値ごろ感がありお買い得と人気の中古マンションですが、購入するにあたっては思いがけない落とし穴もあります。新築マンションに比べると価格が抑え目とはいっても、大きな買い物ですから失敗はしたくないもの。今回は、念願のマイホーム取得を失敗しないために押さえておきたい、中古マンション購入の注意点7つを紹介していきます。

1.築年数が住宅ローンの条件を超えていないか

中古マンション購入の際に住宅ローンを組む場合、必ずしも希望通りの条件でローンを組めないことがある点は要注意です。住宅ローンの借入可能額を決める要素の一つに購入する住宅の担保評価額が含まれるため、評価額の低い中古マンションだと借り入れられる金額が少なくなる場合があります。

昭和56年5月31日以前の建築確認で適用されていた「旧耐震基準」の物件だと、より審査が厳しくなることも。【フラット35】では、昭和56年6月1日以後に建築確認を受けた「新耐震基準」の物件であることを融資条件としており、旧耐震基準の物件では耐震評価基準に適合している必要があります。また、築25年を超える中古マンションはたいてい住宅ローン控除の対象外である点も注意が必要です。

旧耐震基準の中古マンションで【フラット35】を利用したいときや、築25年超の中古マンションで住宅ローン控除を受けたいときには、耐震基準適合証明書を取得するという方法があります。ただし、耐震基準適合証明書の取得には詳細図面や現地調査が必要になるため、管理組合が運営するマンションでの取得は難しいといえるでしょう。

2.物件の床面積は50平方メートル以上か未満か

マンションは床面積50平方メートル以上か未満かによって税制上のメリットが分かれるため、中古マンションを購入する際には床面積も気にしておきたいところです。50平方メートル以上でメリットがあるのは、固定資産税・登録免許税・不動産取得税の3つ。1人暮らしで広すぎるのは嫌ということでなければ、基本的に50平方メートル以上の物件が購入の目安となります。

新築後5年以内のマンションでは、固定資産税の課税評価額が1/2に軽減されます。軽減措置を受けられるのは、1戸あたりの面積が50平方メートル以上280平方メートル以下の住戸です(2021年3月31日まで新築の場合)。

土地や建物の所有権や住宅ローンの抵当権を設定する際には登録免許税がかかります。こちらも軽減税率が適用されるのは床面積が50平方メートル以上の住宅。不動産を購入した際にかかる不動産取得税の軽減措置を受けられるのも、床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下の物件となっています。

なお、住宅ローン控除も床面積50平方メートル以上の物件が対象となっていましたが、2021年度税制改正により床面積40平方メートル以上の物件まで対象が拡大されました。

3.資産価値が保全される立地か

「終の棲家」と決めて中古マンションを購入するにしても、この先の人生で何があるかわかりません。家族構成や収入状況の変化などによって、買い替える必要が生じることもあります。将来に備えるという観点からもリセールバリューは意識しておきましょう。資産価値が安定している物件であれば、将来の買い替えもスムーズにいきます。

マンションの資産価値を決めるのは築年数、設備などさまざまな要因がありますが、何といっても影響が大きいのは立地条件。建物価値は経年によって反比例的に下がっていく一方、土地の価値は立地が良ければ上昇していくこともあるため、リセールバリューを大きく左右するのです。将来にわたる資産価値を意識するなら、駅近や人気のエリアなど将来もニーズの見込める立地を選ぶ必要があります。

反対に、自然災害の危険性が高い立地は避けるのが無難。マンションの購入を検討する際は、防災ハザードマップで危険度を事前にチェックしておくといいでしょう。

4.駐車場の空き状況、タイプは確認したか

通勤や日常生活で自動車を使う場合には駐車場が必須になるため、マンション併設の駐車場の空き状況を確認しておく必要があります。前のオーナーが駐車場を利用しているからといって、必ずしも駐車場の利用権を引き継げるわけではない点も要注意。マンションの駐車場に空きがない場合は近隣で探すことになりますが、敷地内駐車場で常に空き待ちが出ているようなエリアは、そもそも駐車場のニーズが高く近隣にも空きがない可能性が高いのです。

駐車場には平面式・立体自走式・機械式という3つのタイプがあります。空きが見つかったとしても、車格によっては立体自走式・機械式は駐車できない場合もあるので気をつけなければいけません。加えて機械式駐車場は出し入れに一定の時間がかかるので、ピーク時に利用者が集中すると車を出すだけでかなりの時間を要することもあります。

5.管理はしっかりなされているか

マンションは住民の共有物であり、エントランス・ゴミ置き場・廊下といった共用部分の管理は管理組合と管理会社によって行われています。「マンションは管理を買え」という格言があるほど、中古マンションを購入するうえで管理がしっかりなされているかどうかは重要なポイントです。日ごろからこまめに管理されているマンションは資産価値が下がりにくく、リセールバリューの面でも有利とされます。

住民の意識が高いマンションであれば管理組合がしっかりと機能していて、委託先である管理会社も適切な日常管理を実施しています。物件内覧の際には、マンション共用部分の衛生状況、駐輪場の整理状況、ゴミ置き場、掲示板などをチェックし、適正に管理が行われているかどうか確認しておきましょう。

6.管理費と修繕積立金は適正か

マンションを購入すると共用部の管理に使われる管理費、将来予想される建物修繕のための修繕積立金を毎月支払う必要があります。東京カンテイのデータによると、2019年に首都圏で販売された新築マンションの費用平均(70平方メートル換算)は管理費19,085円、修繕積立金7,826円。この値から極端に高かったり安かったりする場合は注意が必要です。安いほうがいいと考えがちですが、修繕積立金が不足すると将来の修繕計画に支障をきたすリスクがあります。

(出典)東京カンテイ 首都圏 マンションのランニング・コスト最新動向

管理費や修繕積立金は必要額を全住民で負担するため、一般的に総戸数が少ないマンションでは1戸あたりの管理費・修繕積立金負担が大きくなりがち。これらの費用を抑えるには、一定以上の規模があるマンションを選ぶようにしましょう。ただし、総戸数500戸以上の大規模マンションやタワーマンションでは共用設備が充実している分、管理費や修繕積立金が高くなる傾向にあります。

7.近隣住民とのトラブルはないか

定量的な数字で測ることはできませんが、マンションで生活するにあたって大切な指標として「ご近所づきあい」があります。どれだけ印象がいいマンションでも、いざ住み始めてから騒音問題など近隣トラブルが発生する場合もあるのです。住民がコンスタントに入れ替わる賃貸マンションとは異なり、分譲マンションではご近所さんと長くつきあっていかなければならないため、生活に支障が出る近隣トラブルは極力避けたいものです。

新築マンションだとご近所が誰になるのか住み始めるまでわかりませんが、中古マンションなら隣や上下階にどのような人が住んでいるのか事前に確認できます。購入前の内覧時に売主さんへご近所の状況をヒアリングすることで、近隣トラブルを未然に防ぐことができるかもしれません。また、仲介会社を通してご近所さんに挨拶をすることで、近隣住民の様子をチェックするという方法もあります。

まとめ

新築に比べて値ごろ感があるとはいっても、中古マンションは大きな買い物です。人生に何回もあるわけではないマンション購入を成功させるためにも、今回ご紹介した7つの注意点に気をつけて、自分の考え方やライフスタイルに合った物件を見つけましょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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