【暖房の季節】エアコンの電気代は1ヶ月いくら? 機能や性能による料金の違いを解説

季節によってはエアコンを毎日使用するため、電気代が気になっている人も多いでしょう。エアコンの電気代は、1ヶ月でいくらくらいになるのでしょうか。この記事では、エアコンの電気代の目安、機能や性能による料金の違いについて解説します。エアコンの電気代を節約するための方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

エアコンの電気代は1ヶ月いくらかかる?

エアコンの電気代は、期間消費電力量をもとにして計算します。期間消費電力量とは、1年間にエアコンが消費する電力量の目安のことで、一定の条件においてエアコンを稼働させたときの試算値です。

ここでは、パナソニックの2021年モデル「Xシリーズ」のエアコンを例に、電気代を計算してみます。なお、電気料金は、東京電力の従量電灯B・Cの電力量料金(第2段階料金)である26.48円/kWhを基準とします。期間消費電力量と1ヶ月の電気代について、エアコンが対応している畳数別にまとめると以下のとおりです。

参考:パナソニック2021年モデル Xシリーズ

エアコンの機能や性能による電気代の違い

エアコンは、機種によって機能や性能に違いがあります。機能や性能が違うと、電気代も変化するのでしょうか。ここでは、除湿と冷房、暖房と冷房、電圧による電気代の違いについて解説します。

除湿と冷房の違い

エアコンには除湿の機能もついています。除湿と冷房の電気代を比較した場合、それぞれの消費電力が同じならかかる電気代もまったく同じです。

除湿と冷房は、状況に応じて上手に使い分けると室内を快適に保てます。具体的には、梅雨のシーズンは湿度が高くなりやすいため、エアコンの除湿を活用するのがおすすめです。また、夏は冷房を利用すると上がった室温を一気に下げられます。

暖房と冷房の違い

暖房と冷房についても消費電力に違いがなければ、どちらを使用しても同じ電気代がかかります。ただし、設定温度と外気温の差が大きければ、その分だけ消費電力は多くなるため注意が必要です。一般的には、夏と冬を比べると、冬のほうが設定温度と外気温の差が大きくなるといわれています。よって、夏よりも冬のほうがエアコンの電気代が高くなりやすくなります。

たとえば、東京都が最も暑くなるのは8月であり、2020年8月の最高気温の平均は34.1度でした。

夏の冷房の設定温度を27度にすれば、外気温との差は約7度となります。一方、東京都で最も寒くなる時期は12月と1月で、2020年の最低気温の平均は3.7度となっています。冬の暖房の設定温度を20度にすると、外気温との差は約16度です。このように冬は夏よりも設定温度と外気温の差が大きくなるため、エアコンの電気代も高めになります。

電圧(V)による違い

エアコンの機種によっては、100Vまたは200Vの電圧を選べる場合があります。出力が大きい200Vを選択すれば、エアコンを短時間運転させるだけで室温を設定温度にできます。使用環境や使い方によっては、電気代を安くできる可能性があるでしょう。

たとえば、パナソニックの2021年モデル「Xシリーズ」の14畳用のエアコンの場合、電圧による期間消費電力量と1ヶ月あたりの電気代の違いは以下のとおりです。

参考:パナソニック2021年モデル Xシリーズ

ただし、100Vから200Vに増設する必要がある場合はエアコンの設置費用とは別に工事費がかかります。工事費はコンセントの交換や新設だけなら5千円~1万円程度、ブレーカーの交換や電線の引き込みも必要な場合は7~8万円程度必要です。電気代だけでなく、工事費も考慮したうえでエアコンの電圧を決めましょう。

エアコンの電気代を節約するには?

エアコンの電気代を節約するためには、さまざまな工夫ができます。ここでは、エアコンの電気代を節約する具体的な方法を紹介します。

省エネ性能の高いエアコンに買い替える

古いエアコンは消費電力量が多い傾向があるため、長く同じエアコンを使い続けていると電気代が割高になっている可能性があります。

たとえば、2007年に発売されたエアコンの期間消費電力量は865KWh程度です。それに対して、2017年に発売されたエアコンの期間消費電力量は821kWh程度になっています。2017年に発売されたエアコンは、2007年に発売されたエアコンよりも約5%も省エネになっていることがわかります。

省エネ性能がついているエアコンもあるため、エアコンの電気代を節約したい方は買い替えの際に省エネ性能もチェックして選びましょう。

設定温度を調整する

エアコンの電気代を節約するには、冷房や暖房を使用する際の設定温度も重要です。夏にエアコンの冷房の設定温度を1度上げると、電気代を約13%も節電可能です。冬も同様で、エアコンの暖房の設定温度を1度下げれば、約10%の電気代を節約できます。状況にあわせて設定温度を調整し、必要以上に設定温度を低くしたり高くしたりしすぎないことが大切です。

また、室温を快適にするためには、エアコンとともに扇風機やサーキュレーターを併用する方法もあります。扇風機やサーキュレーターを回せば室内の空気を循環させられるため、部屋全体を快適に保ちやすくなります。

自動運転機能を使う

エアコンには自動運転機能もついており、室温にあわせて温度や風量を自動的にコントロールすることも可能です。この機能を活用すれば、自分で設定温度を切り替えなくても消費電力量を抑えられます。

室温の調整のため頻繁にエアコンの電源を入れたり切ったりすると、かえって消費電力量が増えるため注意が必要です。こまめに室温を調整したいのなら自動運転機能を活用したほうが節電につながるでしょう。

こまめにクリーニングをする

エアコンの電気代を安くするには、こまめなクリーニングも大切です。エアコンについているフィルターが目詰まりすると冷房や暖房の効果が出にくくなり、快適な室温にするために余計な電力を消費するようになります。

エアコンのフィルターは、2週間に1回程度の頻度で掃除しましょう。自動でフィルターの掃除ができる機能がついているエアコンもあり、こまめな掃除ができない人にはおすすめです。普段はなかなか意識しないかもしれませんが、エアコンには意外と汚れが多くたまっているためきちんと掃除しましょう。

まとめ

エアコンの電気代は、期間消費電力量をもとにすると計算できます。エアコンは冷房、除湿、暖房などを使用できますが、消費電力が同じならかかる電気代も同じです。ただし、電気代は、性能、機能、使い方などの条件によっても変化します。電気代を少しでも安くするためには、エアコンの特徴を理解したうえで適切な使い方をすることが大切です。

エアコンの電気代を節約する方法はいろいろとあるため、それぞれの方法をぜひ試してみてください。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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