同居や近居を希望する人が増加傾向? 新居と実家の理想的な距離とは|ARUHI「住宅購入に関する調査2022」

住宅購入に先駆けて考えたいのが「どこに住むか」。住む場所を決める基準はさまざまですが、これからの生活を考えるにあたり「実家との距離感」を気にする人も多いのではないでしょうか。また、夫側の実家と妻側の実家、どちらの近くに住むかもなかなか悩ましい問題です。住宅購入者やこれから住宅を建てる人は、どのような決断をしたのでしょうか。ARUHIマガジンによる「住宅購入に関する調査2022」の結果から見ていきましょう。

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コロナ禍でも親と会いやすい「同居」や「近居」がやや増加?

新居と実家のベストな距離感

新居と実家のベストな距離感
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

住宅購入者と住宅購入を検討している人に実家と新居の距離感はどのくらいがベストだと感じるのか聞いたところ、「0分(同居・二世帯住宅)」が8.5%、「徒歩圏内」が最多で17.8%、「電車もしくは車で10分以内」が9.5%、「電車もしくは車で30分以内」が15.5%という結果に。半数以上の人が実家から30分以内の場所に新居を購入、もしくは購入を検討していることが分かりました。

なぜ、同居や近居を選んだのか。自由回答で聞いた選択理由を一部紹介します。

「0分(同居・二世帯住宅)」
すぐ駆けつけられる(40代・男性)
助け合えるため(50代・女性)
節約のため(30代・男性)
介護が必要になるから(50代・女性)

「徒歩圏内」
子どもが歩いて行けるから(30代・男性)
子どもを預けたりできるから(40代・女性)
何かあったら駆けつけられる(30代・男性)
すでにこの関係でうまくいっている(50代・男性)

「電車もしくは車で30分以内」
車で10分以内だと近すぎるので、15~20分ぐらいがベストな距離(30代・女性)
近すぎず遠すぎずの距離感がベストだから(20代・女性)
気を遣わない(50代・男性)
近すぎると行きすぎてしまいそうだから(30代・女性)

「電車もしくは車で1時間以内」
子どもが祖父母の田舎に帰ったと感じられる(40代・男性)
何かあったときに都合がつく距離(40代・男性)
何かあれば、夜でも行ける(30代・女性)

「電車もしくは車で2時間以内」
お互い干渉しすぎず、程よい距離感だと思うから(50代・男性)
いつでも帰省できる限界の範囲内(50代・男性)

「0分(同居・二世帯住宅)」「徒歩圏内」と回答した人は、日常的に親と助け合って暮らしていきたい考えの人がほとんどで、これまでも親が近くにいる環境で良好な関係を築けていたから継続したいという声も多くありました。「電車もしくは車で30分~2時間以内」の人は、近過ぎず遠すぎず適度な距離を保ちながらも、いざとなったら駆けつけることができる、気軽に会いやすい関係を望んでいる人が多いようです。

【2021年・2022年比較】新居と実家のベストな距離感

昨年と比較した新居と実家のベストな距離感
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

2021年度の同調査結果と比較すると、大きく変化したのは「実家が遠方のため、近くに住むことが難しい」で、2021年時の40.3%から2022年の調査には32.2%と8.1ポイント減少。合わせて、同居や近居を選ぶ人がそれぞれ少しずつ増えています。コロナ禍の暮らしで、思うように帰省できず子どもの顔を見せることができない、会いたいときに親と会えない日々を経験し、会いやすい距離で暮らすことを選択した人が増えたのかもしれません。

夫と妻、どちらの「実家」近くに住むかは親と子育て次第?

新居と実家の距離

夫と妻どちらの実家の近くに住むか
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

続いて、住宅購入者と住宅購入を検討している人に夫と妻のどちらの「実家」の近くで家を買ったか、もしくは買う予定かを既婚者に聴取したところ、「夫の実家から近い」が21.3%、「妻の実家から近い」が24.3%、「ほぼ中間地点」が12.6%、そもそも「実家が遠方のため、近くに住むことが難しい」と答えた人が41.8%という結果に。妻の実家に近いことを求める人の方がわずかに多いものの、大きな差はありませんでした。

夫の実家寄りか、妻の実家寄りか。自由回答で聞いたそれぞれの選択理由を一部紹介します。

「夫の実家から近い」
長男だから(30代・男性)
親が高齢のため(40代・男性)
妻の実家は地方なので(30代・男性)
自分の両親はすでに他界しているから(30代・女性)
かねてからの夫の希望(30代・女性)

「妻の実家から近い」
子育てなど援助してもらうため(30代・女性)
子どもの面倒をみてくれるため(40代・男性)
子どもを預けたいときなどに自分の親のほうがお願いしやすいから(20代・女性)
高齢の母親がいる(60代・男性)
夫の理解があったから(40代・女性)

「ほぼ中間地点」
中間なら揉めなさそうだと思った(40代・女性)
お互いの実家に行きやすいから(30代・女性)
どちらにも帰りやすいように(40代・男性)

「夫の実家から近い」家を選んだ理由は、家の事情を考慮した人や夫の希望を尊重した人、などさまざまでした。一方、「妻の実家から近い」家を選んだ人の多くが、子育てのサポートを期待して家の場所を決めたようです。また、どちらの実家に近い場合も共通で、親の健康状態に応じて近くに住むことを選んでいる人が目立ちました。

まとめ

今回の調査結果では、住宅購入者やこれから住宅を購入する人の半数以上が、実家から30分圏内で暮らす選択をしていることが分かりました。これから住宅購入を考えている人はこの結果をもとに、実家とのベストな距離感について家族と話し合ってみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
調査エリア:全国47都道府県
調査対象者:住宅購入経験者(直近1年以内)・検討者(直近3年以内)の25~69歳の男女
調査期間:2022年2月25日~3月2日
有効回答数:600サンプル
調査手法:クロス・マーケティングモニターへのインターネット定量調査
調査機関:株式会社クロス・マーケティング

(最終更新日:2022.09.01)
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