新型コロナウイルス感染症の影響により、リモートワークをする人が飛躍的に増えました。これまで、自宅で仕事をしたことがなかった人は、リモートワークで戸惑うことも多かったのではないでしょうか。リモートワークが長期化するにつれ、仕事の効率が下がったと感じる人、リモートワーク疲れを感じる人、健康を害する人なども増えています。本記事では、リモートワークを快適に行うためのデスク環境について考察します。

快適なリモートワークにはデスク環境の見直しが必要

快適なリモートワークを行うためには、仕事をしやすい環境を整えることが不可欠です。オフィスと同等とまではいかなくても、オフィスに近い環境に近づける工夫は必要でしょう。特に、デスク周りの環境整備は重要です。以下に快適な仕事環境づくりのためのポイントについて説明します。

オフィス勤務と在宅勤務の違い

オフィスのデスク環境は仕事用に最適化
オフィスのデスク環境は仕事用に最適化されている(画像素材:PIXTA)

オフィスの場合は、仕事に集中しやすい環境が整えられています。デスクや椅子はデスクワークに適したものですし、パソコンのスペックやインターネット環境なども最適化されています。さらに、室内は常に快適な室温設定で、騒音などもありません。

しかし、リモートワークをする自宅の環境はどうでしょう。多くの人にとって自宅は生活の場です。同居する家族がいる場合もあれば、生活に必要な最低限のスペースと道具で1人暮らしをしている人もいるでしょう。環境が整っていない場所で仕事をすると、精神的にも身体的にもストレスが生じやすくなります。

仕事に集中できる場所の確保

自宅でリモートワークをする際、リビングダイニングのテーブルの一角にパソコンを置いて作業をしている人も少なくないようです。数日程度であればそのやり方でも問題ないでしょうが、リモートワークが長期化してくると、仕事の効率が下がるだけでなく、同居家族にも迷惑がかかります。生活の場とワーキングスペースを分け、仕事に集中できる場所を確保して環境を整備すれば、作業の効率アップと身体的な疲労軽減になり、家族のストレスも軽減されるでしょう。

疲れがたまらないデスク環境を

デスク環境が悪いと疲れやすくなる
デスク環境が悪いと疲れやすくなる(画像素材:PIXTA)

自宅で仕事環境を整備する際は、必ずしもオフィスと同等のデスクや椅子を用意する必要はありませんが、長時間のデスクワークに適したものを選びましょう。オフィスでは、作業しやすいサイズのデスクと、長時間座り続けていても疲れにくい椅子が採用されています。自宅で仕事をする際も、目、腕、腰、肩に負担がかかりにくく、疲れにくい椅子やデスクを選ぶことをおすすめします。

厚生労働省のガイドライン

厚生労働省は、テレワークを推進するにあたり、「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(令和3年3月改定)を作成し、自宅で仕事をする際の環境整備のポイントを示しています。ガイドラインでは、「机、椅子、PC」について「目、肩、腕、腰に負担がかからないよう、机、椅子や、ディスプレイ、キーボード、マウス等を適切に配置し、無理のない姿勢で作業を行うこと」とし、机選びのポイントを以下のようにまとめています。

・必要なものが配置できる広さがある
・作業中に脚が窮屈でない空間がある
・体型に合った高さである、または高さの調整ができる

環境整備をする際は、これらのポイントも踏まえておくとよいでしょう。

出典:厚生労働省 自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備

最適なデスクを選ぶためのチェックポイント

リモートワークに最適なデスクとは具体的にどのようなもので、どのように選べばよいのかについて、以下に説明します。

デスクのレイアウト

まずは、デスクを部屋に置く際のレイアウトを考えてみましょう。デスクの置き方には、壁付け型やアイランド型などがあります。壁付け型はデスクを壁に付けて、壁に向かって座ることになるため、仕事に集中しやすいというメリットがあります。壁付け型にも、長方形のデスクの長辺をそのまま壁に付けるI型と、部屋のコーナーを利用してデスクを配置するL字型があります。L字型は広い作業スペースが必要な人に適しています。

デスクを壁から離して独立させて配置するアイランド型は、開放感の得られやすいレイアウトが可能です。また、本棚やキャビネットなどと一体になったU字型は、機能的で作業効率が高まります。ただし、デスクのサイズや形、置き方は、部屋の大きさや形状によって限定されるものです。部屋の状況に則した、無理のないレイアウトを検討してみましょう。

