新型コロナウイルスの感染拡大により外出する機会がめっきりと減ってしまいました。テレワークも増えて、家で過ごす時間が長くなり「おうち時間」にも少し飽き飽きしてきているのではないでしょうか。

そんな方におすすめしたいのが「水耕栽培」です。肥料や土をホームセンターで買ってきて、育てるスペースも用意して、といった通常の栽培とは違って、その名の通り土を使用しません。

観葉植物や花だけではなく、土や肥料の選び方によって育ちが変わる野菜も簡単に育てられるのが水耕栽培の特徴です。そのため在宅時間でもちょっとした生長の変化を楽しむことができます。

そこで今回は、土による栽培と比べた水耕栽培のメリットや、水耕栽培で失敗しない方法、初心者におすすめする野菜5選を紹介します。

水だけで育つ? 水耕栽培とは

初心者にもおすすめな水耕栽培とは?

水耕栽培とは土を使わずに、水と液体肥料を使った栽培方法です。土で野菜を育てる場合、土や石灰、肥料の組み合わせによって野菜の品質がバラつき、安定しません。それに対して水耕栽培は液体肥料を水に混ぜるだけなので、一定の品質で野菜を収穫できて、初心者にもおすすめできます。

もうひとつの特徴は生長を目で楽しめることです。土で栽培する場合、球根からの発芽や根の生長などは地中で行われるので、その生長を観察することは限定的です。しかし、水耕栽培ではこのような過程を楽しめます。また草刈りをする必要もありませんし、室内で育てる場合は害虫対策もあまり気にしなくても大丈夫です。

ペットボトルやコップ、スポンジという身近にあるものを使って始められるのもポイント。野菜の種のほか、野菜を育てるための容器や液体肥料などが用意されている水耕栽培キットも販売されているので、お手軽に始めることができます。日当たりの悪い場所や室内で育てる人に向けてLEDライトが付いているセットもありますので、居住環境に左右されにくいのも嬉しいですね。

水耕栽培には主に「流動法」と「静置法」という2種類の方法があるので、簡単に紹介します。

上手に育てるなら流動法

流動法とは、ポンプを使って、容器内の液体肥料を循環させる栽培方法で、流通用の野菜を育てている施設などでも採用されています。水と液体肥料を循環させることによって、均等に混ざりあうため、うまく育てることができます。また水は動きが無くなると雑菌が繁殖し、野菜が腐りやすくなります。流動法なら水を循環させることによって防ぐことも可能です。

しかし流動法による水耕栽培は設備の導入や維持をするコストがかかるため、家庭での気軽な栽培にはあまり向いていないといえるでしょう。自宅で本気で野菜を栽培したい!という方はぜひ流動法にチャレンジしてみてください。

手軽に育てるなら静置法

静置法とは、ポンプやその他設備を利用せずに行う栽培方法です。流動法と比べて、野菜を育てる環境の導入や維持のコストが低い点がメリットになります。大きな施設による水耕栽培と違って、ベランダや室内であまりスペースをとらずに手軽に始められる自宅での水耕栽培の場合は、この方法で十分だといえるでしょう。こまめに水を取り替えてさえいれば、きれいな環境を維持できます。

水耕栽培で失敗しないためのコツは?

上手に育てるには、ちょっとしたコツが必要です

水耕栽培は簡単とはいえ、種や苗を植えたらずっと放置しても大丈夫、というわけではありません。上手に育てるためのコツが少し必要になります。ここでは水耕栽培で失敗しないためのコツをご紹介します。

柔らかいスポンジを使用する

種から育てる場合、スポンジに液体肥料を染み込ませ、上に種を乗せて発芽まで生長させます。その際、使用するスポンジが固すぎると、根の生長が止まってしまいます。

根が十分に生長しない野菜は、栄養がほとんどないまま上に向かって伸びるため、少し伸びた時点で倒れたり、折れたりしてしまう可能性があります。

水の量や交換頻度に気を付ける

水の量は多すぎても、少なすぎてもいけません。水の量が多すぎると酸素が不足するため、腐ってしまう原因となります。それに対して水の量が少なすぎると、栄養が植物へ十分行き渡らず、まったく生長しなくなります。

