1人暮らしを始めるとき、いくらくらいの家賃の部屋に住むかは悩みどころですよね。

よく「家賃は収入の3分の1」といわれますが、それはあくまでも上限の目安です。同じ「1人暮らし」でも、収入や住む地域などによって平均的な家賃は大きく違います。

近年はリモートワークの普及で「少し会社から離れても家賃が安い部屋や広い部屋に住みたい」という人も増えています。中心部を離れるとどれくらい家賃相場が下がるのか、三大都市圏の事例も併せて紹介します。

【全国平均】1人暮らしの家賃はいくら?

まずは、1人暮らしの家賃の全国平均がいくらなのかチェックしてみましょう。

全国宅地建物取引業協会連合会などが2018年に行った「一人暮らしに関する意識調査」によると、家賃の平均は約6万円でした。

さらに詳しく見てみると、現在1人暮らしをしている人のうち家賃が4万円台~6万円台の人は54.4%で、多数派を占めていることがわかります。この調査では、男女別で見ても年代別で見ても、平均家賃は6万円前後という結果になっています。

出典:「一人暮らしに関する意識調査(2018年3月)」全国宅地建物取引業協会連合会・全国宅地建物取引業保証協会

この調査結果から、「月額4万円~7万円」であれば一般的な家賃の範囲内といえるでしょう。次は月収ごと、地域ごとの相場を確認して、より自分に合った家賃の金額を考えていきましょう。

【月収別】1人暮らし適正家賃は?

「家賃は収入の3分の1」が、よくいわれる上限の目安です。この収入とは「額面」ではなく、実際に手元に入ってくる「手取り」の月収と考えましょう。

年収が低く、都会に住んでいるほど、年収に占める家賃の割合はどうしても高くなりがちです。しかし、収入に占める家賃の割合が高すぎると、部屋を借りるときの審査に通りにくくなるケースもあるようですので要注意です。

家賃を手取り月収の20%~25%くらいまでに抑えることができれば、毎月の家計のやりくりがしやすくなるでしょう。

給与額面と手取り給与から求める適正家賃

もう少し具体的な数字で考えてみましょう。

給与額面と手取り給与から求める適正家賃

求人票などに書いてある給与額は基本的に「額面」です。そこから税金や社会保険料などが差し引かれ、実際に自分の手元に入ってくる「手取り」は、額面の7割~8割程度になるのが一般的です。

「手取り」を基準に、家賃はその3分の1まで、額面20万円(手取り16万円)なら5万3,000円程度までに抑えたいところです。

家賃の安い物件が見つかりやすい条件とは?

1人暮らしの家賃を無理なく抑えたいと考える人へ、同じようなエリア内でも特に家賃の安い部屋が見つかりやすい条件をいくつかご紹介します。物件探しのヒントにしてみてくださいね。

特急や快速電車の止まらない駅

家賃の安さや部屋の広さを優先するなら、あえて特急や急行・快速が止まらない駅の近くを探してみてはいかがでしょうか。

便利な主要駅から1駅か2駅離れるだけで、家賃相場が5,000円~1万円ほど変わることもめずらしくありません。

駅から徒歩10分以上

駅から徒歩10分以上かかる場合も、相場より5,000円~1万円ほど安い物件が見つかりやすいです。特に坂の多い街(横浜市や神戸市など)はその傾向が強くなります。

駅を頻繁に使わないライフスタイルの人や、歩く距離が長くなっても「よい運動になる」と楽しめる人におすすめです。

学生が多い駅や路線

学生の利用が多い路線沿いや大学が多い地域は、学生向けの賃貸物件が豊富です。学生向けの部屋は、比較的安い価格帯の物件が多いので狙い目です。近くに学生向けの食堂などがあれば、手頃な価格で食事ができて食費も抑えられるかもしれません。

築20年以上の木造物件

マンションなどは築年数が経つにつれ、家賃相場が下がっていくのが一般的です。特に、需要が少ない郊外のほうがその傾向が顕著です。建物が古くても、部屋の中はリフォーム直後で新築のようにきれいになっている場合もあります。

