マイホームが住みづらくなってきた…それは「住み替え」のタイミングかも?

ライフスタイルや家族構成、暮らし方が変わると、マイホームの広さ・間取りや住む場所に求めるものも変わってきます。「狭いな」、「生活しづらいな」と今の家に不満があっても、「せっかく買った家だから」と我慢していませんか? 今や、住宅購入は「一生に一度の大きな買い物」の時代ではありません。人生の時々において心地よい住まいに変えていく「住み替え」は、ひとつの選択肢になってきています。

マイホームの住み替え事情に詳しい、澤井 慎二さん(アルヒ住み替えコンシェルジュ株式会社代表取締役)に解説していただきながら、マイホームの「住み替え」について見ていきましょう。

「住み替え」とは何?

「住み替え」とは『住む家を変えること』です。しかし、一口に「住み替え」と言っても、その中にはさまざまなパターンがあります。

たとえば、実家暮らしの人が賃貸物件を借りて一人暮らしを始めることや、賃貸物件に住んでいる人が別の賃貸物件へ引っ越して住むこと、あるいは、マイホームを購入し、賃貸物件から購入した家に引っ越すこと、いずれも「住み替え」です。購入したマイホームを売却し、新たに住宅を購入し直すことも「住み替え」の一つ。

また、都心から郊外へ、繁華街から住宅街へ、といった住まいのエリア・立地を変えることや、マンションから戸建てへ、など物件の種類が変わることも「住み替え」と言えます。

「住み替え=住む家が変わること」そのパターンはさまざま
 ・実家暮らし→一人暮らし
 ・賃貸物件→賃貸物件
 ・賃貸物件→マイホームを購入
 ・購入したマイホームを売却→新しいマイホームを購入
 ・都心→郊外へ
 ・狭い→広い住まいへ
 ・マンション→戸建てへ

このように、住み替えには色々なパターンがあります。今回は、「購入したマイホームを売って、新しい住宅を購入し直す」パターンの住み替えを見ていきましょう。

「住み替え」を選択する人が増えている

「10年住んだら売る」などと、あらかじめ売却するつもりで購入する人もいますが、多くは長く住み続ける前提で住宅を購入しているのではないでしょうか。「終の棲家」にするつもりで購入した人もいるでしょう。

「せっかく購入したマイホームを手放さなければいけない事情があるならともかく、売却して別の家を購入し直すなんて考えられない」と思うかもしれませんが、「住み替え」を理由にマイホームを売却している人は実は意外と多いようです。調査データの結果を紹介します。

不動産売却の理由、1位は「住み替え」

不動産売却経験者に対して行われたアンケートによると、「不動産を売却した理由」は戸建て・分譲マンションともに「住み替え」が1位でした。「転勤・転職」、「離婚」が理由の場合も住む場所が変わっていると考えると、いずれも約半数以上の人に「住み替え」が発生していると言えるでしょう。

出典:「不動産を売却した理由ランキング」調査期間:2019年12月~2021年2月 株式会社Speee「おうちの語り部」

住宅購入を2回以上したことがある人は約20%

また、国土交通省の「平成30年度住宅市場動向調査」によれば、約20%の人が「2回以上」住宅を取得しています。

出典:国土交通省「平成30年度住宅市場動向調査」

マイホームは「一生に一度の大きな買い物」ではなく、「住み替える物」に変わりつつあります。

ARUHI住み替えコンシェルジュの澤井さんは、住み替えが増えている背景をこう語ります。

「住み替えが増えている背景には、中古マンション市場や金利の動向が影響していると考えられます。まずは、中古マンションの物件価格は近年上昇していて、購入時よりも高い価格で売却できる人が増えていること。実際に、マイホームを売却して住み替えた世帯の42%がプラスの売却差額が出た、という2020年の調査データ※1もあります。

さらに、住宅ローンの金利は、2008年では金利3%前後だったのが2021年では1%と、この10~20年で大幅に下がってきています。低金利で不動産の取得コストが下がっているうえ、購入した時より高く売却できる状況にあることが、住み替えの動きを後押ししていると言えるでしょう。

また、住宅ローンを利用してマイホームを取得した際に税金の一部が控除される住宅ローン控除制度の認知が広がっていること、制度自体もより利用しやすい制度になっていることも、背景の一つと言えます」

※1 一般社団法人不動産流通経営協会「不動産流通業に関する消費者動向調査 第25回(2020年度)」

「住み替え」のタイミングはいつやってくる?

