来訪者が誰かを知るためのドアスコープが、盗撮や空き巣などの犯罪に利用されていることをご存じでしょうか。実際に「ドアスコープを利用した事件」が近年多く発生しています。アパートやマンションなどに使用される玄関ドアにはドアスコープが装備されていることが多いため、不安に感じる人も多いでしょう。

今回は、ドアスコープを利用した犯罪の手口と対策について解説します。犯罪被害を予防するために、ぜひ本記事を役立ててください。

ドアスコープからの盗撮事件は実際に起きている

はじめに、ドアスコープを利用してどのような犯罪が行われているのかを具体的に紹介します。

盗撮

外部からの視線はカーテンやブラインド、ガラスフィルムなどで防げると考えるのが一般的です。まさかドアスコープから室内をのぞかれているとは、なかなか思いつかないでしょう。

しかしながら、室内で女性が着替えている様子をスマートフォンで撮影する、といった犯罪が実際に起きています。知らないうちに撮影された裸の画像や動画がインターネット上に流出している可能性もあります。

ドアの向こう側で何をされているのかは室内からは把握しにくく、犯罪の発覚が遅れがちなことも、ドアスコープのぞきの恐ろしい点の一つでしょう。

空き巣

施錠された室内に侵入する際に、ドアスコープが利用されることがあります。ドアスコープを取り外して、そこから工具を使ってサムターン(ドア内側の鍵のつまみ)をまわしてしまうのです。ドアを無理にこじ開けたりするのと違い、ドアスコープのみを取り外した場合はキズが残りにくく、空き巣に入られたことに気づかないことがあります。

また、空き巣がドアスコープから在宅かどうかを確認して、不在の住宅を狙うケースもあります。

ドアスコープをのぞく手口

そもそもドアスコープは魚眼レンズになっていて、外から室内は見えないはずです。いったいどのようにして、盗撮やのぞきを行うのか不思議に思う人もいるでしょう。ここでは、ドアスコープからののぞきの手口を解説します。

リバースドアスコープを利用する

リバースドアスコープ(室内確認単眼鏡)という小さな防犯グッズがあります。ドアスコープと同じく魚眼レンズが使われていますが、レンズの向きがドアスコープとは反対です。そのため、ドアスコープに重ねると魚眼レンズの効果がなくなり、室内をクリアな状態で確認可能です。

リバースドアスコープは、本来帰宅したときに室内に不審者がいないかを確認するためのものですが、これをのぞきに悪用されることがあります。事実、過去に発覚した事例では、リバースドアスコープからスマートフォンで盗撮したというものがありました。

ドアスコープ自体を外す

汚れやキズなどでドアスコープが曇ってしまうと、来訪者の様子が確認できません。そのため、劣化した際にすぐに交換できるよう、ドアスコープは簡単に取り外せる仕組みになっています。

こういった特徴を利用して、ドアスコープを外して室内をのぞいたり、特殊な工具を使って解錠したりといった犯罪が行われることがあります。盗撮や侵入のあとでそっと元に戻されていれば、ドアスコープが外されたことに気がつけないため、被害に遭っている自覚がないままのケースもあります。

ドアスコープのレンズだけを外す

ドアスコープのレンズ部分だけを外す手口もあるようです。魚眼レンズを外しておけば、毎回ドアスコープを取り外す手間が省けます。金具はそのままでレンズだけなくなっていると異変に気づきにくく、犯罪がくりかえし行われるおそれがあります。

ドアスコープののぞき対策

では、ドアスコープを利用した犯罪を防ぐにはどうしたらよいでしょうか。ここでは、盗撮やのぞきへの対策を中心に紹介します。

内側から穴をふさぐ

ドアスコープ
画像素材:PIXTA

手軽に行える対策は、のぞかれても室内が見えないように内側からドアスコープの穴をふさぐ方法です。ドアスコープの真上にフックを取り付け、マスコットなどをドアスコープにかかるように下げておけば目隠しになります。

また、上記の画像のような市販のドアスコープカバーを取り付けるのもおすすめです。来訪者を確認する際は、目隠しやカバーをずらすだけでドアスコープを使用できます。

なお、カメラ付きインターホンがある場合は、ドアスコープを使う機会はほとんどないでしょう。いっそのことテープやシールなどを貼ってふさいでしまえば、外からのぞかれる心配はなくなります。ただし、賃貸の場合はいずれの方法も退去時にトラブルにならないよう、ドアにキズや汚れ、接着剤などが残らない工夫をしてください。

外せないドアスコープを取り付ける

ドアスコープを、防犯用の取り外せないものに交換するという方法もあります。一般的なドアスコープは、内側からはもちろん外側からも簡単に取り外せてしまいます。防犯用のドアスコープはネジ山が空転する仕組みになっていて、外側からは取り外しができません。

さらにレンズ部分にカバーがついていて、室内をのぞくことも不可能です。のぞきや盗撮はもちろん、サムターンまわしによる侵入も防げるおすすめアイテムです。

素材やレンズの種類などで多少の差はありますが、1,000円ほどで購入できます。誰でも簡単に交換でき、少ないコストでできる防犯対策です。賃貸の場合は、管理会社や家主に確認してから交換しましょう。

防犯カメラを設置する

玄関まわりに防犯カメラを設置するのもおすすめです。犯罪抑止になりますし、不審者を撮影した場合は証拠資料として役立ちます。基本的には屋外に設置することになるため、防水性・防塵性・耐久性に優れたタイプを選びたいところですが、高性能の防犯カメラは価格も高額です。

雨風があたらない場所に設置できるようであれば、比較的手軽な価格で購入できる屋内用カメラも検討するとよいでしょう。なお、電源の有無や録画機器との接続方法などによっては、選べる機器が限られます。あらかじめ設置したい場所を確認し、いくつかの製品を比較検討するようにしてください。

ドアスコープカメラの設置

防犯カメラの設置が難しい場合は、ドアスコープカメラを検討してみてはいかがでしょう。ドアスコープカメラにはカメラ機能とセンサーが組み込まれ、人の動きや振動をキャッチして自動で録画・撮影を開始します。

既存のドアスコープと交換すればすぐに使える手軽さも魅力的です。画質や感知範囲などは製品によっていろいろなものがあります。録音機能や暗視機能など搭載される機能などもあります。充電式と乾電池式とがあるため、使い勝手のよいものを選ぶとよいでしょう。

まとめ

のぞきや盗撮など、ドアスコープを利用した犯罪は実際に起こっています。

ドアスコープを取り外した穴からサムターンをまわして解錠し、室内に侵入されることもあります。被害に遭ってから後悔しても、時間を戻すことはできません。今回紹介した方法を参考に早めに対策を講じ、ドアスコープによる犯罪から自分を守るようにしてください。

(最終更新日:2022.04.04)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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