コロナ禍2年目の夏も、まだまだ家で過ごす時間が長くなりそうです。そんな中、原料の高騰を受けて電気代、ガス代が値上がりしているうえに、夏は水道代も増える季節です。特に夏休みでお子さんが家にいる時間が長くなる家庭では、猛暑を乗り切るのに水は欠かせません。今回は夏の固定費として増えがちな水道代を抑えるコツについて考えてみましょう。

家庭の中で水は何に多く使われている?

家庭の中で水は何に多く使われているのでしょう? 2015年度の東京都の調査によると、1位は風呂で水道使用量の40%を占めています。次いでトイレが21%、炊事が18%、洗濯が15%とこの4つの使用目的で90%以上を占めています。

では、家庭での実際の水の使用量はどのくらいなのでしょう。同じく東京都水道局の調査から世帯人数ごとの使用量を2018年度の結果で見てみましょう。

東京都水道局平成30年度生活用水実態調査

1人世帯では8.2立方メートル、4人世帯では25.1立方メートルと約3倍の使用量なので、世帯人数が少ないほど1人当たりの使用量が多くなっています。1立方メートルは1,000リットルですので、単身者では1日273リットル、4人家族では1日1人当たり約209リットルの水を使っていることになります。

水道料金の決まり方

次に、水の使用量がどのように水道料金に反映されるのか、まずは水道料金の決まり方を確認しておきましょう。

水道料金は自治体によって異なりますが、主に以下の計算式で決まります。

(口径による基本料金 + 使用量)+(消費税率)

基本料金は、道路の下を通る水道管の本管から自宅に水を引き込む管の太さ(口径)で決まります。家庭用では13ミリメートル、20ミリメートル、25ミリメートルが一般的で、口径が太くなるほど水量は多くなりますが、基本料金は高くなります。

水道管の口径については、料金表に記載されていますので確認しておきましょう。新築やリフォーム時に水道管を交換する場合は、口径を小さくすると基本料金は下がります。一般的には築年数が古い家の口径は13ミリメートルが多く、現在は20ミリメートル以上の口径を使用する場合が多いので、口径を小さくして基本料金を下げるのは難しそうです。また、水道管を新設する場合は口径20ミリメートル以上とする自治体も多いようです。

出典:東京都水道局

口径の太さによる基本料金と水の使用量から、料金の目安が各自治体のホームページなどに載っています。たとえば筆者が暮らす国分寺市では以下の表でおよその水道料金を確認できます。

出典:東京都水道局 水道料金・下水道料金早見表より抜粋 ※料金のかっこ内の数字は、消費税相当額。※水道料金には基本料金が含まれている。

たとえば、東京都の4人家族の1ヶ月当たりの水道の平均使用量は25.1立方メートルなので、口径20ミリメートルの水道管だと水道料金は約3,520円、下水道料金が別途1,749円かかると1ヶ月分の料金は5,369円となります。水道料金は2ヶ月分を隔月で支払うので、1回に支払う料金は10,738円です。

同じ水道使用量でも口径が13ミリメートルなら上下水道料金の合計は1ヶ月で4,587円です。20口径に比べ782円少なくなります。

「流しっぱなし」を気を付ける

契約アンペア数を下げることで基本料金を下げやすい電気料金と異なり、水道の基本料金は水道管を交換しないと基本料金を下げられません。費用対効果を考えると基本料金を下げるのは難しそうです。では、水道料金はどうすれば減らせるのでしょう。

東京都水道局のホームページに掲載されている用途別水道使用量の目安から考えてみましょう。

13ミリメートルの胴長水栓で水圧0.1メガパスカル、ハンドル開度が90度の場合、1分間に約12リットルの水が流れます。 出典:東京都水道局

上記参考資料によれば、口径13ミリメートルの水道管の場合、1分間流しっ放しで使う水の量は約12リットルです。たとえば食器洗い、歯磨き、シャワーなど「流しっ放し」をなくして洗いおけを使う、コップを使うといったことで1日100リットルの節水ができれば30日で3,000リットル、すなわち3立方メートルの節水になります。水の使用量が25立方メートルから22立方メートルに減ると、国分寺市では水道料金が1ヶ月分で約423円減ります。

また、東京都水道局によれば一般的にお風呂の残り湯は1日に180リットル程度だそうです。そのうち洗濯などに1日100リットルの残り湯を再利用すれば、1ヶ月でさらに約423円の水道料金を節約できます。

「流しっ放し」をなくしてお風呂の残り湯を活用することで、4人家族なら1ヵ月で約846円の水道料金を節約することができる計算です。1年間では約10,152円の節約になります。

機器の交換で節水も

最近では流しっ放しでも節水できるシャワーヘッドや節水蛇口、節水トイレなど、便利な住宅設備が増えています。

たとえば国交省によれば、節水型シャワーヘッドでは、水圧を損なうことなく水量を節約し、30〜50%の節水ができるとされています。労せずして3分間36リットルのシャワーが18リットルに減るのは魅力的です。また、シャワーヘッドを節水型にすることで水道料金だけでなく、水を温めるためのガス代も節約できます。

台所のシンクの節水蛇口や洗面所も、節水用のシャワーヘッドと交換することで、高額なリフォームを行わなくても節水できます。設備が古い、シャワーヘッドが付いていないといった場合は、交換できる製品かどうかを確認の上、節水シャワーヘッドと交換してみましょう。

シャワー以外にも水道使用量が多いトイレも節水型が進んでいます。最新の節水トイレの水道使用量は1回3.8~4リットルです。2006年ごろまでのトイレは8リットル程度の水が必要でした。15年前と比べ水量は約半分になっています。家庭内の水道使用量の21%はトイレです。4人家族で上下水道代が月5,000円ならトイレの使用分は1,050円です。トイレを交換することで使用量が半分になれば1ヶ月525円の節約、年間では6,300円の節約です。

トイレのリフォームに25万円かかったとしても20年で約12万6,000円分の節水ができれば実質12万4,000円の持ち出しで済みます。節水代も含めたリフォームの資金計画が立てられそうです。

まとめ

節水は料金プランの変更がしにくい分、節約が難しく感じます。しかし、「流しっ放し」や使用量の40%を占めるお風呂の残り湯を利用することで年間1万円以上の節約ができそうです。

また、シャワーヘッドや節水トイレなど、水道使用量が多い機器を節水型に交換することで、30〜50%の節水ができます。特にシャワーヘッドは数千円で30%以上の節水効果がある商品も複数あります。ストレスを感じることなく節水できる機器は、家族が和やかにおうち時間を過ごすためにもとても大切です。

以上、水道代の節約についてあれこれ考えてみました。コロナ禍で遠出ができず在宅時間が増える今だからこそ、ストレスフリーな節約術を身に付けたいものです。

【参考サイト】
東京都:水の上手な使い方
環境省:節水シャワーヘッドの導入
トイレ節水参考サイト

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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