長く住むつもりで検討を重ねて購入し、住み慣れたマイホーム。それを売却して、また新しく住宅を購入することは簡単に決断できることではありません。では、どのような時に「住み替えよう」と考えるのでしょうか。ここでは「住み替え」が起こりうるタイミングについて見ていきます。

(1)ライフステージの変化

結婚、出産、子どもの成長期、子どもの独立、定年退職といったライフステージによって、家に必要な広さや暮らし方も変わります。

【ライフステージの変化による住み替えニーズ】 

・子どもが増えた

  子ども部屋がなく、モノが増えて片付かない。もっと広さがほしい。
・子どもの進学
  小学校に上がるタイミングで、教育が充実した地域へ引っ越したい。
  他都道府県の私立中学へ進学。通学に時間がかかるため学校に近い場所に住みたい。
・子どもの独立
  夫婦2人になり、広すぎて管理が大変。もう少しコンパクトな家にしたい。
・リタイア後
  老後を見据えると、階段の上り下りが不安。平屋にしたい。
  通勤に便利な都心に住んでいたが、定年後は田舎暮らしがしたい。

長い人生の間、家族の人数や状況も様々に変化します。その変化のときが、「住み替え」が起こりうるタイミングの一つと言えます。

(2)ワークスタイルの変化

コロナ禍以降、リモートワークが急速に普及しました。出社することが当たり前ではなくなり、在宅勤務がメインになっている人も増えています。新しい働き方として在宅勤務が定着しつつある今、住まいに求めるものも変わってきています。

・在宅勤務で本格的なワークスペースが必要に

マイホームを購入したときは、出社せずに家で仕事をすることになるとは考えもしていなかった人が多いはず。リビングで仕事をしたり、空いているスペースに仕事用のテーブル・椅子を設置したりと、自宅のワークスペース作りで試行錯誤した人も多いでしょう。

一次的な在宅勤務であれば、急ごしらえのワークスペースで事足りるかもしれません。しかし、企業によっては今後もリモートワークを推進していく動きも見られ始めています。これから先も在宅勤務が継続するならば、「仕事に集中できる快適なワークスペースがほしい」と感じている人も多いのではないでしょうか。働き方の変化に住まいがフィットしなくなったときも「住み替え」のタイミングです。

・通勤重視からライフスタイル重視の暮らしへシフト

出社して仕事をすることが当たり前だったこれまでは、職場へのアクセス利便性や通勤時間を重視して住む場所を選んでいた人が多いでしょう。ところが在宅勤務がメインとなれば、通勤に対して考慮する必要が少なくなります。

「通勤しやすい都心のマンションから、家庭菜園ができる郊外の庭付き戸建てへ」、「仕事前に趣味のサーフィンができる海沿いの家へ」など、通勤重視で諦めていた憧れのライフスタイルを「住み替え」で実現することができます。

(3)家庭の環境・勤務地の変化

離婚してマンションを売却し実家に戻るケースや、転勤・転職で勤務地が変わるなど、必然的な理由で住み替えが発生することもあります。

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今の暮らしに、住まいは合っていますか?

マイホームを購入したときと状況が変わり、今のライフスタイルに住まいが合わなくなってきている可能性もあります。住みづらさを感じ始めているのであれば、「住み替え」のタイミングかもしれません。「一生モノの家」にこだわらず、長い人生のその時々に合わせた快適な住まいに変えていく「住み替え」も一つの選択肢として、検討してみてはいかがでしょうか。

分からないことや不安があれば、まずはアルヒ住み替えコンシェルジュに相談してみるのもおすすめです。

(最終更新日:2022.02.16)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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