家事の分担に対する夫婦の満足度は? 共働き・片働き、それぞれの不満とは?

夫婦の家事分担について不満を抱えている人も多いかもしれません。家事の分担に対する夫婦の満足度は、実際どの程度になっているのでしょうか。

今回は、家事の分担に対する満足度について紹介します。あわせて、家事分担に対する不満が発生している原因やその解決策についても説明します。

夫婦の家事分担率と満足度

夫婦の家事分担に対する満足度について、内閣府が平成21年度に調査を実施しています。その結果によれば、結婚している人の家事や育児の分担に対する満足度は、男性が80.4%、女性が61.6%でした。

年代別に見ると、年代が高くなるほど女性の満足度が低くなっています。男性の満足度は年代ごとに多少異なりますが、ほとんど同じです。

また、子どもがいる世帯と子どもがいない世帯を比較した場合、子どもがいる世帯では女性の家事分担に対する満足度が特に低いようです。男性のなかにも家事分担について不満を抱いている人はいますが、少数派だといえます。

年代別の満足度

ライフステージ別の満足度
出典:「平成21年度 インターネット等による少子化施策の点検・評価のための利用者意向調査」第2章 4.(5)家事・育児の分担の満足度|内閣府

家事の分担に対する不満の原因は?

夫婦の家事分担に対する不満は、共働きと片働きのいずれにおいても見られます。家事分担に対する不満は、なぜ発生しているのでしょうか。ここでは、共働きと片働きの夫婦が家事分担について不満を抱いている原因について解説します。

共働きの場合

内閣府の調査結果によれば、片働き夫婦と比較すると共働き夫婦のほうが女性の家事分担に対する満足度はやや低い傾向にあります。

共働きの妻は「お互いに働いているのに、自分だけが家事を多く負担している」という意識があり、夫婦の家事分担に対して不満を抱いている場合が多いのではないでしょうか。共働きの妻の家事負担に対する満足度を向上させるには、夫婦で平等に家事を分担する必要があるでしょう。

片働きの場合

共働き世帯と比較すると、片働き世帯の家事分担に対する満足度は男女ともにやや高い傾向があります。ただし、満足度を男女別に見ると男性は81.6%、女性は63.9%であり、男性よりも女性のほうが満足度は低めです。共働き世帯の妻ほどではないものの、片働き世帯の妻も家事分担について少なからず不満を抱いています。

その理由としては、専業主婦でも家事と育児に追われると休む暇がないことがあげられます。休日には夫に家事を手伝ってほしいと思っている妻も多いのです。

出典:第2章 4.(5)家事・育児の分担の満足度|内閣府

うまく家事を分担するコツ

夫婦の家事分担に対する不満を減らすためには、互いが満足できる家事分担を考える必要があります。ここでは、夫婦でうまく家事を分担するコツを紹介します。

家事を見える化する

夫婦の両方が満足できる家事分担を考えるうえでは、家事を見える化することが大切です。家事というと料理、洗濯、掃除などが真っ先に思い浮かびますが、実際はほかにも細々した「名もなき家事」が多く存在しています。たとえば、毎日の食事の献立決め、ゴミの分別、消耗品の残量の確認など、さまざまな項目があげられます。

特に、普段あまり家事をしていない人の場合、このような細々した家事があると理解していない可能性が高いです。「名もなき家事」についても分担できるよう、リストアップしてあらかじめ担当を決めておきましょう。表を作っていつでも見られるようにしたり、家事アプリを活用したりするのがおすすめです。

担当やルールを決める

家事にはさまざまな種類があるため、人によって得意なものと不得意なものが分かれる可能性があります。夫婦で家事の分担を決める際は、それぞれが得意な家事や好きな家事を優先的に担当できるようにするのも一つの方法です。そのようにすれば、効率的かつスムーズに家事を進められます。

また、家事を分担するうえでは、ルールも徹底する必要があります。たとえば、相手が担当している家事には口を出さないようにすることも大切です。家事のなかでも自分が特にこだわりたい部分があれば、自ら担当を引き受けるといいでしょう。

共働き夫婦におすすめ!家事を楽にするコツ

共働きの夫婦は時間に余裕がなく、家事をこなすのが大変なケースも多いです。その場合は、家事をラクにするための工夫を取り入れるといいでしょう。ここでは、家事をラクにするコツを具体的に解説します。

休日に料理の作り置きをする

平日の料理の負担を減らすには、休日に食材の買い出しや調理をまとめて行うのがおすすめです。あらかじめ1週間分のメニューを考えて買い物をすれば、迷わず必要な食材をそろえられます。

料理を作り置きしたら小分けにして冷凍保存しておくと、食べたいときに解凍するだけで食事の準備ができます。日持ちしないものを優先的に食べるようにすれば、食材をまとめて購入してもムダにする心配がありません。

ネットスーパーを利用する

食材の買い出しにかかる時間を短縮するには、ネットスーパーを利用すると効果的です。ネットスーパーはオンラインで食材を注文でき、指定した日時に玄関先まで配送してくれます。なかには、不在時の宅配の際にクーラーボックスで留め置きしてくれるサービスを実施しているところもあります。

ネットスーパーによっては、生鮮食品や日用品だけでなく近所のスーパーではなかなか手に入らない食材を購入できる可能性もあるでしょう。自炊の幅を広げるためにも役立ちます。

時短家電を使う

家事の時短につながる家電も多くあります。具体的には、ロボット掃除機、食器洗い乾燥機、洗濯乾燥機などを活用すれば、家事に費やす時間を少なくできます。

スマホアプリと連携でき、外出先から操作できるスマート家電も便利です。たとえば、スマホアプリと連携できる炊飯器なら、ご飯が炊き上がる時間を外出先から調整できます。便利な家電を有効活用し、家事の負担を軽減しましょう。

まとめ

家事の分担に対する満足度は、共働き夫婦と片働き夫婦の両方で男女に差が見られます。夫婦両方の満足度を高めるためには、どのような家事があるのか細かいところまで確認したうえで分担を決めることが大切です。家事分担のルールも決め、夫婦がともに協力し合いながら家事をこなせるようにしましょう。

共働き夫婦で時間がない場合も、工夫次第で家事の負担を軽減することが可能です。無理なく家事をこなせるよう、夫婦でよく話し合って見直しをしてみてください。

(最終更新日:2022.04.04)
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