家の換気、欠かせずやるようになった? 理想とする「風通しのよい家」とは?

新型コロナウイルスの感染を予防するにあたり、「密閉された空間」で過ごすことはリスクが高く、換気の重要性が広く知られるようになりました。それにより、どれだけの人が室内換気に重きを置くようになったのでしょうか。また、効率的に換気をするには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。

季節を問わず半数以上の人が、コロナ前よりも「換気」を意識

YKK AP株式会社の「価値検証センター」が「コロナ禍における生活者の換気に関する意識調査」を実施。コロナ禍によって換気の意識が高まっているか、春・夏・冬のそれぞれに調査をしたところ、「春」が60%、「夏」が58.1%、「冬」が55.2%という結果に。季節を問わず半数以上の人が、新型コロナウイルス感染症の拡大前と比べて「換気」に対する意識が高まったと回答。コロナ禍により人々の換気意識が高まり、定着したといえます。

「換気のためには対角線(2方向)で窓が開けられないと効率が悪い」という項目にも多くの共感が集まり、効率的な換気方法に対する知識も向上していることが分かりました。

また、「健康のため」や「気分転換やリフレッシュのため」に「換気は欠かせない」という項目にも、季節を問わず多くの共感が寄せられました。実際の換気方法としては、朝いちばんに窓開けによる換気を行なうなど、1日のはじまりに新鮮な空気を取り込んでリフレッシュしているというコメントが多く見られ、感染症対策としてだけでなく、生活の中での換気の重要性が認識されていることも分かりました。

出典:YKK AP株式会社「コロナ禍における生活者の換気に関する意識調査」

効率的な換気のコツは、風の「入口」と「出口」をつくること

本プレスリリース内では、効率的な換気のコツも解説されています。

効率的に換気するには、風の「入口」と「出口」をつくることが大切です。2方向の窓を開けると、換気効果はなんと10倍になるとのこと。向きに対して正面の窓を開けるのがベストです。窓が1ヶ所しか開けられない場合は、室内ドアを開け、扇風機を窓に向けて風を送ることで、空気の流れを作ることができます。また、高い位置に風の出口があると換気効果がより高まります。


詳しくは「窓がポイント! 住まいのじょうずな換気方法」で解説しています。

出典:YKK AP株式会社「コロナ禍における生活者の換気に関する意識調査」

気候が穏やかな春の換気率は9割以上。暑い夏や寒い冬は減少傾向に

自宅で窓開けによる「換気」の実施率についても調べたところ、春が89.5%、夏が85.2%、冬が73%という結果に。気候の穏やかな春は換気をしていても、特に寒い冬には換気をしない人の割合が増加。換気意識は季節を問わず変わらないものの、暑い夏や寒い冬には換気実施率が減る傾向があることが分かりました。

・夏は、気温が高い日中は避け、夜間や朝の涼しい時間帯に短時間で窓を開けて換気する。
・エアコンをつけていない部屋や、人がいない部屋の窓を開けっぱなしにして換気する。
・扇風機やサーキュレーターを活用し、空気を循環させることにより、換気効率を上げる。
・洗⾯所や⾵呂場などの小窓は1⽇中開けておく。
・換気をする時間を決めたり、タイマーを使ったりして、換気を忘れないようにしている。

など、それぞれに工夫しながら換気をしているようです。

換気をしない理由としては、夏と冬は冷暖房効率を優先させる人が多いほか、夏は酷暑による熱中症への懸念や、台風・ゲリラ豪雨が多く開けられないという意見も。冬は、雪が多いエリアで「結露で窓が凍る」や「暖房代がもったいない」という意見があり、夏や冬は窓開けによる換気をしたくてもできない阻害要因が多いことが明らかになりました。

出典:YKK AP株式会社「コロナ禍における生活者の換気に関する意識調査」

換気の満足度も春が高い傾向。春・夏は7割以上の人が「虫の侵入」に悩み

窓開けによる「換気」に対する満足度を問うと、春が67.3%、夏が約58.8%、冬が約47.2%でした。換気実施率同様、暑い夏と寒い冬は、換気に対する満足度も減少しました。

換気する際の困りごととして、春と夏は窓開けによる「虫の侵入が気になる」人が70%以上と多くいました。ほかにも、雨、花粉、騒音、におい、防犯などの問題があがり、窓を開けたくても開けられなくて困っているという声が集まりました。

また、「窓を開けて換気をしているが、本当に換気できているか不安」という意見も多く、換気状況が見えたり換気が必要なタイミングを知らせたりするシステムのほか、自動で換気できる仕組みなどを希望する声が集まりました。

出典:YKK AP株式会社「コロナ禍における生活者の換気に関する意識調査」

8割近い人が「断熱性が高く、かつ風通しのよい家が理想」と回答

住まいに対する意識で季節を問わず一番共感度が高かったのは、「断熱性が高く、かつ風通しのよい家が理想」という項目(春・夏・冬3回の平均78.2%の人が選択)でした。「おうち時間」が増えている今、住まいを快適にしたいという思いから、住宅の断熱性や通気性に関心が高まっていると言えます。

次いで共感が多かったのは「自宅で趣味など好きなことができる空間」で平均66.8%、「外から帰ったとき、菌や花粉を完全に落としてから、家の中に入りたい」が平均64%、「自宅にいても簡単な運動ができる空間」があると良いという回答が平均62.8%でした。コロナ禍によって、住まいに求めることが変化していることを確認しました。

まとめ

在宅勤務などのため長い時間を家で過ごす人が増えていますが、アフターコロナの世界でも、その傾向がある程度継続されると考えられます。現在の住まいが換気しづらいのであれば、換気設備や窓のリフォームで風通しを高めたり、住宅購入時に換気を重視した家にしたりと、安心して暮らせる環境をととのえたいものですね。

【調査概要】
「コロナ禍における生活者の換気に関する意識調査」
調査対象:新型コロナウイルス感染拡大で指定された特定警戒都道府県(北海道、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県)に住む18歳~74歳の男女延べ1万5,000名
調査方法:インターネット調査
実施期間:春:2020年5月15日~18日、夏:2020年9月11日~18日、冬:2021年1月22日~25日
実施機関:YKK AP株式会社

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:YKK AP株式会社

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