放課後や長期休みなど、小学生の子どもが家で過ごす時間に、就労などの理由で保護者が家にいないことがあります。そんなときは学童保育を利用するのが一般的です。では、学童保育とはどのようなサービスなのでしょうか。

今回は、学童保育について、公立学童保育と民間学童保育の違いや入所条件、サービス内容、料金相場などを解説します。

学童保育とはどのような施設なのか

学童保育とはどのような施設なのでしょうか。まずは学童保育の役割、登録児童数・待機児童数、学童保育と放課後子ども教室との違いについて解説します。

学童保育の役割
学童保育とは、共働き世帯などの小学生の子どもを放課後や長期休みに預かってくれる施設をいいます。子どもの生活を継続的に保障することで、親の仕事と育児の両立を支援している場です。

学童保育の基本的な役割は、成長期の子どもが安全で安心な生活ができるようにすることです。そのために専用の施設に専任の指導員が働いており、時間をかけてお互いにわかり合いながら関係性を築いています。

つまり学童保育とは、保護者が不在の間、子どもたちにとって、家庭に代わる生活の場といえるでしょう。

なお、学童保育を管轄しているのは厚生労働省で、各自治体や社会福祉法人などによって運営されています。

学童保育の登録児童数・待機児童数
厚生労働省の調査によると、2021年における学童保育の登録児童数は134万8,275人と過去最高を記録しています。このうち、待機児童数は1万3,416人、前年比2,579人減となっています。

学年別の待機児童数は、小学1年生が2,009人、小学2年生が1,982人、小学3年生が3,364人、小学4年生が3,786人、小学5年生が1,613人、小学6年生が662人です。前年比で小学1年生と小学2年生を合わせて105人増加していますが、小学3年生~小学6年生はトータル2,684人減少しています。

また、都道府県別では、東京都(3,361人)、埼玉県(1,230人)、千葉県(940人)の順に待機児童数が多くなっており、全体の約40%を占めています。このように住んでいる地域によっては、学童保育へ入所しづらい可能性もあるでしょう。

出典:令和3年(2021年) 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(令和3年(2021年)5月1日現在)|厚生労働省

学童保育と放課後子ども教室との違い
放課後子ども教室は文部科学省の管轄で運営されている事業です。保護者の就労状況にかかわらず、すべての子どもを対象として学習やスポーツ・文化活動、地域住民との交流活動などを行っており、放課後や学校のない日に開館しています。

そのほか、学童保育との主な違いを東京都稲城市のケースで見てみましょう。

出典:学童クラブ・児童館・放課後子ども教室の違い|稲城市

学童保育は就労等で保護者が不在の子どもを預かる施設であるのに対し、放課後子ども教室は子どもが自主的に活動できる場を提供する目的で設置されています。そのため、放課後子ども教室では開館時間が学童保育よりも短く、時間延長もありません。年間の利用料も保険料のみとなっています。

学童保育の種類、公立と民間の違いは?

学童保育には、公立学童保育と民間学童保育があります。それぞれの特徴やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

公立と民間の違い
公立学童保育は自治体が運営しており、入所条件や開館時間、サービス内容、利用料はどの自治体でもほぼ一律となっています。一方、民間学童保育は運営会社によって料金やサービス内容が異なるという違いがあります。

民間学童保育は料金が公立よりも高くなりますが、スタッフによる送迎サービスや延長保育、習い事などのサービスが充実しているなどという特徴があります。入所条件は施設によってさまざまです。

単純に費用面だけを比較するなら、民間学童保育よりも公立学童保育のほうが利用しやすく、サービス内容で比較すれば、公立学童保育よりも民間学童保育のほうが充実しているといえるでしょう。

それぞれのメリット・デメリット
公立学童保育には次のようなメリット・デメリットがあります。

・メリット:利用料がほぼ一律で安い。小学校内や小学校の近隣に設置されていることが多く通所しやすい。1日単位の利用も可能。
・デメリット:子どもが自力で通所する必要がある。開館時間が限定されている。学習習慣は宿題に限られる。

次に民間学童保育のメリット・デメリットです。
・メリット:送迎付きの施設がある。開館時間が公立よりも長い。習い事や学習サポートを受けられる。
・デメリット:利用料が公立よりも高い。自宅近くにないこともある。運営元によってサービスにばらつきがある。

公立、民間それぞれの料金相場は?

「公立学童保育のほうが民間学童保育よりも費用が安い」とお伝えしましたが、ここでは、それぞれの料金相場について具体的に解説していきます。

公立学童保育の料金相場
公立学童保育は自治体によって料金が異なりますが、おおむね月3,000~7,000円程度です。厚生労働省の発表によると、2017年は4,000~6,000円未満の施設が最も多く全体の28.1%、次いで6,000~8,000円未満が22.6%、2,000~4,000円未満が19.5%です。このほかに延長保育料がかかります。

たとえば、東京都大田区の場合は通常利用の料金が月5,000円、延長保育料は月1,200円です。また、夏休みの保育料は期間中月6,000円、延長保育料月1,500円となっています。一時利用の場合は1日600円です。

同一世帯で複数の学童保育児童がいる場合や生活保護受給世帯、住民税非課税世帯など一定の要件に当てはまるケースでは、保育料の減額または免除が受けられる可能性があります。また、ひとり親世帯は助成金を受給できることがあるので、市区町村に問い合わせるとよいでしょう。

出典:放課後児童クラブ関係資料|厚生労働省

出典:大田区学童保育のしおり|大田区

民間学童保育の料金相場
民間学童保育の場合、運営会社によって利用料金にかなりの差があります。入会金1~6万円、月額料金の相場は週5日の利用で月2~10万円くらいが目安です。ただし、月20万円以上かかる学童保育もあります。延長保育や送迎、食事の提供、教育カリキュラムなど、利用するサービス内容によっても料金は変わります。

たとえば、送迎サポートや学習プログラムが充実している学童保育は月4万円を超えるケースが多く、少人数制やオールイングリッシュの場合は月6万円を超えることがあるでしょう。基本的にサービス内容が充実しているほど、利用料金は高額になるケースが多いので、各施設の特徴を調べたうえで申し込みをする必要があります。

出典:人気の民間学童11選の一覧表|公立学童との違いや充実したカリキュラムを徹底紹介|コエテコ by GMO

まとめ

学童保育は放課後や夏休みなどに子どもを預かってくれる施設で、公立学童保育と民間学童保育に分かれます。

公立学童保育は、基本的に就労などで保護者が家に不在の場合に利用できます。運営元は自治体で入所条件やサービス内容、利用料金はほぼ一律です。子どもが通所しやすく、1日単位の利用も可能というメリットがあります。

民間学童保育はサービス内容や料金が運営会社によってさまざまです。送迎サービスや学習サポートが充実している施設もありますので、各施設の特徴を調べたうえで申し込みをするとよいでしょう。

(最終更新日:2022.07.25)
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