厚生労働省が、給与の「デジタル払い」について、2021年度中に制度化を目指していることを知っていますか?これまで、給与は手渡し、もしくは指定の金融機関の口座への振り込みが一般的でした。「デジタル払い」が認められれば、スマートフォンの決済アプリや電子マネーを利用して給与を受け取ることができるようになります。実際に自分の給与を「デジタル払い」にしてほしいという人はどのくらいいるのでしょうか。

4割以上の人が「デジタル払い」に否定的

日本トレンドリサーチが、給与の「デジタル払い」に関する調査を実施。給与のデジタル払いについてどのように思うか聞くと、「賛成」が22.1%、「反対」が40.9%、「どちらとも言えない」が37%と、反対派が優勢でした。
年代別に見ると、30代以下の若いは「反対」の37.1%に対し「賛成」が34.3%とほぼ同率で、電子マネーなどを使用している人が多いからか、給与のデジタル払いに肯定的な人も多いことが分かります。

出典:日本トレンドリサーチ「給与に関する調査」

賛成派の意見としては

・自分は利用しようとは思わないが、給与振込先の選択肢が増えることは悪くないと思う。(30代・女性)
・自分がそれを使うかどうかは別として、いろいろな選択肢があるのは便利。(50代・女性)

など、選択肢の一つとして認めているという声や

・10年以上キャッシュレスで生活しているので、給与明細も振込も全てデジタル化してほしい。(30代・女性)
・銀行を経由せずに手数料等が不要になるし、電子決済がもっと進むと思う。(60代・男性)
・ATMを利用せずに済むから。(60代・男性)
・デジタル化が進んでいるから、あえて現金をもつ必要がない。(60代・男性)

といったキャッシュレスの時代が到来しているとする意見、

・毎月定額自動で電子マネーに変えられれば便利。 今は銀行から引き出し、電子マネーにチャージしているので手間が省ける。(40代・男性)
・いちいち銀行口座から移すことをしなくてよくて便利なので。(50代・女性)
・企業も、従業員も手間が省けていい。(70代・男性)

など、利便性に魅力を感じている人もいれば

・店舗に行くことなく全て端末上で送金や決済ができた方が感染症の予防や人件費の削減につながると思う。(30代・男性)
・コロナ禍で現金など触りたくないから。(60代・男性)

といった感染症対策を意識した回答もありました。

一方、反対派の意見としては

・システムのエラーなど何らかのリスクが想定され、安心できないから。(50代・女性)
・インフラがまだ完全に整っていないし、安全性も全く担保されていない。選択肢の一つに入れるのも反対。(50代・男性)
・安全性が確保出来るのか不安。(70代・男性)

といった安全性を不安視する声と

・家賃や公共料金など、現金での引き落としや振り込みで支払うものがあるから。(40代・女性)
・アプリ決済方法が使えない支払いがある。(40代・男性)
・いつも給料日に全額おろして、用途に分けているので。(60代・男性)
・スマホがないとできなさそうだし、取り扱いが難しそう。(70代・男性)

など、不便だと感じている人の声に二分されました。

8割近い人が「自身の給与はデジタル払いになってほしくない」

自分が受け取る給与が「デジタル払い(スマートフォンの決済アプリへの入金)」になってほしいと思うか聞くと、「なってほしいと思わない」が79.1%を占めました。

出典:日本トレンドリサーチ「給与に関する調査」

「デジタル払いになってほしい」理由を自由回答で聞いたところ

・スマートフォン決済利用が多いので、使い勝手が良いと思う。(30代・女性)
・入金の履歴などを簡単に確認できそうなので。(30代・女性)
・スマートフォンで管理できたほうが便利。(50代・女性)
・給与貰ったその日に銀行に行かずにお金が動かせる。(60代・男性)

といった利便性を評価する声が多く

・スマホを良く使うし、現金はほとんど使わないので。(20代・女性)
・デジタル決済が普及する足掛かりになるから。(40代・男性)
・遅かれ早かれ、嫌でもそうなるから。(40代・男性)

など、既にデジタル払いが当たり前になる未来を見据えた回答も目立ちました。

「デジタル払いになってほしいと思わない」理由としては

・ローンなど銀行口座引落しなので、手間がかかる事になるから。(40代・男性)
・アプリから銀行に送金依頼をしてそれをATMでおろすなんて2度手間。(50代・男性)
・スマート決済を使っていないので、面倒に感じるから。(50代・男性)

といった従来の使い方をしようとすると手間が増えるという意見や

・やり方などよく分からないし、学生だから現金の方がわかりやすいから。(10代・女性)
・いつの間にか入金され、いつの間にか使い、お金の価値について自覚しないままに、いつの間にかお金が無くなっていく、というような生活サイクルになるような気がする。(60代・男性)

など、お金を管理しづらいという声

・スマホを落としたり、置き忘れたりすることが少なくないので心配である。(70代・男性)
・アプリの障害が起きそう、受け取れなさそうだから。(40代・男性)

と、金融機関への振り込みと比べて給与を受け取る際のリスクが高いと感じている人もいました。

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大により、人と人との接触に対して敏感になった結果、若年層を中心に電子マネーの利用が進んでいます。給与の「デジタル払い」ができるようになれば、電子マネーが生活の中心となっている人にとっては、振り込まれた給与を電子マネーにチャージする手間を省けます。一方で、キャッシュレスで決済できないことに関しては、給与をデジタル払いされたところで不便に感じるでしょう。
今後、給与の「デジタル払い」がどのように普及するのか、動向を見守りましょう。

【調査概要】
「給与に関する調査」
調査対象:事前調査で給与を「受け取っている」と回答した男女1,000名
調査方法:インターネットでのアンケート
実施期間:2021年4月6日~4月7日
実施機関:株式会社NEXER

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:日本トレンドリサーチ

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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