません。

有名な観光スポットやグルメが多い広島県には、国内外から多くの観光客が訪れます。そのためか、よそから来た人をすぐに受け入れる温かい文化があるようです。ほどよく都会で自然が豊富、首都圏に比べると通勤時間は短めでラッシュも緩やかです。住みやすいことに加え、婚活や子育てに関する支援が手厚いのも人気の理由といえるでしょう。

出典:2021年移住希望地域ランキング公開|認定NPO法人ふるさと回帰支援センター

広島県はどんなところ?

広島県は周囲を島根・鳥取・岡山・山口の4県に囲まれ、南は瀬戸内海に面しています。沿岸部は年間を通じて晴れる日が多く、雨は少なめです。一方、北部の山間地域では降水量が多く、冬には積雪が見られます。平野部が比較的少ないため、都市機能がコンパクトにまとまり、生活しやすい環境がそろっています。

主な特産品は、いずれも全国一の収穫量を誇る牡蠣(かき)とレモン。造船や自動車産業などの製造業も盛んです。そのほか、ユネスコ世界遺産に登録された「嚴島神社」や「原爆ドーム」、ご当地グルメの「お好み焼き」「尾道ラーメン」「もみじ饅頭」なども知られています。

人口は約276万人(2022年7月1日現在)。県全体で子育て・教育に力を入れていて、「ひろしま版ネウボラ」「広島LIFE-TECH ACADEMY NETWORK構想」などの取り組みを行っています。

参考:
乳幼児支援の新たなカタチ「ひろしま版ネウボラ」|広島県
広島版「学びの変革」アクション・プランについて|広島県教育委員会

広島移住に活用できる支援制度

移住するとなると、引っ越しや転居先での準備にまとまった額のお金が必要です。なるべく負担を軽くするために、広島に移住した際に活用できる支援制度を押さえておきましょう。

移住支援金制度
東京圏から県内の移住支援金の対象となる市町へ移住・就職した人に対して支援金を支給する制度で、広島県では県と11市町が共同で実施しています。対象となる市町は2022年4月1日時点で、呉市、竹原市、三原市、尾道市、坂町、安芸太田町など11市町です。テレワーク移住も対象となるところもあれば、移住先と同じ自治体内に勤務することが条件のところもあります。支援金の額は、単身者60万円、2人以上の家族・世帯の場合は1世帯につき100万円です。

自治体の支援制度
広島県内の各自治体が独自に実施している移住支援制度もあります。以下はその一例です。

【広島市:三世代同居・近居支援事業】
広島市に住む親と同居・近居する小学生以下の子ども(出産予定も含む)がいる世帯に、10万円を上限として引っ越し費用の2分の1を助成

【呉市:移住希望者住宅取得支援事業】
市外からの移住者が一戸建ての中古住宅を購入して居住する場合、上限50万円を基本額として購入費の2分の1を補助し、さらに下記の加算補助
・新婚世帯または子育て世帯の場合、30万円を加算
・親世帯と近居になる場合、10万円を加算
・島しょ部の場合、10万円を加算

広島移住におすすめの街

広島県に移住するなら、どこで暮らしてみたいですか。ここでは、広島移住におすすめの街を5つに絞って紹介します。

尾道市
広島県南東部に位置する尾道市は、瀬戸内海に面した坂の多い街です。レトロ感漂う情緒豊かな街並みが特徴で、尾道を舞台にした映画や小説も数多く発表されています。

移住を検討中の人には「尾道市お試し暮らし等滞在費補助金」、移住者には「尾道市子育て世帯等住宅取得支援事業補助金」「空き家再生促進事業補助金」などの支援を行っています。創業支援や就職支援、子育て支援なども手厚く行っているので、移住後の生活の大きな助けになるでしょう。

参考:尾道移住ポータル

廿日市市
広島市に隣接する廿日市市(はつかいちし)は、広島駅まで電車で20分と好アクセスながら、豊かな自然に恵まれていることが魅力。世界遺産「厳島神社」がある宮島も廿日市市の一部です。

子育て支援に力を入れていて、2020年には日経BPの「子育てしやすい自治体」ランキングで中国地方第1位に選ばれました。同じく日経BPの「シティブランド・ランキング」では、住みよい街として2021年まで3年連続で中国・四国地方エリアランキング内で、中国地方の中では第1位に選ばれています。移住支援としては、「廿日市市佐伯地域及び吉和地域定住促進補助金」「空き家活用支援補助金」などの補助金制度があります。

参考:廿日市市移住定住情報サイト はつかいち暮らし

福山市
広島県の南東部、岡山県との境に位置するのが福山市です。広島県東部の中心地として発展した街です。瀬戸内工業地域主要都市の1つであり、鉄鋼業を中心としたさまざまな製造業が盛んで、大企業も多いため、移住後の仕事探しがしやすいでしょう。

福山市では、創業支援や農業・漁業への就業支援も行っています。移住者向けの「福山市移住者等住宅改修費補助事業」があり、住まいの面でも充実したサポートが受けられます。

参考:福山移住おかえりふくやま

三原市
三原市は広島県の南東寄り、瀬戸内海に面した位置にあります。戦国時代には三原城の城下町として栄え、現在でも歴史を感じる寺社や古民家が数多く残されています。山陽新幹線や在来線、山陽自動車道、広島空港などが利用でき、交通の便がよいところも魅力。ほどほどに田舎ですが不便を感じることは少ないでしょう。

三原市では、移住希望者や移住者向け、「三原市お試し暮らし滞在費補助金事業」「三原市結婚新生活支援事業」「空き家改修等支援事業」などを実施しています。

参考:広島県三原市移住ポータルサイト すんでみはら。

東広島市
東広島市は広島県のほぼ中央に位置し、周囲を低い山に囲まれています。山陽新幹線や在来線、山陽自動車道などの交通網が発達しているので、市内外の移動に不便はありません。広島空港へのアクセスも良好です。

市内には広島大学をはじめとする4つの大学や、官民の研究開発機関が集まる「広島中央サイエンスパーク」があり、学園都市として発達しています。人口の約1割を占める学生が積極的に街づくり活動に参画するなど、活気の感じられる街です。

移住者は、県と東広島市が共同で実施している「移住支援金」のほか、「東広島市移住者等創業支援事業補助金」「空家対策事業費補助金」などが受けられます。

参考:ひがしひろしま移住支援 風と自由と東広島

広島移住を実現するには?

まずは、移住後の生活を具体的にイメージしてみましょう。家族での移住を考えている場合は、家族一人一人の意見を聞き、しっかりと話し合うようにしてください。移住イベントやセミナーなどに参加して相談員と話してみると、イメージがまとまりやすいかもしれません。補助金など、要件が細かい支援制度についても確認しておきましょう。

ある程度のビジョンが描けたところで実際に移住希望地を訪問し、生活の場としてチェックしてください。お試し移住制度があれば、費用負担を軽減できます。こちらも移住相談員が手配してくれるので相談してみましょう。なお、広島県ではLINEでの移住相談や、移住に関するメールマガジンの配信を行っています。理想の移住生活を実現するために、これらのサービスも積極的に活用してください。

まとめ

移住先として人気の高い広島県では、移住支援や子育て支援が充実しています。自治体ごとに独自の支援制度を行っていることもあるので、移住イベントやセミナーを活用して情報を集めるか、移住を希望する市町村に確認してみましょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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