リノベーションは大規模な工事になることが多く、日数も費用もかかります。そもそもリノベーションとはどのような工事で、費用はどのくらいかかるのでしょうか。今回は、リノベーションとリフォームの違い、リノベーション費用の平均額や費用を抑える方法について解説します。補助金や減税制度の情報にも触れますので、参考にしてください。

リノベーションとは

間仕切り壁を取り除いて開放感のある広い空間にする、独立型のキッチンからリビングと一体になったアイランドキッチンにするなど、比較的大掛かりな改修工事を「リノベーション」といいます。一方、古くなった内装や設備を新しいものに交換する工事は、「リフォーム」と呼ばれることが一般的です。

両者の違いは工事の規模と思われがちですが、そうとも言い切れません。骨組みを残して解体し、全体を新しくする改修工事のことを「スケルトンリフォーム」と呼ぶことからも、はっきりとした境界線がないことがわかります。

一般的には、住宅に新しい価値や機能を加えてより快適な住空間をつくる改修工事をリノベーション、新築当時の状態に近づける回復工事はリフォームと使い分けることが多いようです。

リノベーション費用の平均額

次に示すのは、2017年に行われた調査による、リノベーション費用の平均額です。なお、直近3年以内に300万円以上のリフォームまたはリノベーションを行った人を対象としています。

参考:2017年 大型リフォーム実施者調査|株式会社リクルート住まいカンパニー

リノベーションにかかる費用は1坪あたり10~70万円と差があります。これは、家の大きさや工事内容、設備・建材のグレードなどで変動するためです。上記の調査では全国平均が610.4万円という結果でしたが、実際には300万円から1,000万円以上と、人によってかなりの差があります。

リノベーション費用を抑える方法7選

いざリノベーションを検討し始めると、いろいろと気になるところが出てきて費用が膨らんでしまうケースが多いでしょう。ここからは、高額になりがちなリノベーション費用を抑える方法やコツを紹介します。

相見積もりをとる
見積もりは1社だけでなく、複数のハウスメーカーやリフォーム会社に依頼するようにしてください。その際、「500万円以内で」といったように具体的な予算を伝えておくのがコツです。

予算内でどのようなリノベーションができるのか、設計力や提案力が比較できます。価格の安さで決めるのではなく、担当者との相性なども含めて総合的に判断しましょう。

リーズナブルな素材を選ぶ
内装工事は使用する建築資材によって施工単価が変わります。たとえば、フローリングには複合(合板)と単層(無垢材)の2種類がありますが、複合フローリングのほうが安価です。

また、既存の床材に重ね張りができるなら、張り替えよりも施工単価が抑えられます。フローリングではなく木目調のクッションフロアにすれば、さらに安く仕上げることが可能です。こだわりがなければ価格の安い材料を選ぶとよいでしょう。

ただし、マンションの場合、騒音防止の観点から選べる床材が限られることに注意してください。段差ができてしまうなどの理由により重ね張りができないこともあります。リフォーム会社と相談しながら最適な材料・工法を選ぶようにしましょう。

設備を見直す
システムキッチンやシステムバスなどの住宅設備は、機能が多いほど価格が上がります。本当に必要な機能はなにかをよく考えて、グレードを下げることも検討してみましょう。シンプルなものを選べば、かえって使いやすくなるかもしれません。

また、住宅設備を選ぶ際は実際に使うことをイメージする必要があります。たとえば、近年はおしゃれで開放感のあるアイランド型キッチンが人気ですが、キッチンが丸見えになってしまう、料理中のにおいや煙がリビングにまわってしまうなどのデメリットもあります。

価格はもちろん、使い勝手を意識して選ぶことをおすすめします。

自分でDIYをする
手先が器用な人ならDIYも費用節約に効果的です。壁の塗り替えや床の重ね張りなどは、DIY初心者でもチャレンジしやすいでしょう。飾り棚をつくる、庭を自分で改装する、といったことは素人でも挑戦しやすいDIYです。

ただし、壁・柱などの構造物や、電気・ガス・水道にかかわることは専門業者に依頼するようにしてください。建物の安全性に影響するため、素人が手を出すことは危険です。

金利が低いリフォームローンを選ぶ
リフォームローンを利用する場合は、なるべく金利の低い商品をすることがおすすめです。住宅ローンに比べて、リフォームローンは借入期間が短く金利は高めです。月々の返済負担を軽減するためにも、金利はしっかりチェックするようにしましょう。

なお、リノベーションを前提に中古住宅を購入する場合は、住宅ローンとリフォームローンが一体になった商品のほうがよいでしょう。借入期間も金利も住宅ローンと同じ条件が設定されるため、別途リフォームローンを利用するよりもお得に借りられる可能性があります。

補助金を利用する
住宅の改修には、さまざまな補助制度が設けられています。バリアフリーや省エネ、耐震など、住宅の性能を高めるリノベーションを行った場合、補助金を受けられるかもしれません。ただし、2022年3月時点では、令和4年度の公募はまだ行われていないため、下記リンクなどをブックマークしておき公募が行われたら申し込みをするとよいでしょう。

参考:住宅リフォームの支援制度|一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会(PDFファイル)

また、独自の補助制度を設けている自治体もあります。お住まいの自治体で利用できそうな制度があるか、管轄の役所に確認してみましょう。下記リンクからも検索できます。

参考:地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト|一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会

補助制度には工事契約や着工の前に申請手続きが必要なものや、個人ではなくリフォーム会社からの申請が必要なものがあります。事前に情報を集め、見積もりの段階で補助制度の利用についてリフォーム会社に相談するようにしてください。

減税制度を利用する
リノベーションに関する減税制度の利用により、所得税や固定資産税が軽減されるかもしれません。住宅購入時にかかる登録免許税や不動産取得税に関しても特例や軽減措置が設けられています。※一部制度には申し込み期限があり終了している場合があります。

対象となる工事や適応要件、軽減される額などは制度によって異なります。申請方法も確定申告や自治体窓口などさまざまです。リノベーション費用の直接的な節約ではありませんが、納税額を減らしたり還付金を受けられたりする可能性があります。詳細は下記リンクで確認してみてください。

参考:住宅リフォームの支援制度|一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会(PDFファイル)

満足がいくリノベーションをするためにはプロによく相談する

工事が始まってから補修などの追加工事が必要になることがあります。そのため、はじめから予算ギリギリで内容を決めるのではなく、資金にゆとりを持たせておくと安心です。

予算的に厳しいと感じた場合は、見積もりの段階で施工会社に「費用を抑えたい」と相談してみましょう。既存の建材を使いまわす、不具合がない箇所は工事しないなど、コストダウンのアドバイスが得られるかもしれません。

まとめ

リノベーションの費用は安いものではありません。2017年に行われた調査では全国平均610.4万円でした。2021年に発生した深刻な木材不足「ウッドショック」の影響で、しばらくは木材価格の高騰が続くと考えられています。リノベーション費用を少しでも抑えるために、本記事で紹介した方法を試してみてください。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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