スモールハウスは、通常の家よりも小さく、建築費用も安く済むことから近年人気を集めています。形状や素材、工法などは多岐にわたり、用途も所有者によってさまざまです。居住用のほか、テレワークや趣味用として活用される例もあります。今回は、スモールハウスとは何か、種類や活用方法、購入費用などについて解説します。

スモールハウスとは?

スモールハウスとは、具体的にどのような家のことをいうのでしょうか。ここでは、スモールハウスのメリットやデメリットもあわせて解説します。

スモールハウスとは「小さな家」のこと
スモールハウスに明確な定義はなく、構造や工法などが異なる多くの種類があります。一般的には、次に説明するいずれかの住宅を指すことが多いようです。

・居住用やテレワーク、趣味などに使われる6~10畳程度の1~2人用の住宅
・首都圏などの狭い土地を生かして2階や3階建てで作られた建築面積50平方メートル未満の3~4人家族向け狭小住宅など

スモールハウスといっても、ハウスメーカーや工務店により若干イメージが異なります。

基礎工事をして建てる狭小住宅のほかに、基礎工事の必要のないトレーラーハウスや、自宅の庭などに置けるタイプの6畳程度の箱型の個室も、スモールハウスの仲間です。

ほかにもミニハウスやマイクロハウス、タイニーハウスなどさまざまな呼び方があり、簡易的なものから、シャワーやキッチンなどの設備が整った住居用まで幅広い種類があります。

スモールハウスのメリット・デメリット
スモールハウスはそもそも建物が小さいため広い土地を必要とせず、購入費用が安いのがメリットです。庭や余っている土地などを利用して建てられることもあります。ただし、基礎工事不要の設置タイプのスモールハウスは、耐久性や防犯性に欠ける点がデメリットとなります。

建築基準法の対象となる場合は、構造や設備などが規制され、建築確認の審査が必要です。また、基礎がないタイプのスモールハウスでも、土地への定着性や居住性により建物と判断される場合は、固定資産税を課される可能性があります。

スモールハウスの主な種類

前述のとおり、スモールハウスは首都圏などの狭い土地を利用して建てられる狭小住宅以外に、より建築しやすい簡易的な建築物を指すこともあります。ここでは、一般的な狭小住宅以外にどのような種類があるか、紹介します。

プレハブ住宅
プレハブ住宅と聞くと、工事現場や仮設住宅などで見られる簡易的な建物を想像するかもしれません。しかし、本来プレハブとはプレファブリケーション工法を略した言葉であり、建物そのものを指す言葉ではありません。

すなわちプレハブ住宅とは、あらかじめ工場で部材の加工を行い、現場に運んで組み立てた住宅を指します。プレハブにも鉄鋼系や」ユニット系、木質系、コンクリート系などのタイプがあり、多くの大手ハウスメーカーで主軸としています。プレハブ工法のスモールハウスなら、短期間で組み立てが可能です。

トレーラーハウス
トレーラーハウスとは、キッチンやシャワー、寝室などを備えた移動式の家のことです。ただし、キャンピングカーとは異なり自走できないため、移動には車による牽引が必要です。トレーラーハウスは、建築物ではなく車両として扱われるため、固定資産税や不動産取得税の対象とならないのがメリットです。

ただし、長さ12,000mm、幅2,500mm、高さ3,800mm以下の大きさのものは車検付きトレーラーハウスとなり、牽引していつでも自由に公道を走行できる代わりに、車検の取得と自動車税の納付が必要になります。基準を超えるトレーラーハウスは、車検や自動車税は不要ですが、公道を走行する際は国土交通省の各地方整備局へ事前に届け出なければなりません。

コンテナハウス
コンテナハウスとは、貨物用のコンテナを住宅用として利用した家のことです。海外では大小のさまざまなコンテナを活用して住居にするケースが見られます。ただし、既存の貨物コンテナに窓やドアの開口部を設けると強度が著しく損なわれるため、地震の多い日本の建築基準法では、輸送用コンテナは基本的に住居として認められません。

しかし近年では、建物として利用可能な建築専用コンテナを居住用のスモールハウスとして使用するケースもみられるようになりました。住居以外にもホテルや店舗として使われていて、コンテナの質感を活かしたおしゃれなデザインのものもあります。

ドームハウス
ドームハウスとは、屋根と天井が半球のドーム型になった家を指します。構造体に軽量の発泡ポリスチレンを使っていて、断熱性や耐震性能に優れているのが大きな特徴。巨大地震でも無傷だったことから、広く知られることになりました。

ドームハウスの建物自体はわずか1日で済み、水回りの工事を入れても最短1ヶ月程度で完成します。ただし、外壁が半球形で内部の壁も丸みを帯びているため、壁に沿った家具の配置が困難なのがデメリットです。

スモールハウスの活用方法

スモールハウスは、個室タイプなら自宅の敷地内に「離れ」として設置できます。テレワークや趣味などの作業部屋として、パーソナルスペースが確保できるでしょう。居住用として使う場合は、キッチン、トイレ、バスなどの水回り設備が整っているものを選ぶことになります。

狭い土地にファミリーで住むスモールハウスを建築する場合は、縦の空間をどう活用するかが鍵になるでしょう。アイデア満載の狭小住宅のサンプルなどを見て、活用事例を参考にするのがおすすめです。

スモールハウスの購入費用は?

デザインや材料、大きさなどによっても費用は異なりますが、6~10畳程度のスモールハウスの購入費用は一般的な住宅よりも安い傾向にあります。業者へ依頼した場合は、100~300万円程度が相場です。

スモールハウス用として販売されているキットを自分で組み立てれば、50~150万円程度で作れます。DIYで自作するなら、材料費に20~30万円ほど見ておきましょう。キッチンやトイレ、バスなどをつける場合は、その分の費用もかかります。

いずれにしても、スモールハウスなら一般住宅よりも格安で独立した空間が持てます。

まとめ

スモールハウスには法で定められた定義はなく、さまざまなタイプが存在します。家族が増えたときなど、増築が難しい場合に庭に個室を設置したり、定住地を決めず必要に応じて移動したりなど、フレキシブルに活用できるのがスモールハウスの魅力です。

ミニマルな暮らしが注目されていますが、6~10畳程度あれば1~2人で居住できるスペースになります。居住用のほかにも、テレワークや趣味の部屋、別荘や災害時のシェルターなど、さまざまな活用法があるので、目的や用途に合ったタイプを選んでみてはいかがでしょうか。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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