【2021人気記事|光熱費編】冷暖房や24時間換気、照明の電気代を節約しつつ快適に過ごすには?

『ARUHIマガジン』では2021年も毎日さまざまな記事を配信してきました。2021年に配信した1,000を超える記事の中から、特に反響が大きかった記事をジャンル別に紹介していきます。今回は「光熱費」に関する人気記事をピックアップしてお届けします。

冬のエアコン、節約しながら快適に過ごすには?

東京都福祉保健局の「健康・快適居住環境の指針」で快適とする室内温度は18〜22度、湿度は40〜60%
東京都福祉保健局の「健康・快適居住環境の指針」で快適とする室内温度は18〜22度、湿度は40〜60%

冬の暖房として多くの人が利用している「エアコン」。電気代を抑えながら快適に過ごすには、どのように利用すればよいのでしょうか。
まず、設定温度ですが、東京都福祉保健局「健康・快適居住環境の指針」によると、暖房時の室温は、通常17~22度程度に保つことが身体によいとのこと。また、環境省「家庭でできる節電アクション」では、暖房時の室内温度は20度を目安にすることを推奨しています。
加えて「運転モードや人感センサーは自動運転」「エアコンの風向きは下向き」「サーキュレーターや加湿器の使用」「窓の断熱」といったアクションで電気代を節約できます。それでも寒い場合は、重ね着や暖房範囲の縮小、電気カーペットなどによる部分暖房、鍋物などの温かい料理で暖をとりましょう。

より詳しい内容はこちらで解説しています↓

【設定温度は何度が正解? 】冬のエアコン、節約しながら快適に過ごす10の方法とは?

蛍光灯とLED、つけっぱなしにした時の電気代を比較

蛍光灯式シーリングライトの消費電力
蛍光灯式シーリングライトの消費電力

季節を問わず気になるのが、照明の電気代です。蛍光灯式シーリングライトの消費電力は約68Wです。仮に1kWh当たりの電気代が27円とすると、1時間当たりの電気代は約1.8円となります。
上記の表は、外出時につけっ放しにしていた場合と、電気を消した場合の比較です。電気をつけっ放しにしてしまうと、きちんと消灯して外出した場合と比較して、年間で約6,702円も電気代が高くなる計算です。

LEDシーリングライトの消費電力
LEDシーリングライトの消費電力

LEDシーリングライトの消費電力は約34Wと、蛍光灯式シーリングライトの約半分です。1kWh当たりの電気代が27円の場合、1時間当たり0.918円の電気代がかかることになります。
上記の表は、蛍光灯式シーリングライトと同じ条件で外出時につけっ放しにしていた場合と、電気を消した場合を比較しています。年間で比べると、つけっ放しにしたときよりも消灯していたほうが、約3,351円安くなることがわかります。
電球の種類を問わず、こまめに電気を消して消費電力を抑えることが、電気代の節約への一歩です。

より詳しい内容はこちらで解説しています↓

照明つけっ放し…ムダになる電気代は1ヶ月いくら? 蛍光灯とLEDで比較

24時間換気システムの電気代は? つけっぱなしでOK?

カビや結露の防止や臭い対策、家を長持ちさせるためにも24時間換気を稼働させましょう
カビや結露の防止や臭い対策、家を長持ちさせるためにも24時間換気を稼働させましょう

2003年の改正建築基準法で設置が原則義務化された「24時間換気システム」も電気代がかかります。
24時間換気システムは基本的に、つけっぱなしで使用します。電気代は毎月ほぼ固定でかかりますが、消費電力は、実際に設置している機種によって異なります。消費電力は「弱」で最大70W程度、「強」で最大120W程度です。
東京電力の電力量料金を参考に料金単価を26円/kWhとし、1ヶ月の電気代を計算してみると、70Wなら1,310.4円、120Wなら2,246.4円です。つまり、24時間換気システムを365日使用し続けた場合、70Wの場合で約1万6,000円、120Wなら約2万7,000円程度かかります

電気代の節約に「24時間換気を止めたい」と思う人もいるかもしれませんが、使用することでシックハウス症候群を予防し、家を長持ちさせることにも繋がります。24時間換気システムを常時活用することで、室内の空気を循環させるようにしましょう。

より詳しい内容はこちらで解説しています↓

24時間換気システムはつけっぱなしが基本? 電気代はいくらかかっているのか

冷房と除湿電気代が高いのは? 消費電力を実測値で比較

冷房と弱冷房除湿運転時の1時間おきの消費電力を比較
冷房と弱冷房除湿運転時の1時間おきの消費電力を比較

梅雨時や蒸し暑い陽気が続く季節になると、湿度の高さが気になり、エアコンの「除湿機能」を使いたくなります。しかし、「冷房よりも除湿の電気代が高い」という声も。東京電力が過去に行った比較実験の結果を見ると、1時間あたりの電気代は「冷房」が11.0円、室内の水分を集めて放出し、涼しい風を室内に戻す「弱冷房除湿」が4.1円、冷たくした空気を再度暖めて室内に戻す「再熱除湿」が14.9円です。

上記の表は、「弱冷房除湿」は「冷房」よりも電気代が安いのか、実測値を比較した実験結果ですが「冷房」より「弱冷房除湿」のほうが消費電力は少ないことがわかります。つまり「エアコンの除湿機能は電気代が高い」というのは「再熱除湿」に限った話のようです。除湿しながら室温を下げたいときは「冷房」を、除湿も節電もしたいときは「弱冷房除湿」を、室温は下げずに湿度だけ下げたいときは「再熱除湿」を選択しましょう。

より詳しい内容はこちらで解説しています↓

冷房より「除湿」の電気代が高いのは本当? 実験して比べてみました

冷房「こまめにオンオフ」VS「つけっぱなし」電気代が安いのは?

ダイキンホームページ『エアコン「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の時間帯別累積消費電力量推移』より引用
ダイキンホームページ『エアコン「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の時間帯別累積消費電力量推移5』より引用

「エアコンは1日中つけっぱなしにしたほうが、電気代が安い」という話もよく聞きますが、実際のところはどうなのでしょうか。

上記の表は、ダイキンが9:00から23:00まで「エアコンをつけっぱなし」にする部屋と、「30分ごとにオンオフ」という部屋を設けて消費電力の推移を比較した実験結果です。18:00から23:00までに限って言えば「つけっぱなしよりもこまめに入り切りすると消費電力量が少なくなる」ことが分かりました。
また、同社は時間帯ごとに「つけっぱなしにしたほうが安くなる外出時間」も算出しており、「日中は35分までの外出ならつけっぱなしのほうが安い」「夜間は18分までの外出ならつけっぱなしのほうが安い」とのことです。電気代はエアコンの機種や部屋の広さ、外気温などで大きく異なりますが、ひとつの目安となりそうです。

より詳しい内容はこちらで解説しています↓

【試してみた】冷房を1日つけっぱなしにしたら、電気代はいくらかかる?

まとめ

コロナ禍の生活で在宅時間が増え、光熱費の支出が増えてしまったという家庭は多いでしょう。毎日のちょっとした心がけの積み重ねが、電気代の節約に繋がります。小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか。

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