在宅時間が長くなったことを背景に、住宅のメンテナンス市場が拡大しています。住み慣れた家を、よりキレイにして、気分良く充実した生活を楽しみたいという人が増えているのです。とはいえ、家のメンテナンスは難しい? そこで、インテリア、壁紙など、家のなか、水まわりと、キレイにしたいのに手を出しにくいところに注目。メンテナンスのプロに方法のコツを伝授してもらいました。

木製家具

無垢材のテーブル。使えば使うほど味が出てくるのが特徴

木の家具の種類

木の家具といっても、材料となる木の種類は様々です。一般的なのは、合板にウレタン樹脂による塗装が施されたもの。キズや汚れ、水に強いのが特徴です。そのため、お手入れをこまめにするというよりは、汚れたら拭くということがポイントなのです。一方、丸太から切り出した自然の状態のままの木材である無垢材を使った家具は、水染みや汚れがつきやすく、こまめなお手入れが非常に大切です。

ウレタン塗装が施された木の家具のお手入れ方法

ウレタン塗装を施した木は、素材が厚いウレタン樹脂で覆われているため、表面はプラスチックのようにツルツルしています。塗装に厚みがあるため、長年使っても自然に塗装が剥がれることはありません。水をこぼしても、木に染み込まず、はじいてくれます。

ウレタン塗装の家具のお手入れは、乾拭きがおすすめです。布巾には拘りませんが、おすすめなのはイーオクト株式会社の「ウルトラマイクロファイバーMQ・Duotex(エムキュー・デュオテックス)」など、水だけで、汚れも菌も取り除けるクロスです。ガラスなども傷がつきにくいのが特徴です。

無垢材家具のお手入れ方法

無垢材の家具は一生ものとして高級家具が多くあります。この無垢材家具をきれいに使うにはコツがあります。無垢材の家具はオイル塗装が施してあります。これは木の風合いを生かしながら、木の表面を汚れから守ることが目的です。しかし、オイル塗装は経年とともに剥がれてしまいます。そのまま放置してしまうと、木肌が露出し、水染みや汚れが木肌にじわじわ染み込んでしまうのです。

それを避けるためには、コンスタントにオイル塗布することです。購入後半年は、1~2カ月に1回塗ることが目安です。塗布する回数を重ねるたびに、コーティングが剥がれにくくなり、塗布の頻度も減り、汚れをはじきやすくなります。

うっかり汚れてしまったら、早めに処置し、汚れをしっかり落としましょう。対処方法は汚れの種類によって変わってきます。水染みは石鹸の泡で落とします。

表面の汚れを落としたら、オイルを塗布して仕上げます

ボールペンなどでつけてしまった汚れは、サンドペーパーで少しづつ削ります。こすった部分は、オイル塗装をすれば目立たなくなります。無垢材のお手入れ方法で最も大切なのは、コンスタントにオイル塗装をすることです。

壁紙の汚れや黒ずみが気になったら、自分で張り替えてみてはいかがでしょうか。今は、さまざまな種類の初心者向けの壁紙が販売されています。新しい壁紙で気分も一新、充実したおうち時間を過ごしましょう。

壁紙の種類と機能

家の中の雰囲気を大きく左右する要素の一つが壁紙です。そもそも、壁紙の役割は部屋を飾るだけではありません。種類にもよりますが、壁紙は消臭効果、防カビ効果、吸放湿効果など、家の中では欠かせない機能を担っているのです。

では、壁紙の種類にはどのようなものがあるのでしょうか。
主な壁紙は、ビニールクロス(ビニール素材の壁紙)、織物クロス(テキスタイル素材の壁紙)、紙クロス(紙素材の壁紙)の3種類です。壁紙を使わず、塗装するという方法もあります。

壁紙を張り替える時期は?

壁紙は、長年の汚れで黒ずんだり、子どもやペットによってキズつけられたり剥がされたりします。これらは見た目のダメージが大きいので、気になるようなら一部、または部屋全体の壁紙を張り替えましょう。実は、道具と壁紙さえそろえれば経験の浅い人でもでききるのです。

賃貸の場合はどうでしょうか。
多くの場合、大家さんや管理会社の許可さえもらえば、あとは大丈夫。粘着力の弱い壁紙用のノリを使えば、もともとの壁を傷めずに剥がすことが可能です(壁の素材によっては使用できない場合もあります)。

ノリつき壁紙など、さまざまな初心者向けの壁紙が販売されています。

キズついた部分だけを修正したい

インテリア用のマスキングテープがホームセンターなどで売っています。柄も豊富にそろっているので、そうしたものを利用して、アート感覚で壁に張ってもいいでしょう。もともとの壁紙にキズをつけずに剥がれるため、気分しだいでさまざまなテープで模様替えを楽しむことが可能です。

