通勤時間の短縮や満員電車の解消を目指し、国土交通省は自宅と職場の距離が近い「職住近接」を推進しています。そうした折のコロナ禍で、感染症対策としてテレワークを取り入れる人が増え、以前と比べ働く場所と住む場所が融合しつつあります。住宅購入者やこれから住宅を購入予定の人はどれぐらい通勤時間がかかる場所を選んでいるのでしょうか。ARUHIマガジンによる「住宅購入に関する調査2022」の結果から紹介します。

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家から職場までの所要分数は増加傾向

【住宅購入者】職場までの所要分数

住宅購入者の職場までの所要分数
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

まずは、すでに住宅を購入した人に、新居から職場までかかる時間を聞いたところ、平均の所要分数は39.3分(中央値30分)でした。
割合で見ると、「15分未満」が14.9%、「15~30分未満」が18.9%、「30~45分未満」が最多で27.9%、「45~1時間未満」が10.4%、「1時間~1時間30分未満」が17.9%、「1時間30分以上」が10.0%という結果に。約3分の1の人が通勤30分圏内の家を購入しており、1時間未満まで含めれば7割を超えました。

【住宅購入検討者】職場までの所要分数

住宅検討者の職場までの所要分数
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

住宅購入を予定している人に購入予定物件から職場までかかる時間を聞いたところ、平均の所要分数は48.3分(中央値45分)でした。
割合で見ると、「15分未満」が7.7%、「15~30分未満」が9.8%、「30~45分未満」が26.8%、「45~1時間未満」が8.9%、「1時間~1時間30分未満」が最多で32.1%、「1時間30分以上」が14.6%という結果に。通勤30分圏内の家を検討している人は17.5%と住宅購入者の約半数で、「1時間~1時間30分未満」が3分の1近くを占める結果となりました。コロナ禍の暮らしがもたらした働き方の変化により、一部の人では職場に近いことが住宅購入時の必須条件ではなくなりつつあることが一因と考えられます。

【年代別】職場までの所要分数

年代別職場までの所要分数
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

住宅購入者と住宅購入検討者の職場までの所要分数について年代別で見ると、20代が平均41.9分(中央値39分)、30代が平均42.2分(中央値35分)、40代が平均46.7分(中央値45分)、50代が平均45.1分(中央値45分)、60代が平均42.8分(中央値35分)と、平均値や中央値に大きな差は出ませんでした。
しかし、職場まで「15分未満」と回答した人を見ると、20代が25.8%と突出して高く、職場と近い場所に住むことを求めている人が多いことが分かります。

【未既婚別】職場までの所要分数

未既婚別職場までの所要分数
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

住宅購入者と住宅購入検討者の職場までの所要分数について未既婚別に見ると、独身・単身者が平均48.1分(中央値45分)、子どものいない既婚世帯が平均47.2分(中央値45分)なのに対し、子どもがいる世帯の最寄り駅からの徒歩分数が平均43.2分(中央値40分)と、子どもがいる世帯はやや職場に近い家を選ぶ傾向がうかがえます。
職場まで「15分未満」と回答した人を見ても、子どもがいる世帯が13.5%と最も多く、職場まで1時間未満と回答した人の合計を比較すると、独身・単身者が52.4%、子どものいない既婚世帯が57.7%なのに対し、子どもがいる世帯は64.8%を占めました。少しでも子どもと過ごす時間を増やしたい人、子どもの送り迎えの時間を考慮している人などが多いと考えられます。

【物件種別】住宅購入者の職場までの所要分数

物件種別職場までの所要分数
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

住宅購入者を対象とした物件種別ごとに見ると、建売住宅が平均42.5分(中央値30分)、中古住宅が平均36.6分(中央値30分)、土地付き注文住宅が平均41.2分(中央値40分)、注文住宅が平均35.1分(中央値30分)、新築マンションが平均44.1分(中央値30分)、中古マンションが平均37.4分(中央値30分)でした。
職場まで「15分未満」と回答した人を見ると、注文住宅が最も高く28.6%と、3割に迫る結果に。職場まで1時間未満と回答した人の合計を比較すると、中古マンションの割合が最も高く80%、僅差で注文住宅が77.1%、中古住宅が76.7%と、いずれも8割近くを占めているのに対し、建売住宅は65.4%となっています。

【在宅勤務状況別】職場までの所要分数

在宅勤務状況別職場までの所要分数
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

住宅購入者と住宅購入検討者の職場までの所要分数について在宅勤務状況別に見ると、在宅勤務ありの人が平均53.2分(中央値60分)、在宅勤務なしの人が平均38.6分(中央値30分)と在宅勤務がない人はある人に比べて職場の近くに住まいを求めていることが分かりました。
職場まで「15分未満」と回答した人を見ても、在宅勤務なしの人が14.7%なのに対し、在宅勤務ありの人は5.1%、「15分以上30分未満」と回答した人も、在宅勤務なしの人が18.4%なのに対し、在宅勤務ありの人は6.9%と、在宅勤務を行っている人は職場の近さが優先事項ではないことがうかがえます。

まとめ

住宅購入の際、これまでは毎日の通勤時間を多くの人が気にしていましたが、在宅勤務を取り入れる人が増え、その常識が変わりつつあります。現在の勤務スタイルだけでなく、アフターコロナの暮らしも思い浮かべながら、職場までの近さを優先すべきかどうか検討してみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
調査エリア:全国47都道府県
調査対象者:住宅購入経験者(直近1年以内)・検討者(直近3年以内)の25~69歳の男女
調査期間:2022年2月25日~3月2日
有効回答数:600サンプル
調査手法:クロス・マーケティングモニターへのインターネット定量調査
調査機関:株式会社クロス・マーケティング

(最終更新日:2022.05.17)
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