デスクの幅と奥行き

デスクのサイズは、部屋の大きさや、使用するパソコンの大きさなどによって自ずと限定されます。また、使用するパソコンがノートタイプか、デスクトップかによっても、選ぶべきデスクの大きさは変わってきます。

小型のパソコンやノートの場合は、幅100cm、奥行き60cm程度のデスクサイズであれば概ね快適に作業できます。デスクトップパソコン、大型モニターを使用する場合や、パソコンを見ながら書類や資料などを広げて作業する場合は、幅120cm、奥行き70cm程度あったほうが作業しやすくなるでしょう。

デスクの高さ

デスクの高さは、一般社団法人日本オフィス家具協会(JOIFA)によって72cmが推奨されています。オフィスのデスクも72cmが標準であり、自宅のデスクの高さもこれを基準に選ぶとよいでしょう。ただし、標準サイズが合わないと感じる場合は自分に合う高さのデスクを選ぶことをおすすめします。

作業内容に合わせた機能

仕事で使う文房具や資料、機材などはデスク近くにまとめておくと作業効率がアップします。オフィスのデスクは引き出し付きが一般的ですが、自宅用のデスクも収納力が高いキャビネット一体型や、プリンターが設置できるタイプなどの多機能型があります。

さらに、高さ調節が可能なタイプもあります。このタイプのデスクでは、高さを上げて立ち姿勢での作業も可能です。また、高さだけでなく、天板の傾斜角度などが調節できるタイプもあります。作業内容や仕事スタイルに合わせて必要な機能を選ぶとよいでしょう。

リモートワークの生産性を上げるアイテム

デスク以外にも、リモートワークの生産性を上げるために準備したいアイテムを以下に紹介します。

オフィスチェア

デスクワークでは、長時間身体を預けることになる椅子のクオリティが非常に重要です。ハーマンミラーやエルゴヒューマンなどの有名オフィスチェアは、座面のクッションや背もたれが体にフィットし、正しい姿勢が維持しやすいように設計されています。このため、長時間座り続けても疲れにくいのです。

リモートワークでもこれらのオフィスチェアを使うと、長時間の座り仕事が快適になります。ただし、有名オフィスチェアは価格が高いので、中古品で探してみるのもよいでしょう。希望するオフィスチェアが入手できるまでは、既存の椅子に体重の分散や姿勢保持が期待できる低反発クッションなどを装着すると、座り心地が向上して疲労が軽減されます。

ヘッドセットやイヤホン

オンライン会議に便利なヘッドセット
オンライン会議に便利なヘッドセット(画像素材:PIXTA)

会議もオンライン化が進みつつありますが、環境によっては音声が乱れたり、聞き取りにくかったりする場合があります。オンライン会議の際は、音声品質が良く、耳や頭が痛くなることのないヘッドセットやイヤホンを使うことをおすすめします。マイク付きのヘッドセットは相手の声が聞きやすく、自分の声も相手に伝わりやすくなるため、自分と相手の双方にとって快適です。

外付けディスプレイ

パソコン作業がメインの場合は、外付けディスプレイを導入するのもおすすめです。ノートパソコンは持ち運びがしやすいというメリットがある反面、画面が小さいので作業効率が悪く、疲れやすいというデメリットがあります。自宅で作業する際は21インチ以上のディスプレイを外付けで設置すると、画面が見やすくなって作業効率がアップし、目線が上がって正しい姿勢を保持しやすくなります。

モニターを2台併用することや、モニターアームの使用もおすすめです。モニターを2台にすると画面上の作業スペースが広がり、別の作業も同時並行しやすくなります。また、モニターアームを使うと、デスクのスペースが狭い場合でもモニターを配置でき、好みの高さや角度に調整することもできます。

まとめ

リモートワークを行う際は、リモートワークに適したデスク環境を整える必要があります。デスクや椅子をはじめ、作業しやすいパソコンやリモート会議に適したアイテムなどを揃えることで、仕事の効率が上がり、ストレスも軽減します。快適にリモートワークを続けるために、仕事環境を見直し、整備することをおすすめします。

(最終更新日:2022.01.04)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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