【本当に住みやすい街大賞2022】第2位 川口:保育施設の増設や市内雇用の活性化で、より住みやすい街へ~川口市 奥ノ木信夫市長に聞く~

2021年12月7日に開催された「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞2022」。1都3県の「本当に住みやすい街」TOP10を発表するなか、埼玉県川口市の川口(JR京浜東北線)が第2位にランクインしました。そこで、川口市の奥ノ木信夫市長に、受賞への思いや川口の魅力、行政としての取り組みなどについてお話を聞きました。

川口市長 奥ノ木 信夫(おくのき のぶお)さん

1951年生まれ。川口市出身。会社役員や私塾経営を経て、1991年川口市議会議員に。埼玉県議会議員、埼玉県議会議長、埼玉県議会自民党議員団団長などを務めた後、2014年2月より現職。

※撮影時のみマスクを外しています

4年連続ランクインと独自の政策で「住みやすい街」の地位を確立

「川口が『選ばれる街』になるために数々の取り組みをしてきたことが実を結んで嬉しい」と奥ノ木市長

―「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞」で4年連続TOP5入りとなりました。感想をお聞かせください

4年連続でランクインすることができ、市長として大変嬉しく感謝しております。受賞の影響は大きく、この3年の間に、川口市民以外の注目が高まっていることを、日々肌で感じています。あちこちで川口の住みやすさを話題にしている声が、耳に入ってきています。

―4年連続のランクインで「住みやすい街と言えば川口」というイメージが浸透してきた感触はありますか?

「本当に住みやすい街大賞」で取り上げてもらった効果はもちろん大きいですが、川口市が推し進めてきたさまざまな政策も、話題を呼ぶ一因を担ったと思っております。
直近ですと、人口約60万人を抱える川口市において、新型コロナウイルス対策のワクチン接種を希望者へ迅速に行うため、(個別接種を実施する医療機関には1接種あたり2,277円(税込み)のところを市独自に2,000円の協力金を上乗せするなどの)「川口モデル」という手厚い支援を実施。大きな反響がありました。そのほかにも、待機児童問題を解消するため保育所の増設も積極的におこなってきましたし、ご存じの通り再開発も勢いがあり、現在進行中です。

自然と触れ合えるスポットが市民に人気。子どもの教育にも注力

川口市立高等学校に続き、附属中学校が開校し、「多くの学生が「通いたい」と思う学校になった」のだとか

―市長の思う、川口の魅力を教えてください

川口は、東京に隣接している利便性や駅周辺の商業施設が充実していることについて取り上げていただくことが多く、もちろんそれらも魅力ですが、実は郊外にもおすすめのスポットがたくさんあります。
たとえば、川口市民に人気があり、たくさんの人が訪れる「グリーンセンター」です。広大な土地が広がり、植物園や子ども向けの遊具とミニ鉄道が楽しめるわんぱく広場もあり、豊かな自然と触れ合いながら遊ぶことができます。古くから川口は「安行(あんぎょう)の植木」として知られ、植木業が盛んでした。自然と触れ合えるスポットが実はたくさんあることを知っていただきたいですね。

また、子どもの教育にも力を入れており、川口市内初の中高一貫校として、2018年4月には「川口市立高等学校」を、2021年4月には附属中学校を開校しました。川口総合・川口・県陽という3つの市立高等学校を再編統合したものですが、大学のキャンパスと見まごう建物に、全天候型400メートルトラックや人工芝グラウンドのサッカー場、テニスコートも4面設けました。市内と市外の受験生で、入学者選抜の区別をしていないため、市外から通学する人も多く、2021年に入学した高校1年生は、市内が約52%、市外が約48%とほぼ半々です。また、附属中学校の入学選考の倍率は5.2倍にのぼり、リーディング校として人気を集めています。

川口の街の魅力を記事で詳しく読む:【本当に住みやすい街大賞2022】第2位 川口:豊かなライフバランスが叶う、住まいも暮らしも伸び続けるパワータウン

保育施設の増設で受け皿を拡大。「働きやすい街づくり」対策も実施

トロフィーを手に、川口のさらなる発展を目指す奥ノ木市長。雇用環境を整備することで中小企業や就職を希望する若者を支え、働きやすい街づくりを進めていくとのこと。「川口市内の雇用を、より活性化させたいですね」

―「住みやすい街」となるために、これまでに行政として取り組んできたことについて教えてください 

子育て世代にとって住みやすい街づくりに力を入れてきました。そのために、保育施設の受け入れ人数を、大幅に増やしています。私が市長に就任したころ、保育施設数は72施設、定員数は6,237人でしたが、令和3年度には190施設、定員数は1万1,562人まで増やしています。待機児童数はかなり減少し、令和3年4月1日時点で30人です。「この保育所に通わせたい」といった強い希望がある人以外は、概ね受け入れ先が確保されている状況です。

川口市令和3年4月1日現在の保育所等利用待機児童数
出典:川口市「令和3年4月1日現在の保育所等利用待機児童数について

また、中小企業が多い川口市では「住みやすい街」に続き、「働きやすい街づくり」を目指しています。川口の中小企業の魅力向上を目指し、各企業の退職金制度や福利厚生制度を充実させることで、若者に「働きたい」と思われるような市内の中小企業を増やし、新たな雇用を創出します。

―今後、さらなる住みやすさのアップが期待できそうなプロジェクトがあれば、教えてください 

雇用に関しては、川口市内の公立高校に通う生徒のうち就職を希望する人に対し、市内で就職する場合には特典を設けようと考えています。退職金制度や福利厚生制度に対して川口市の推奨する基準を設け、それぞれの企業がプラスアルファでどのような取り組みをしているのか把握し、よりよい雇用環境をバックアップするための準備を進めています。
また、川口市の奨学金を受けている学生に対し、川口市の中小企業で働く場合は奨学金の返還を支援しようという試みも、近々始める予定です。

これまで以上に、選ばれる街を目指して

「川口の地価は上がってきているものの、東京都内と比べれば現在も十分割安感があり、転入者も多い」と話す奥ノ木市長

―ARUHIの新サービス「TownU(タウニュー)」には川口に関して「人情深い」「転入者が増えてきている」などの口コミが寄せられています。実際のところはいかがですか?

川口転入者
出典:「第2期川口市まち・ひと・しごと創生 人口ビジョン(P14)」より。2011年(平成23年)東日本大震災の時を除いて、転入者が転出者を上回る傾向

川口はかつて、鋳物工場が多く存在した「職人の街」でした。昔から職人気質の人が多く、義理堅く、人情深いDNAを持っているのではないでしょうか。私は川口生まれの川口育ちですから当たり前のことに感じていますが、市外の人から見ると「人情深い」と感じるのかもしれませんね。
転入者に関しては、都内からの転入者が増えていると感じています。それが、市税収入の増加にもつながっているのではないかと考えております。

「TownU(タウニュー)」とは?
アルヒ株式会社が提供する一人ひとりのライフスタイルや価値観に合った「本当に住みやすい街」をAI技術を用いて提案するWebサービス。詳しくはこちら

―最後に、引っ越し先を探している人や検討中の人に向けてメッセージをお願いします

「本当に住みやすい街大賞」に4年連続ランクインし、川口の知名度が全国的に向上しました。現在でも川口は、東京都内に比べて分譲住宅も、賃貸住宅も割安感がある街です。引き続き、「住みやすい街」川口を転入先として選んでいただけるよう、市を挙げて全力で取り組んでまいります。

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※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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