始発駅から新宿・新橋・大手町までの所要時間は路線でどれくらい違う?

朝の通勤は満員電車で、自宅から会社まで立ちっぱなし、という方も多いのではないでしょうか。特に首都圏の朝のラッシュでは、通勤だけで体力や気力を消耗してしまいます。しかし、自宅の最寄り駅を電車の始発駅にすると、ほぼ確実に座って通勤が可能です。電車で座れると、始発駅からの長めの通勤時間を読書や勉強に使い、優雅に過ごすことができます。

そんな余裕のある通勤のため、各路線の始発から都内の主要な駅につくまで、どれだけの時間がかかるのか紹介します。

今回は、通勤で利用している方が多い新宿・新橋・大手町に乗り入れている路線についてみていきましょう。

※本記事に記載の「所要時間」は、各線で運行されている列車種別(急行・快速・各停など)全体における平均の所要時間を記載しています。

新宿につくまでの所要時間

乗降客数が世界一多く、ギネス記録ともなっている新宿。乗り入れているのはJR各線(山手線、中央線、総武線、埼京線、湘南新宿ライン)京王線・京王新線、小田急小田原線、東京メトロ丸の内線、都営地下鉄新宿線と大江戸線です。

各線の始発駅と、新宿までの所要時間を見ていきましょう。

JR各線

(1)山手線

環状運転であり、上り・下りではなく内回り・外回りという表現を用いる山手線。都内の主要駅を経由しぐるぐる回っているイメージがありますが、実は始発駅が存在します。

朝4時〜8時の間に、大崎駅始発、池袋駅始発、田町駅始発の電車があります。各駅から新宿までの所要時間は下記のとおりです。

・大崎駅:約16分
・池袋駅:約9分
・田町駅:約23分

(2)埼京線

埼京線は、東京都の大崎駅から池袋、赤羽を経由して埼玉県の大宮駅までを走る路線です。大崎駅からは東京臨海高速鉄道りんかい線、羽沢横浜国大からは相鉄新横浜線に直通運転も行っています。

・川越駅:約60分
・指扇駅:約50分
・西谷駅(相鉄新横浜線):約45分
・大宮駅:約40分
・新木場駅(東京臨海鉄道りんかい線):約37分
・武蔵浦和駅:約31分

(3)湘南新宿ライン

湘南新宿ラインは埼玉県の大宮駅〜神奈川県の大船駅間を運行しています。JR高崎線、JR宇都宮線、JR東海道線と直通運転をしています。

そのため非常に広範囲を走っており、始発駅となると前橋駅や宇都宮駅、小田原駅も含まれてきます。

・大宮駅:約33分
・大船駅:約45分
・小田原駅(JR東海道線):約1時間24分
・高崎駅(JR高崎線):約1時間51分
・宇都宮駅(JR宇都宮線):約1時間53分

(4)中央線(快速)

東京駅をはじめとする都心と東京の西部を結ぶ路線である中央線は、東京駅〜高尾駅を運行しています。国分寺や立川方面に向かうことができます。また、立川からはJR青梅線、高尾駅からはJR中央本線と直通運転を行っています。

始発駅から新宿駅までの所要時間は以下の通りです。

・東京駅:約16分
・高尾駅:約53分
・青梅駅(JR青梅線):約1時間10分
・大月駅(JR中央線):約1時間36分

(5)中央・総武線

こちらは(4)で解説した中央線とは異なり、各駅停車です。三鷹駅〜御茶ノ水駅間が「中央線」、御茶ノ水駅〜千葉駅間が「総武線」の区間となっています。また、中央線快速との区別のために全線を「総武線」と呼ぶこともあるようです。また、西船橋駅、中野駅からは東京メトロ東西線と直通運転を行っています。

主な始発駅・途中始発駅からの所要時間は以下の通りです。

・三鷹駅:約24分
・幕張駅:約1時間
・千葉駅:約1時間10分

京王線・京王新線

続いては、京王線・京王新線です。「京王線」は東京から八王子を結ぶ路線として京王電鉄の中心となる本線として運行しています。新宿〜笹塚間は地下となっており、「京王新線」と呼ばれ、都営新宿線直通です。また、調布駅から橋本駅が終点となる京王相模原線に分かれています。

主要な始発・途中始発駅と新宿駅到着までかかる時間をまとめました。

・笹塚駅:約5分
・つつじが丘駅:約18分
・府中駅:約22分
・橋本駅(京王相模原線):約52分
・京王八王子駅:約58分 

小田急小田原線

小田急小田原線は新宿駅と神奈川県の小田原駅を結ぶ路線です。小田急の主要路線であり、JR常磐線、東京メトロ千代田線と直通となっている電車もあります。また、新百合ヶ丘からは小田急多摩線と直通運転を行っています。

主な始発・途中始発駅〜新宿駅にまでかかる時間はこちらです。

・成城学園前駅:約16分
・唐木田駅(小田急多摩線):約45分
・本厚木駅:約55分
・小田原駅:約1時間30分

東京メトロ丸ノ内線

丸ノ内線は、荻窪駅から東京駅を経由して池袋駅までを結んでいます。他の路線との直通運転を行わないことが特徴です。また、中野坂上からは方南町への支線があり、本線との直通運転も行っています。

・方南町駅:約15分
・荻窪駅:約17分
・池袋駅:約35分

都営地下鉄新宿線

新宿駅から京王新線との直通運転を行っています。新宿駅から神保町駅などを経由して千葉方面へと向かう路線です。また、地下鉄の中では珍しい急行運転を行っているという特徴があります。

