新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中で感染拡大して以降、外出や通勤を自粛せざるをえず、自宅で過ごす「巣ごもり生活」が日常となりつつあります。

在宅ワークやテレワークの導入で通勤の手間が省けるのは大きな利点ですが、一方で地域によっては飲食店の営業も制限されており、一日三食の食事をすべて自炊しなければならないことにストレスを感じている方も多いでしょう。また保存期間が長い乾麺などを大量に買い込んでいる方もいるのでは?

コロナ禍の食事問題を解決する食材として、ここ最近、注目され、ニーズが高まっているのがパスタです。

今回は、巣ごもり生活中の食事におすすめのパスタについて、種類やおすすめの料理・ソースをご紹介します。

巣ごもり生活のパスタのニーズが高まった背景

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、人々の食事事情にも大きな変化が現れています。

株式会社ヴァリューズが実施した「コロナで変化した食生活と食に関する意識調査」によると、全体の3割近い人がコロナ禍以後、「手作り料理」の割合が増えたと回答。[注1]

次いで「店舗のフードテイクアウトサービス」「冷凍食品の利用」「レトルト食品」「インスタント商品」と続いており、自炊料理や惣菜など出来合いのもので食事を済ませている人が多いことが伺えます。自宅で作る料理のレパートリーはさまざまですが、男女問わず「うどん・そば・そうめん」や「パスタ・スパゲティ」など、一皿で完結する麺料理に人気が集中しているようです。

特にパスタに関しては、コロナ禍前の2019年における二人以上の世帯の支出金額は平均97.5円でしたが、コロナ禍以降の2020年では平均123円に増加しています。[注2]

特に1回目の緊急事態宣言が出された2020年4月のパスタの1世帯あたりの平均支出額は181円と前年同月比1.8倍となっており、各家庭でパスタの消費量が増えたことがわかります。パスタはソースの種類が豊富で食べ飽きないこと。料理初心者でも簡単に作れることなどから、巣ごもり生活の主食として人気を集めたようです。

[注1]株式会社ヴァリューズ「【データ】コロナで変化した食生活と食に関する意識調査」

[注2]総務省統計局「家計調査(家計収支編) 時系列データ(二人以上の世帯)」

巣ごもり生活の強い味方!ロングパスタの主な種類

ロングパスタとは、長さ25cm前後の棒状パスタのことで、麺の太さによって複数の種類にわかれています。日本でもっとも一般的なのは、スパゲッティです。市販されている主なロングパスタの種類と、おすすめの料理・ソースを6つご紹介します。

“髪の毛”が語源のカッペリーニ

太さ約0.9mm~1.1mm、断面が丸い形をした極細パスタです。数あるロングパスタの中で最も細いパスタで、イタリア語で「髪の毛」という意味を持つ「capelli」が語源です。

別名「エンジェル・ヘアー(天使の髪)」と呼ばれるほど極細のカッペリーニは、標準ゆで時間が約2分と短いため、食べたい時にさっと作れるところが魅力です。細麺なので、バジルソースやコンソメ風味のスープパスタなど、あっさりしたソースと合わせるのがおすすめです。夏はトマトやオリーブオイルを使った冷製パスタにしても美味しくいただけます。

カッペリーニよりやや太めのフェデリーニ

イタリア語で「糸」「薄い」などの意味を持つ、麺の太さが1.4~1.5mm前後のロングパスタです。標準ゆで時間は5~6分程度で、カッペリーニよりもしっかりとした歯ごたえとボリュームを味わえます。

カッペリーニ同様、あっさりした味わいのソースや冷製パスタとの相性が良く、トマトソースやオイル系のソース、あるいはフルーツを使ったソースなどを合わせるのがおすすめです。

見分けられたら達人? スパゲッティーニ

太さ約1.6mm、円形の断面をしたロングパスタです。後述する「スパゲッティ」と混同されがちですが、スパゲッティーニの方が0.2~0.4mmほど細くなっています。フェデリーニとスパゲッティーニ、スパゲッティを見極められたら素晴らしいですし、ここまで太さが細分化されていることにイタリア食文化の奥の深さを感じます。

標準ゆで時間は6~7分程度。あっさりしたオイル系ソースから、濃厚なクリーム系パスタまで、さまざまなソースと相性の良い万能パスタとして人気を集めています。

もっとも日本人になじみ深いスパゲッティ

日本ではもっとももなじみ深い、太さ約1.9mmの中太パスタです。洋食屋さんなどでよく見かける「スパゲッティ・ナポリタン」や「スパゲッティ・カルボナーラ」などのメニューには、すべてこのスパゲッティが使用されています(非常に流行したメニューなので、パスタ=スパゲッティと混同してしまうようになったとも言われています)。

細すぎず、太すぎない、ちょうどよい太さのパスタなので、さまざまな素材やソースと合わせることができます。特に白ワインベースのボンゴレや、トマトベースのペスカトーレなど、魚介類を使用したパスタ料理との相性は抜群です。