アットホーム株式会社のデータを用いて三井住友トラスト基礎研究所が算出したデータから、18m2以上30m2未満の単身者向け住居の家賃相場は、新築時を100とした場合、築10年で89、築20年で83と、築年数が経つにつれて家賃が下落していることがわかります。また、築25年も、築20年と同じ83であることから、築20年頃を起点に家賃下落率が緩やかになることも読み取れます。さらに、木造物件の法定耐用年数が22年であることも、築20年以上の木造物件が割安になる理由の一つと考えられます。

より安さを求めるなら、建物はマンションよりアパート、構造は木造、エレベーターなどの設備が付いていないところを選ぶのも一つの方法です。

【地域別】1人暮らしの家賃相場

最後に、家賃の地域差について見ていきましょう。東京・大阪・名古屋の中心部に通勤可能なエリアにあるワンルームマンションの家賃相場をご紹介します。

三大都市圏でどのような差や特徴があるのでしょうか。電車で1時間離れるとどのくらい家賃が安くなるのかも解説します。

なお、下記は、全て築15~20年、駅徒歩5~10分のワンルームマンションという条件で比較を行っています。

東京の家賃相場

東京都新宿区のワンルームマンションの家賃相場
…7万1,000円
(出典:SUUMO関東版 2021年11月時点)

東京は家賃の高さが全国トップクラスです。港区、新宿区、中央区、千代田区、台東区、渋谷区、目黒区、品川区、文京区などはそのなかでも特に高い傾向があり、先述の条件では、6万9,000円(港区)~7万7,000円(中央区)程度が相場です。

ただし、東京都内にこだわらず埼玉・千葉・神奈川まで範囲を広げれば、もう少し安い物件も見つかります。

たとえば新宿駅まで電車で45分ほどの所沢駅(埼玉県)なら5万1,000円程度、1時間ほどかかる千葉駅(千葉県)で4万9,000円程度がワンルームマンションの家賃相場です。このように、条件次第では、都心に通学・通勤できる範囲内で5万円以下の物件を見つけることができます。

大阪の家賃相場

大阪市北区のワンルームマンションの家賃相場
…5万3,000円
(出典:SUUMO関西版 2021年11月時点)

SUUMOによれば、大阪の中心部の家賃相場は5万円前後なっています。大阪の中で家賃が高いのは、大阪市内の北区、中央区、浪速区、西区や福島区の一部など中心部だけです。

東京よりも中心部と呼ばれるエリアがコンパクトなので、大阪駅から近い塚本駅、新大阪駅のワンルームマンションの家賃相場はそれぞれ4万6,000円、4万9,000円と、主要駅から5分も離れれば4万円台の物件も多数見つかります。

大阪駅まで電車で45分ほどの大津駅(滋賀県)なら4万8,000円程度、1時間ほどかかる奈良駅(奈良県)なら4万3,000円程度がワンルームマンションの家賃相場です。

名古屋の家賃相場

名古屋市東区のワンルームマンションの家賃相場
…5万4,000円
(出典:SUUMO東海版 2021年11月時点)

名古屋中心部の家賃相場は、大阪よりも少し高めですが、大阪と同じように、家賃が特に高い地域は非常に狭いのが特徴です。

栄駅や名古屋駅付近の東区、中区、中村区を除くと、ワンルームマンションの家賃相場が4万円台の地域も多く、なかには名古屋市内でも3万円台で借りられる部屋もあります。

栄駅まで電車で40分ほどの名鉄岐阜駅(岐阜県)なら4万3,000円程度、1時間ほどかかる四日市駅(三重県)なら4万6,000円程度が相場となっています。

まとめ

1人暮らしの人の過半数は、家賃4万円~7万円の範囲内で生活しています。

よく「家賃は収入の3分の1」といわれますが、これはあくまでも目安です。住む地域や収入、そのほかの生活費などによっても適正な家賃は異なります。実際には手取り月収の20%~25%程度までに抑えると、家計を圧迫しにくいでしょう。

東京・大阪・名古屋など都市圏は家賃が高くなりがちですが、中心部から電車で30分~1時間ほど離れると相場が下がります。

家賃がより安い部屋や、同程度の家賃でもより広い部屋に住みたいなら、中心部から離れた物件、築年数が古い物件、駅から距離がある物件などから探してみるのも一つの方法です。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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