シロアリの活動時期は4月から6月、特に「床下」の状況に注意を!

シロアリ駆除やガラス修理業者などあなたの街のプロに出会える「引越し侍のファインドプロ編集部」が家のメンテナンスに役立つ情報をご紹介いたします。

家のメンテナンスで悩まされるものの一つにシロアリの存在があります。

シロアリが家に住み着いてしまった場合、家の基礎や壁の木材が食害され、穴ができてしまうなど、大きな問題に発展してしまいます。

特に、1年の中でも暖かく湿度も上がる4月~6月はシロアリが活発に活動する時期です。大切な家をシロアリから守るためには、日頃から対策をとることが重要です。この記事では、シロアリに関する基本となる情報やシロアリ対策を紹介しています。

気づかないうちに家がボロボロになってしまう前に対策を練っておきましょう。

シロアリってどんな虫?

木材を食い散らかすシロアリ(ヤマトシロアリ)

家に深刻なダメージを与える害獣として知られるシロアリは、実は「白いアリ」ではなく、ゴキブリの仲間です。しかし、アリと同じように、女王アリや働きアリといった役割から成り立っている「社会性昆虫」でもあります。

日本にいるシロアリはおよそ20種以上といわれており、そのほとんどは森などに生息し、倒木や土の中で生活しています。
住宅に被害をもたらすシロアリは、千葉県以西の温暖な沿岸部に生息する「イエシロアリ」、北海道北部を除く日本全土に生息する「ヤマトシロアリ」、外来種の「アメリカカンザイシロアリ」の3種です。
特に「イエシロアリ」と「ヤマトシロアリ」は、最も大きな被害をもたらすシロアリとして知られています。

さらに、シロアリは土の中や湿った場所などを好むため、特に家の基礎部分が被害にあいやすいのです。

シロアリが好む食べ物と環境

自然界でシロアリは、倒木や枯れ葉を食べて分解し、土に戻すという役割を持っています。

そのため、食べるのは主に「死んだ植物」です。
青い葉っぱや生きている木を食べることはほとんどありませんが、建築用の木材や木製の家具のほか、段ボールや書籍などといった紙製品など、木材を原料とするものは全て餌になります。

また、シロアリの好物である「死んだ植物」は、森の中では湿った薄暗い場所にあることが多いです。
そのためシロアリも、乾いた場所よりも湿った場所、明るい場所より暗い場所を好む傾向があります。

シロアリの被害にあうとどうなるの?

築40年住宅 シロアリで劣化した柱

シロアリが家に住み着くと、家の基礎や壁の木材が食害されます。

さらに、断熱材や柔らかい建材なども、通り道にするためにかじって穴をあけることがあります。
外来種のアメリカカンザイシロアリの場合は、家具やピアノなどを食害します。

シロアリが食害した部分は穴だらけになり、スポンジのようになります。
イエシロアリの場合は、別の場所から水を運んできて湿らせることもあるので、食害部分にカビが発生したり腐ったりするケースもあります。

家の基礎部分や柱がこのように食害されると、家を支えることができなくなります。
食害された部分を中心に歪みや傾きが発生するほか、地震などによって倒壊する可能性が高くなってしまうのです。

シロアリの被害にあっている家には、いくつか共通する「症状」があります。

・壁や柱を叩いた時に空洞音がする
・床に木くずが積もっていることがある
・歩くと床がギシギシ鳴る
・ドアや窓の開け閉めがしにくくなった

このような症状は、「家の老朽化かな?」と見過ごされることが多いですが、シロアリの可能性もあるということを覚えておきましょう。

シロアリの活動時期はいつ?

シロアリは、基本的には1年中いつでも活動しています。
寒くなる真冬ですら、活動が鈍くなる程度で、冬眠せず活動を続けます。

特に活動が活発になるのは、4月から6月ごろです。
暖かくなり湿度も上がってくるので、シロアリの好む条件になります。
コロニー(巣)にいるシロアリの数も増えるため、「羽アリ」が発生し始めます。

羽アリは、女王アリ・王アリ以外に唯一、繁殖能力を持ったシロアリです。
数が増えすぎたコロニーから離れ、新しいコロニーを作るために、数百から数千匹以上がいっせいに飛び立ちます。

湿っていて薄暗く餌が豊富な場所で、オスとメスが出会うことができれば、新しい女王アリと王アリとなり、コロニーを形成していきます。

つまり、春から梅雨にかけての時期は、シロアリの被害が拡大したり、新しいシロアリ被害が始まったりしやすいため、予防や点検が特に必要になってきます。
被害が大きくなっている場合は、羽アリが発生する可能性が高いため、見逃さないように注意しましょう。

こんな家は要注意!被害にあいやすい家の特徴

床下の空間や換気口のチェックを!

シロアリの被害にあいやすいのは、シロアリの住みやすい環境ができてしまっている家です。

・床下が低い
・床下換気口の数が少ない
・床下換気口の前に物が置いてある
・隣り合う家との距離が近い
・床下で水漏れしている
・家の近くに川や池、もしくは森や山がある
・近隣の家でシロアリ被害があった

床下に湿気がたまりやすい家や、シロアリがいる環境に近い家は、被害にあいやすいといえます。

シロアリ被害にあわないためには

シロアリの被害を防ぐには、日ごろの予防が大切です。

・床下の換気・調湿をする
・市販のシロアリ駆除剤を使用する
・シロアリ駆除業者に点検を依頼する

床下換気口を塞ぐように物を置いていると、床下の換気を阻害するのですぐにどかしましょう。
隣の家が近すぎて通気口を塞いでしまっている場合は、「調湿剤」などを使用するのがおすすめです。

市販のシロアリ駆除剤の中には、「ベイト剤」といって予防効果がある商品があります。
地面に埋め込むタイプのベイト剤を使えば、シロアリが地中から家に近づいてくるのを防ぐことができます。

こうした対策をしても、シロアリが家に住み着く可能性は捨てきれません。
そこで、1年~3年に一度の頻度で、シロアリ駆除業者に点検してもらうことで、シロアリの早期発見につなげることができます。
点検や調査だけであれば無料でしてくれる業者もあるので、まずは近くのシロアリ駆除業者に相談してみましょう。

まとめ

シロアリは、大切な家を食い荒らし、ボロボロにしてしまう害虫です。
知らないうちに住み着き、気づいた時には被害が拡大して、手が付けられない状態になってしまうことも少なくありません。

春~梅雨にかけては、シロアリの被害が拡大したり始まったりするタイミングなので、特に注意が必要です。

床下の換気や除湿が弱い家や、水辺や森が近い家はシロアリに狙われやすいです。
環境を改善したり、市販の駆除剤で予防をしたりするほか、駆除業者に依頼して点検をしてもらうことで、シロアリの防止・早期発見を心掛けましょう。

 

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
~こんな記事も読まれています~

この記事が気に入ったらシェア