葛飾区なら新築戸建てが3,000万円台から! 再開発で進化中、商店街も充実で暮らしやすい街

東京の北東部に位置する葛飾区は、親しみを感じる街です。寅さんでも有名な、柴又帝釈天などの下町風情。昭和レトロを思わせる昔ながらの商店街。水元公園など水辺を活かした広々とした公園。転居しても馴染みやすい印象があります。その葛飾区では、再開発の動きも活発です。今回は、葛飾区の住宅事情と筆者おすすめの街を紹介します。

実は便利 都心直結の街が豊富な葛飾区

東京都の北東部に位置する葛飾区は、西側に荒川、東側に江戸川、中央を中川と新中川が流れる河川に囲まれた行政区です。東は江戸川を境に千葉県松戸市に、西は足立区・墨田区、南は江戸川区、北は大場川を境として埼玉県八潮市・三郷市にそれぞれ接しています。区の総面積は34.8平方キロメートルあり、23区では7番目の広さになります。

堀切菖蒲
葛飾菖蒲まつりも行われる堀切菖蒲園(画像素材:PIXTA)

河川が豊富なこともあり農業が盛んでしたが、明治・大正期には工業地としても発展しました。平成に入るとかつての工場が閉鎖され、各所で再開発が進み商業施設や教育施設、住宅などへと再生されています。2001年以降、葛飾区の人口は増加傾向を続けており、2022年4月1日時点の人口規模は、東京23区9位の46万2,537人。これは、品川区の40万4,405人(2022年4月1日時点)を上回ります。他地域からの転入によるが人口増の要因と考えられます。

葛飾区民がアンケートに答えた令和3年度第17回葛飾区世論調査結果によれば、葛飾区のアピールポイントの1位が「住みやすさ」。2位に「知名度の高い施設や街並み」、3位に「人の良さ」、4位が寅さん、リカちゃん、こち亀など「葛飾区ゆかりのキャラクター」となっています。「住みやすさ」に加え、「人の良さ」が上位にランクしているのは好感が持てます。こうした親しみやすさが、葛飾区に人が集まる要因と言えるでしょう。

【葛飾区のデータ】
総面積…34.8平方キロメートル
人口…46万2,537人(2022年4月1日現在)
世帯数…24万1,151世帯(2022年4月1日現在)

葛飾区都市計画マスタープラン
葛飾区環境と共生したまちづくり方針図(出典:葛飾区都市計画マスタープラン)

葛飾区の住拠点としての魅力としてまず挙げられるのが、都心への交通利便性の高さ。区内にJR常磐線、JR総武線、京成電鉄、北総鉄道といった鉄道が通っており、大手町駅や東京駅、京成上野駅、日本橋駅などへダイレクトにアクセスできます。もともと、日本橋から京成本線青砥駅まで、約10キロメートルという近さ。複数の鉄道路線が都心への短時間での移動を可能としています。

たとえば、新小岩駅は総武線快速の停車駅。東京駅まで直通で10分台、品川駅へも20分台でアクセス可能。JR総武線利用で秋葉原駅へも10分台でアクセスできます。また、京成本線青砥駅は、スカイライナー/成田空港アクセスの停車駅。日暮里駅まで最短11分で行けます。さらに、JR常磐線は東京メトロ千代田線が乗り入れており、大手町駅へ直通。亀有駅からは、20分台で往来できます。こうした東京都心へのアクセスの良さから、他エリアから葛飾区の住宅を検討する人も目立ちます。

前述のアピールポイントに「人の良さ(下町人情)」が挙がったように、親しみある商店街が多いのも葛飾区の魅力です。新小岩ルミエール商店街は、新小岩駅南側に広がる大きな商店街。新小岩さくらまつりなどさまざまなイベントや催しが行われ、地域住民に親しまれています。全長約420メートルものアーケードがあり、お店の数も多く平日でも人通りの多さに驚きます。

新小岩駅前の商店街
新小岩ルミエール商店街(筆者撮影)

そのほかにも、京成本線お花茶屋駅から伸びるアットホームな商店街のプロムナードお花茶屋や、柴又帝釈天の参道沿いにある柴又帝釈天門前参道商店街など、葛飾区にはさまざまな商店街があります。住む街選びのヒントに、こうした商店街を訪ねるのも良いでしょう。

矢切の渡し
矢切の渡し(画像素材:PIXTA)

