【9割が未実施】家の補修・メンテナンス、適正な時期に実施せず。実際は築何年で実施?

毎日快適な家で過ごすためには、収納や内装といった家の中のお手入れだけでなく、外装や設備などのメンテナンスも大切です。

しかし、マイホームマイホームのメンテナンス箇所は多岐にわたるうえ、頻度や費用などどれくらいが妥当なのかわかりにくい部分でもあります。
また、目に見えない部分は、特に忘れてしまいがちです。

そこで、マイホームを持っている人はどれくらいの頻度で、どんなメンテナンスをいくらくらいで行っているのか、引越し比較サイト「引越し侍」を利用して引越しをした方を対象に調査を行いました。

家のメンテナンスはどんなことをするの?

1年間で行った家のメンテナンス内容

家のメンテナンスで、最も多かったのは「ハウスクリーニング」という回答でした。
年末の大掃除も広義のハウスクリーニングだとすると、多くの人がクリーニングをしていると回答するのもうなずけます。

次点で多かったのは、水回りのリフォームです。
水回りは経年劣化しやすいうえ、生活をするうえで重要な箇所なので、メンテナンスをする人が多いようです。

回答人数が少ないメンテナンスの中には、「屋根」や床下の「シロアリ防除」、壁の中の「耐震対策」など、見えない箇所が並んでいます。

意外なことに、多くの関心が集まりそうな「防犯対策」も、回答人数が少ないメンテナンスの中に入っていました。
日本の治安の良さが表れているということかもしれません。

メンテナンスをプロに依頼する人はどれくらいいるの?

メンテナンスを実施した方法

方法別 1年間で行った家のメンテナンス内容

1年間で実施したメンテナンスのうち、プロに依頼したものと自分で行ったものがほぼ半々で、若干プロに依頼したものの方が多いという結果になりました。

メンテナンス内容を細かくみると、プロに依頼した割合が特に多いのは「屋根の補修」「畳の張り替え」「外壁の塗装・補修」などでした。

いずれも、自力で施工するには、使用する道具・材料などを持っている人が少ないので、プロに依頼する人が多いようです。

一部、「自分で行った」と答えている人もいますが、特に屋根や外壁と言った高所作業は、しっかりとした知識・設備や道具を持っていないと命の危険もあるため、極力避けるようにしましょう。

一方、「自分で行った」と答えた人の割合が多いのは、「庭の手入れ」「害虫・害鳥・害獣駆除」などでした。
こうした作業を「プロに依頼した」と答えた人は、大きな庭木の剪定や、屋根裏に住み着いたコウモリ・イタチなどの害獣の駆除など、自分ではできない作業を依頼したのかもしれません。

築何年でどんなメンテナンスをするの?

築年数別 1年間で行った家のメンテナンス内容

ほとんどのメンテナンスにおいて、築25年以上の家の割合が50%以上を占めています。一方、ハウスクリーニングと害虫・害鳥・害獣駆除は、それぞれ37%、49%と、半数以下という結果になりました。

このことから、古い家では幅広い内容のメンテナンスを行い、新しい家では「綺麗で清潔な家に住み続けたい」という意思でメンテナンスを行う人が多いと考えられます。

メンテナンスの本当の「適正時期」

先ほどの調査の結果では半数以上の家庭では築25年以上経ってからメンテナンスをしているようです。しかし、「ほかの人がまだメンテナンスをしていないから大丈夫」と考えている人は要注意です。

なぜなら、下記の設備では、9割以上の人が推奨されている時期にメンテナンスができていないことが判明しているからです。

推奨時期までにメンテナンスをした人の割合(カッコ内は推奨時期)
・ 水回り(10~20年)…4%
・ 網戸(5~15年)…2%
・ 障子(5年)…2%
・ 外壁(7~15年)…1%
・ 畳(10~15年)…1%
・ 屋根(7~8年)…1%
・ シロアリ防除(10~20年)…1%

もちろん、推奨されている時期になっても、劣化がみられなければ無理にメンテナンスをする必要はありません。しかし「まだ大丈夫」と油断していると、いつの間にか劣化が進んでしまう危険があります。そのため、定期的に点検をしてもらい、劣化を早期発見することが大切です。

まとめ

マイホームのメンテナンスは、目に見える部分だけでなく、見えない場所の設備も必要になります。

特に、日ごろ目にすることが少ない場所は「メンテナンスをしなければいけない」と思い出すことも少なくなってしまいます。また、プロに依頼する必要があるメンテナンスは、費用がかかるため後回しになりがちです。

しかし、マイホームの設備は劣化や被害が目に見えるようになってからメンテナンスを行うと、費用が高額になるケースも多いです。

例えば外壁は、軽微な劣化であれば60~100万円ほどの「塗り直し」で済みますが、雨漏りなど大きなダメージがあった場合は160~230万円ほどかかる「張り替え」という大がかりなリフォームが必要になります。

「周りの人がお手入れしていないから大丈夫」と安心せずに、できるだけ推奨時期のうちにメンテナンスを行うようにしましょう。

調査概要
調査エリア…全国
調査方法…引越し比較サイト「引越し侍」を利用して引越しをした方を対象に、インターネットアンケートを実施
調査期間…2021年1月29日~6月8日
サンプル数…9,711件

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