一般的に、種や苗から育てる野菜は多めの水の量で、生長した野菜の根を残しておいて再度発芽させて育てる野菜は少なめの水量が好ましいです。根の全体や茎まで水を浸さないようにし、根の先端が付く程度にしましょう。野菜によっては生長過程によって必要な水の量が変化するため、注意が必要です。

また水を定期的に変える必要もあります。水が少ないほど、放置していると野菜が傷みやすくなるので、根から再度発芽させる野菜を栽培する場合は、毎日水を交換しましょう。対して、比較的大きめの容器で水耕栽培をする場合は、3日~1週間に1回程度で問題ありません。

水分と液体肥料の配分に気を付ける

土で育てる場合よりも簡単とはいえ、むやみやたらに液体肥料と水を混ぜればいいわけではありません。使用する液体肥料によって量が決められていますので、適量を守って使用しましょう。また、液体肥料の種類を変えた場合、これまでと同じ分量の液体肥料を混ぜると、野菜が枯れてしまった…というケースもあります。

それでは、水耕栽培初心者の方におすすめの野菜をご紹介します。

1.ブロッコリースプラウト

うまく育てるとブロッコリーに!?

ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーに微量に含まれる「スルフォラファン」という天然の化学成分を含む野菜で、見た目は豆苗にそっくりです。育て方が簡単で、収穫時期も早いので初心者におすすめです。水の量が多すぎると種子が腐ってしまうので、注意しましょう。ちなみにこの1本を分けて、うまく育てられるとブロッコリーになります。

2.豆苗

グングン育つ豆苗

豆苗は、ブロッコリースプラウトの栽培と難易度は変わらないものの、大きく育ち、収穫後、わき芽からもう一度収穫することもできるのが大きな特徴。生長とともに必要な水の量が増えるため、少しずつ増やしましょう。

3.リーフレタス

リーフレタスも水耕栽培に

リーフレタスは発芽率が良く、温かい季節だと種植えから約45~50日ぐらいで収穫できます。収穫するときは周囲の大きい葉から摘んで、芯の部分は残しておきましょう。そうすることで複数回収穫できます。

また色が黒かったり、茶色かったり変色した葉は定期的に間引くことで、新しい葉へ栄養が行きわたり、すくすくと生長します。

パセリ

コスパ最強のパセリ

パセリは他の野菜と比べて収穫時期が長く、1年中ずっと収穫できるためコストパフォーマンスの良い野菜です。ただし、直射日光に当てすぎると葉が固くなってしまうので、半日陰程度の場所で育てるようにしましょう。

このほか、ローズマリーやバジルなど、ハーブとして利用するタイプの野菜は病気にも強く、香りそのものに虫よけの効果もあるので、他の野菜と比べるとより簡単に育てられます。

5.ネギ

ネギの根は捨てずに育ててみよう

ネギは根を残しておいて、水に浸しておくだけでも再生栽培が可能な野菜です。したがって、ネギの余った切れ端でスタート出来ますし、スポンジやその他の道具も必要なく、容器に浸しておくと、いつの間にか生長しています。

まとめ

今回紹介した以外にも、たくさんの種類の野菜を水耕栽培で育てることができます。育てやすいから、という理由ではなく、「この野菜を自分で育てて、食べてみたい」という野菜を探して、頑張って育ててみるのもより楽しめます。市販の野菜と自分で育てた野菜の味を食べ比べてみてもおもしろいですね。

育てていく中で、自分なりのコツを発見することもあるでしょう。自宅で過ごす時間が増え、なにか生活に彩りが欲しい、自宅でできる趣味を見つけたいという方はぜひ水耕栽培を試してみてください。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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