また、河川に囲まれた葛飾区は、豊かな自然も魅力です。環境省が将来に残したい音の聞こえる環境を全国で選定する「残したい日本の音風景100選」に選ばれた「柴又帝釈天界隈と矢切の渡し」をはじめ、荒川の河川敷や水元公園、堀切菖蒲園など豊かな自然が各所にあります。なかでも、水元公園は都内で唯一水郷の景観をもった公園。大小の水路が公園内を通り、美しい眺めが広がります。ポプラ並木やメタセコイアの森など水辺に強い樹木が生育し、ハナショウブ、スイレンなどの水生植物も楽しめます。園内には、バーベキュー広場やキャンプ場、ドッグランも。こうした憩いのスポットが身近にあるのは、葛飾区で暮らす大きなメリットでしょう。

水元公園
夏の水元公園(画像素材:PIXTA)

さらに葛飾区の注目点は、駅周辺を中心とした再開発が活発なこと。新小岩駅、立石駅、金町駅で再開発が進められており、京成高砂駅でも市街地再開発に向けての準備が進められています。金町駅では、2009年に地上41階建ての区立中央図書館やスーパーも入る複合再開発施設ヴィナシス金町が、2021年には駅南口ロータリーの前にプラウドタワー金町が竣工しました。古い木造の建物のある街区を一体で整備することで、街の印象も大きく変化しました。

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葛飾にいじゅくみらい公園
金町にある葛飾にいじゅくみらい公園(画像素材:PIXTA)

京成立石駅の北側に隣接する約2.2ヘクタールの区域では、2021年4月に立石駅北口地区第一種市街地再開発事業の組合設立が認可されました。2街区に分かれ、住宅、店舗、駐車場、駐輪場が整備される地上35階建ての建物と事務所、店舗、公益施設、駐車場、駐輪場が整備される地上13階建ての建物が計画されています(葛飾区ホームページより。変更になる可能性があります)。完成すれば、街の利便性が高まるとともに雰囲気も大きく変わるでしょう。

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戸建ての供給が活発 葛飾区の住宅事情

続いて、葛飾区の住宅事情を紹介します。葛飾区は、駅前や工業系エリアの工場跡地などに分譲マンションの供給が行われているほか、新築戸建ての供給も活発です。鉄道沿線や駅によって価格帯も大きく異なります。

新築分譲マンションでは、JR総武線の新小岩駅やJR常磐線の亀有駅、京成本線青砥駅など通勤利便性の高い街の販売価格は高い傾向に。駅から近いロケーションであれば、3LDKタイプでは、6,000万円前後の予算は必要でしょう。一方で、JR常磐線の金町駅や京成本線のお花茶屋駅などは、5,000万円台で3LDKタイプが検討できます。通勤利便性は悪くないものの、急行停車駅ではない街や千葉県寄りの駅なら予算が抑えられます。また、中古マンションなら価格もかなり求めやすくなります。急行停車駅にこだわらなければ、2LDKなら3,000万円前後、3LDKなら4,000万円前後から十分検討できます。

金町駅前のタワーマンション
金町駅前のタワーマンション(画像素材:PIXTA)

マンション同様に、新築戸建ての供給も活発です。敷地の狭い3階建ての戸建てなら徒歩圏で3,000万円台での供給も。敷地面積をある程度確保した戸建てでも5,000万円台で十分検討できます。比較的価格が抑えられているのが、金町駅などのバス便エリア。土地面積が100平方メートル以上ある新築戸建てが、4,000万円台で見つかるケースも。駅距離にこだわらないなら、こうした新築戸建ても十分検討できるでしょう。ただし、葛飾区の商店街は大抵駅前に広がっているので、駅から離れた場所を検討する際は、自宅周辺に買い物施設などの生活利便施設がどこにあるか確認しましょう。

次に筆者おすすめの街を紹介します。

再開発が進行中 自然と触れあえるスポットも充実の新小岩駅

最初に紹介するのが、新小岩駅です。JR総武線の快速電車停車駅。東京駅や秋葉原駅に直通で結ばれ、市川駅や船橋駅など千葉方面へのアクセスも良好です。

新小岩駅前
新小岩駅前(画像素材:PIXTA)

新小岩ルミエール商店街や西友などの商業施設が充実していることに加え、駅周辺には約4万平方メートルの広さを誇る新小岩公園などの自然あふれる遊び場も。さらに江戸川区の小松境川親水公園も気軽に利用できる距離にあります。