壁紙を張り替える前の注意事項

壁紙を自分で張り替えようと決心した際、どこまでの範囲を張り替えるのかをまず考えなければなりません。機能性を重視するのか、インテリア性を重視するのかでも、選ぶ壁紙が変わってきます。さらに、張り替えた後のイメージを明確に持っていないと、アズ業後に違和感が残ります。

たとえば、もともとの壁紙と同じような色を選んでしまったため、張り替え前とあまり変わらないといったことが起こります。張る面積が大きい場合、色は明るく鮮やかになります。

壁紙の色をより正確に把握したい場合は、ショールームへ行って大きな壁面を見るのがおすすめ

費用について

費用面も重要です。壁紙によって値段はさまざまなため、どれだけの長さをいくら買うのか、予算と相談しながら選ぶべきでしょう。分量は、張る面積よりも10~20%のほど多めに購入することをおすすめします(柄物はさらに少し多めに見ます)。

また、壁紙を新しくすると、照明や家具など、他のものまで新しくしたくなることがあります。特に、真っ白な壁紙を張ると、周囲のものが古ぼけて見えるものです。そのあたりのバランスも考えて壁紙を選びましょう。壁紙の値段にもよりますが、自分でやった場合と業者に依頼する場合の費用を比較すると、セルフ作業のほうが数万円は安く見積もれるでしょう。作業自体も楽しいはずです。

水まわり

水回りも劣化によるトラブルが多いところです。しかもメンテナンスは知識と技術が頼り。誤った方法では家そのものを傷めてしまいます。そこで、ポイントを簡潔にまとめました。

コーキングの打ち直し時期

洗面台と壁の境目や、浴槽とタイルの境目にシールれているのがコーキングです。コーキングは時間とともに劣化したり、換気が悪いとカビが生えたりします。劣化すると水漏れの原因になり、家を傷める要因にもなりかねません。いったんカビが生えてしまったら、それを落とすのは至難の業。見た目のダメージも大きいです。そうなってしまったら、コーキングの打ち直しをおすすめします。

コーキング部分のカビが目立つようになったら打ち直すことをおすすめ

コーキングの選び方

ホームセンターに行くと、様々な種類のコーキングがずらりと並んでいます。水回りには、「シリコーン系(脱オキシムタイプ)」を選びます。防水性にすぐれ、今は抗菌剤や防カビ剤なども入っているものもあります。また、これまではコーキングガンというアダプターを付けて使用する、300mlカートリッジタイプしかありませんでしたが、今はⅮIY用のチューブやパウチタイプが出ています。

コーキングガンとカートリッジタイプのコーキング。ⅮIYの場合は、チューブやパウチタイプが便利です

コーキングの打ち方

まずは、カッターなどで周囲が傷つかないように古いコーキング材を取り除いてください。その後、アルコールなどで、拭いて、被着面の汚れをきれいに取り除いてください。掃除した部分が乾燥したら、コーキングを打ちたい箇所の左右にマスキングテープを貼ります。

プライマーを塗る場合は、ここで先に塗っておきましょう。その上にコーキング材を打ち、ヘラでならしていきます。マスキングテープ部分にはみだしても大丈夫です。

古いコーキングを取り除き、コーキングを打ちたい箇所をきれいに掃除したら、マスキングテープを貼って養生します

注意すべき点

10分程度でコーキング材の表面は乾きます。コーキング材内部が硬化するのまでには施工した厚みにもよりますが、1〜2日かかります。それまでは水を使わないこと。また、作業する際は換気も忘れずに。

コーキング材は手についても落ちやすいですが、プライマーはなかなか落ちません。手についてしまったら、はやめにティッシュで拭きとりましょう。ヘラならし完了後に、マスキングテープはすぐに剥がしてください。

まとめ

新しい家具、新築の家は快適。しかし、時間とともに間違いなく劣化は進みます。その劣化を遅らせるのがメンテナンス。もちろん、手間はかかりますが、手を尽くせば機能や見た目の美しさを取り戻すことができます。これらが蘇る行程を目の当たりすることは意外にも楽しく、より、愛着がわいてきます。

監修
インテリアショップ「CONNECT(コネクト)」 前場さん
https://www.connect-d.com/blog/

中古物件の購入からリノベーション設計施工までを手がける「ゼロリノベ」広報担当 小野笑さん
https://www.zerorenovation.com/

シャープ化学工業株式会社 西日本営業部 西平雅則さん
https://www.sharpchem.co.jp/

 

(最終更新日:2021.04.26)
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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