リングイネ/リングイネピッコレ

太さ約2~3mmで、断面が楕円形をしたロングパスタです。イタリア語で「小さな舌」という意味をもつ「LINGUA」が語源で、スパゲッティを平らに押しつぶしたような形をしています。

細麺のパスタに比べるとソースが絡みやすく、かつモチモチとした食感を味わえるところが特徴です。バジルを主な材料としたジェノベーゼソースや、濃厚な明太クリームソースなどと合わせて食べるのが主流です。

日本のきしめんに近い? 平打ちのフェットチーネ

幅5~8mmの平打ちパスタで、イタリア語の「FETTA(薄切り)」が語源です。幅広でソースがしっかり絡むので、クリームソースやチーズソース、ミートソースなど、こってりと濃厚なソースと合わせると特有のもちもち食感もあいまって非常に美味しくいただけます。

輸入食品店等では、ほうれん草などの野菜を練り込んだ色つきのフェットチーネを取り扱っているところもあります。

工夫が必要? ショートパスタの種類



ショートパスタとは、長さ数cm程度の短いパスタの総称です。日本では明治時代にマカロニが紹介されて以降、もっともなじみ深いショートパスタとなっています。

麺の太さや幅に違いはあるものの、基本的に棒状で統一されているロングパスタに対し、ショートパスタは種類によってさまざまな形状があります。ここでは市販されている主なショートパスタの種類とおすすめの料理・ソースをご紹介します。

様々な料理と好相性のマカロニ

日本では一般的に直径3〜5mmの円筒状のショートパスタがマカロニですが、世界中で様々な料理に使われ、その形状も実に幅広くなっています。日本でもグラタン、サラダなどが人気で、王道のソースを合わせた調理はスパッゲティと独自文化が築かれています。その分だけマカロニが万能パスタであるとも言えます。

マカロニは空洞部分があるため、クリームソースやトマトとの相性が良いですが、スープにも使用できるなどアレンジの幅がとにかく広い。レシピサイトを調べると、ここでは紹介しきれないくらいのメニューがありますので、巣ごもり需要にもぴったりの食材と言えるかもしれません。

らせん状のショートパスタ、フジッリ

らせん状をした短いパスタで、「フスィリ(フィスリ)」「エリーケ」「カールマカロニ」などいろいろな名称で呼ばれています。やや厚みがあるため、標準ゆで時間は8~9分と長めですが、早ゆでタイプの場合は3~4分でゆであがるものもあります。

らせんの部分にソースが絡みやすいので、濃厚なトマトソースや、サワークリームなどと合わせて食べるのがおすすめです。なお、フジッリを野菜やハムなどと一緒にマヨネーズやドレッシング、オイルなどと和えれば、サラダとして楽しむこともできます。

アラビアータが有名、「ペン先状」のペンネ

イタリア語で「羽根」「ペン」などの意味を持つpennaを語源とするペンネは、名前の通り、先端がペンのように尖った筒状のパスタです。「ペンネ・アラビアータ」などのメニューが日本でもよく知られています。

中でも表面に縦筋が入ったペンネは、溝の部分にソースが絡まりやすく、濃厚なソースとよく合います。たとえば、なすやトマトを具材にしたトマトソースをかけたり、こくのあるホワイトソースをかけて焼いたりする料理が人気です。

貝殻みたいなコンキリエ

コンキリエとは、イタリア語で「貝殻」の意味を持つ「conchiglia」を語源とするショートパスタです。見た目がかわいらしい貝殻の形をしており、表面に筋の入ったものは「コンキリエ リガーテ」と呼ばれています。

大きさは10mm~20mm程度ですが、大ぶりなものは「コンキリオーニ」、小ぶりなものは「コンキリエッテ」と呼んで区別されています。貝殻の中が空洞になっているため、ミートソースやクリームソースなど、まったりした濃いめのソースと合わせるのがおすすめです。

また、空洞部分にリコッタチーズを詰めたり、枝豆を入れたりして楽しめるのも、コンキリエならではの魅力です。

見た目がリボンか蝶ネクタイ。ファルファッレ

ファルファッレとは、リボンのような形をしたキュートなショートパスタです。イタリア語で「蝶」を意味する「farfalla」が名前の由来で、楕円または長方形のパスタを中心からまとめて成形されています。

他のパスタに比べて幅があり、表面がでこぼこしているため、オイルからクリーム、チーズまで、さまざまなタイプのソースが絡みやすい形状になっています。挽肉入りのボロネーゼや、ブロッコリー・ベーコンなどと合わせたクリームパスタのほか、サラダに用いられることも多いパスタです。

まとめ

新型コロナの影響で巣ごもり需要が高まっている今、手軽に作れて、味のバリエーションも豊富なパスタに注目が集まっています。「パスタ」と一言にいっても、棒状のロングパスタと、小さいショートパスタの2つがあり、さらに太さや形状によって複数の種類に分かれています。

パスタの太さや形状によって、ゆで時間や食感、ボリュームが異なるほか、相性の良いソースや料理にも違いがありますので、いろいろな種類のパスタを食べ比べて、パスタ料理を楽しんでください。

 

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