【専門家監修】家にマッチする「砂利」の選び方、敷くことの効果とは?

庭づくりをするなら一度は検討するであろう「砂利」。庭に砂利を敷くと景観が良くなるだけでなく、雑草を防ぐ効果も期待できます。また、防犯の観点からも砂利は効果的と言われており、安心して暮らせる家づくりにも一役買ってくれるのが特徴です。ここでは、庭へ敷くのにおすすめの砂利の種類とその価格帯や、敷き方などを紹介します。

庭に砂利を敷く効果とは?

庭に砂利を敷くことで、様々な効果を得ることができます。まずは、メリットとデメリットを確認していきましょう。

メリット

砂利にも多種多様の形、サイズ、色のものがあります。つくりたい庭での目的やイメージに合わせて砂利を選ぶことで、実用性だけでなく和風や洋風、アジアンな雰囲気の庭に早変わり。ワンランク上の庭をつくりたいのであれば、チャレンジしてみるのが良いでしょう。

むき出しのままの土だと生え放題の雑草も、砂利を敷くことである程度抑えることができるでしょう。ただし、砂利の隙間から生えてくることは防げないので、完全に生えないようにするためには防草シートを先に敷くなど併用する必要があります。また、雨の日の水はねやぬかるみを防ぐので、足場の悪い土の庭に敷けば活躍してくれるでしょう。

防犯対策として使用することもできます。市販の砂利には「防犯砂利」というものがあり、見た目は普通の砂利と大きく変わりはありませんが、踏むことで石が擦れ合い、ザクザクと大きな音が鳴るのです。70dB以上の音量が出るものも多くあり、家の中にいても侵入者の存在に気付くことができます。

デメリット

デメリットには、掃除のしづらさが上げられます。特に落ち葉が目立つ秋や、雪が積もる地域では、砂利を動かさずに庭の掃除をすることが難しくなるでしょう。また、掃除や風雨によって砂利がバラバラになり土がむき出しになることで、地面とのすき間に雑草の種が飛来してくるため、適度な手入れが必要になります。

ペットを飼っているご家庭では、鋭利な砂利は控えたほうが良いでしょう。犬や猫の肉球は柔らかく傷つきやすいため、怪我から守るためにも丸石をおすすめします。

また、防犯砂利のデメリットとして、軽量なものはすぐに粉塵となってしまう点が挙げられます。重さにも注意して選ぶとよいでしょう。

おすすめ(人気)の砂利8選    

メリットとデメリットが分かったところで、砂利の選び方と人気の種類を見ていきましょう。一番の選び方は、庭の雰囲気に合わせて選ぶことです。すでに置いてあるガーデンアイテムがあればそれに合わせても良いですし、家の外観に合わせて敷くのも良いでしょう。

1.白玉砂利

砂利の中でも特に人気。白い石灰石で作られており、その名の通り白玉のようなつやがある石です。どんなテイストの庭にもマッチしやすく、シンプルで清潔感のある印象に仕上がります。ただ、土汚れや落ち葉などが目立ちやすいため、適度な手入れが必要になるでしょう。

参考価格(10kgあたり):500〜4,000円

2.白砕石

明るいグレーの角張った砂利で、濡れることで暗い色に変化します。どんなテイストの庭にも合いやすいですが、よりモダンな雰囲気を出すことができるかもしれません。

参考価格(10kgあたり):1,000〜3,000円

3.青砕石砂利

割栗石とも呼ばれている、グレーがかった青緑色の石です。シンプルで洗練された印象を与えるため、落ち着いた風合いの庭にマッチします。裏口などに重点的に敷くのも良いでしょう。

参考価格(10kgあたり):300〜3,000円

4.チョコレートロック

洋風の庭に合いそうな「チョコレートロック」は、チョコレートを砕いたような形が特徴。ナチュラルな印象なので、芝生と合わせてもおしゃれな印象になるでしょう。土とも馴染むので、砂利の汚れ目立ちが気になるという方にもおすすめです。

参考価格(10kgあたり):300〜3,000円

5.那智黒石砂利

和風の庭に合いそうな「那智黒石」は、碁石の黒石にも使われる石。乾いている時は暗いグレーですが、雨に濡れるとつややかな黒色に変化します。

参考価格(10kgあたり):1000〜3,000円

6.金華砂利

金色にも見える黄土色の石と、黒、グレーなどの石が混ざった砂利で、高級感のある印象を与えます。水に濡れることでより深みのある色に変化し、天気による庭の表情の変化も楽しめる砂利です。

参考価格(10kgあたり):1,000〜3,000円

7.ピンク玉砂利

コーラルピンクの玉砂利は、庭を明るく可愛らしい印象に仕上げてくれます。一見派手そうな見た目ですが、庭のアクセントとしても抜群。家の第一印象を良くしてくれそうな砂利です。

参考価格(10kgあたり):300〜3,000円

8.五色砂利

赤、白、緑、黒、茶など様々な色の石が混ざった砂利です。カラフルながらも落ち着いた雰囲気なので、和風の庭にもマッチするでしょう。庭に彩りがほしい場合や、表情をつけたい場合に使用するのがおすすめです。

参考価格(10kgあたり):500〜4,000円

砂利の敷き方

お気に入りの砂利は見つかりましたか 最後に、砂利の敷き方を確認しておきましょう。手間はかかりますが、基本的には特別な道具がなくても敷くことができます。

(1)砂利を敷きたい範囲を図る

まずは、砂利を敷きたい範囲を図りましょう。砂利を敷く際の厚みにもよりますが、1m2につき60〜80kgほどの砂利が必要となります。

(2) 砂利を敷く範囲を整備する

雑草を抜く、小石をどけるなどして、何もなくまっさらで平らな土の状態に整備します。その際、最後に必ず土を踏み固めるようにしておきましょう。そうすることで、砂利がしずまず、雑草が生えづらくなってきます。足で踏むのも良いですが、レンガでたたいたり、ホームセンターなどで転圧器具を購入したり、レンタルしたりするのもおすすめです。

(3) 防草シートを敷く

雑草を防ぎたい場合は、この段階で防草シートを敷きましょう。シートピンで地面と固定することで、風雨で動きづらくなります。また、壁際まで砂利を敷く場合はすき間のないように丁寧に行いましょう。複数枚のシートを使用する場合は、必ずシートが重なり合う箇所をつくりながら敷くことがポイント。より雑草を防ぐことができます。

(4)砂利を敷き、厚みを均一にする

ここまで来れば、あとは砂利を敷くだけです。気に入った砂利を端から丁寧に敷き詰めていきましょう。この際、厚みが均一になるように気をつけてください。

また、砂利は月日が経つことで均一でなくなり、土がむき出しになったり、土に沈んでしまったりします。適度に敷き直すか、雑草などの手入れをすることも計画しておきましょう。

まとめ

景観を良くするだけでなく、様々な効果も得られる砂利。ご自宅の庭をもっと素敵なものにするためにも、砂利を敷くことにぜひチャレンジしてみてくださいね。

【監修者】
プレジャーガーデン&リビング(株)代表・デザイナー 空閑利奈さん

自然と暮らしのコーディネーションを得意とし、福祉環境の観点に依るユニバーサルデザインに細心を払いながら「植物と共にあるライフスタイル」をデザインに活かすよう心がけています。

ホームページ/プレジャーガーデン&リビング株式会社

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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