新小岩駅南口では、新小岩一丁目46番・48番街区および新小岩駅南口駅前広場を含む約1.5ヘクタールの区域で、新小岩駅南口地区再開発事業が進んでいます。再開発が完了すれば、さらににぎわいが増えるでしょう。

新小岩ルミエール商店街
平日でもにぎわう新小岩ルミエール商店街(筆者撮影)

新小岩駅周辺は、商業系の用途地域が多く分譲マンションの供給が活発です。駅から近い立地であれば、3LDKタイプの間取りが6,000万円台から購入可能です。また、南側は江戸川区になっており駅からやや離れると価格も求めやすくなります。中古マンションなら4,000万円台で3LDKタイプが検討できます。

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通勤便利で生活施設も豊富 子育て層もシニアも住み心地の良い亀有駅

続いて紹介するのが、JR常磐線亀有駅です。

漫画のキャラクターでも有名な亀有ですが、駅前には、イトーヨーカドーの入るリリオ亀有リリオ館など商業ビルが立ち並んでいます。また、亀有銀座商店街振興組合ゆうろーどをはじめ複数の商店街が利用でき、多彩なお店が豊富。環状7号線沿いには、映画館なども入る大型複合商業施設アリオ亀有もあり、週末は多くの人でにぎわいます。

亀有駅前
亀有駅前(画像素材:PIXTA)

亀有駅南口から徒歩約3分の場所には、700年を超える歴史のある亀有香取神社が鎮座し、中川沿いにある中川公園などの憩いのスポットも充実。駅前には、区東部の地域病院の中核となっている東部地域病院があるなど、医療機関もそろっています。歩道の整備された場所も多く、子育て層や高齢者が暮らしやすい印象。ターミナル駅である北千住駅まで2駅で電車のフットワークもよく、ライフステージが変わっても過ごしやすい街だと思います。

亀有香取神社
亀有香取神社(画像素材:PIXTA)

駅から近い立地であれば、新築マンションの3LDKタイプで5,000万円台から購入可能。中古マンションなら3LDKタイプが4,000万円台で検討できます。また、新築戸建ては、徒歩圏であれば5,000万円台で分譲されています。商店街、商業施設、公園、病院が駅周辺にそろった街だけに、駅近の住宅は人気があるようです。

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通勤もレジャーも快適アクセス ファミリーが暮らしやすい青砥駅

最後に紹介するのが、京成本線の青砥駅です。

青砥駅の魅力は、マルチな交通アクセス。日暮里駅まで短時間で結ぶスカイライナー/成田空港アクセスが乗り入れる京成本線に加え、京成押上線も利用可能。押上駅経由で錦糸町や大手町、都営浅草線経由で日本橋や東銀座へもスムーズに往来できます。こうした交通利便性の高さは、通勤だけでなく週末のレジャーなどにも便利でしょう。

青戸平和公園
青戸平和公園(筆者撮影)

青戸平和公園など、子どもが遊べるスポットも豊富にあります。東京慈恵会医科大学葛飾医療センターなどの医療施設もあり、家族が暮らしやすい住環境も魅力です。

交通アクセスの良い街だけに、京成本線のなかでも青砥駅の新築マンション価格はやや高め。3LDKが5,000万円台から選べます。また、新築戸建ては4,000万円台で検討可能です。中古マンションの流通も少なくないので種別を絞らず探すのも良いかもしれません。

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ほかにも、再開発で魅力が増したJR常磐線の金町駅や、街がコンパクトで暮らしやすい京成本線のお花茶屋駅、再開発で街の発展が見込める京成立石駅など住みやすそうな街はたくさんあります。予算やライフスタイルに合わせて探してみてはいかがでしょうか。

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留意したいのは、河川に囲まれた行政区だけに水害リスクです。荒川、中川、江戸川と河川ごとに洪水ハザードマップが用意されているので事前によく確認しましょう。

自然に恵まれ商店街のにぎわいのあり、人と人との交流が生まれる機会が多そうな葛飾区。だからこそ、アピールポイントの3位に「人の良さ(下町人情)」が来ているのかもしれません。どこか懐かしさがありながら新しさも感じる葛飾区。訪れたことがない人も、一度検討してみてはいかがでしょうか。

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