・本八幡駅:約41分

都営地下鉄大江戸線

「の」の字を描いており、構造が複雑になっています。また大江戸線は新宿駅、新宿西口駅の2種類の駅があります。

・光が丘駅~新宿駅:約23分
・都庁前駅〜新宿駅:約1分 
・都庁前駅〜新宿西口駅:1分

新宿まで一番時間がかかる始発駅は宇都宮駅

JR湘南新宿ラインと直通運転を行うJR宇都宮線の始発駅である宇都宮駅から新宿駅間は約1時間53分です。また、小田急小田原線の始発駅である小田原駅から新宿駅までは約1時間30分かかります。長く感じてしまうかもしれませんが、始発駅からの乗車であれば座っての通勤が可能です。通勤電車の中で読書など有意義な時間を過ごすのにぴったりな時間ではないでしょうか。

新橋につくまでの所要時間

サラリーマンの聖地といわれている新橋。通勤に使用している方も多いのではないでしょうか。新橋駅に乗り入れている路線はJR各線(東海道線、京浜東北線、山手線、横須賀線)、東京メトロ銀座線、都営浅草線、ゆりかもめです。

JR各線

(1)東海道線 

先ほど紹介した湘南新宿ラインと直通運転をしている電車です。東京〜熱海間を運行しています。

始発駅〜新橋駅間でかかる時間はこちらです。

・東京駅:約2分 
・熱海駅:約1時間40分

(2)京浜東北線

こちらも埼玉県の大宮駅〜神奈川県の大船駅を結ぶJRの路線です。東京駅〜横浜駅間が京浜線、東京駅〜大宮駅間が東北線で、一体で運行しているため「京浜東北線」と呼ばれています。東京を南北に運行しており、非常に便利な路線です。

主な始発・途中始発駅〜新橋駅間までの時間は以下のようになっています。

・大宮駅:約53分
・東十条駅:約27分
・桜木町駅:約40分
・大船駅:約1時間5分

(3)山手線

環状運転をしている山手線については、新宿駅と同様、大崎駅・池袋駅・田町駅から新橋駅までの所要時間となります。

・大崎駅:約12分
・池袋駅:約28分
・田町駅:約5分

(4)横須賀線

東京駅から横浜を経由し、逗子方面を運行する路線が横須賀線です。東京〜品川間は東海道線と同じ駅を地下で運行しています。また、総武快速線と直通運転している電車も多いです。主な始発・途中始発駅〜新橋駅間までの時間は以下のようになっています。

・大船駅:約50分
・逗子駅:約1時間
・横須賀駅:約1時間15分
・久里浜駅:約1時間18分

東京メトロ銀座線

次に紹介するのは東京メトロ銀座線です。渋谷駅から銀座、上野などを経由して浅草までを運行します。別路線との直通運転は行っていませんが、主要な地域を結ぶ路線であるため非常に便利です。

・渋谷駅:約13分
・上野駅:約15分
・浅草駅:約19分 

都営地下鉄浅草線

押上駅からは京成押上線、泉岳寺駅からは京急線に直通、京成本線とも相互直通運転を行う、浅草、五反田などの都心の駅を経由する路線です。様々な観光名所をつなぐ路線としても使われています。

始発駅から新橋駅までの所要時間は以下の通りです。

・西馬込駅:約18分
・押上駅:約16分
・成田空港駅(京成本線):約1時間35分
・青砥駅(京成押上線):約26分
・浦賀駅(京急線):約1時間30分

ゆりかもめ

ゆりかもめは新橋と豊洲を結ぶ新交通システムです。お台場方面や、東京ビッグサイトに行く際に便利で、イベントがあるとかなり混雑します。始発駅は豊洲駅です。

・豊洲駅〜新橋駅:約31分

新橋まで一番時間がかかる始発駅は熱海(JR東海道線)

東海道線の熱海駅から新橋駅までは約1時間40分かかります。小田原駅〜新宿駅間よりも多くの時間が必要です。2時間近く同じ電車に乗り続けるのは少し大変かもしれませんが、通勤時間を別の作業に当てることも可能ですね。

大手町につくまでの所要時間

東京駅からも近い大手町駅はターミナル駅であり、渋谷や新宿、横浜へのアクセスも良好です。周辺は日本屈指のオフィス街で、皇居や官庁などもあります。乗り入れ路線は東京メトロ千代田線、東西線、丸ノ内線、半蔵門線、都営三田線の5つです。

東京メトロ千代田線

実は千代田線は日比谷線のバイパス路線として開通しました。代々木上原駅からは小田急小田原線に、綾瀬駅からはJR常磐線に直通しており、非常に便利な地下鉄です。

・成城学園前(小田急小田原線):約37分
・代々木上原駅:約19分
・北綾瀬駅:約25分
・我孫子駅(JR常磐線):約49分

東京メトロ東西線

中野駅と西船橋駅をつなぎ、都内を東西に運行する東西線。非常に混雑率が高い路線として有名です。中野からはJR中央線、西船橋からはJR総武線、東葉高速鉄道線と直通運転をしています。また、東西線の大手町駅とJR東京駅は非常に近いため、乗り換えにも便利です。

・中野駅:約20分
・西船橋駅:約31分
・津田沼駅(JR総武線):約45分
・東葉勝田台駅(東葉高速鉄道線):約46分

東京メトロ丸ノ内線

丸ノ内線は、荻窪駅から新宿、東京を経由して池袋までを結ぶ路線です。銀座線と同じく他の路線との直通運転を行わないことが特徴。また、中野坂上からは方南町への支線があり、本線との直通運転も行っています。

・荻窪駅:約34分
・方南町駅:約31分
・池袋駅:約15分

東京メトロ半蔵門線

半蔵門線は、東急田園都市線直通の渋谷駅から東武スカイツリーライン直通の押上駅を結んでいます。直通路線も含めると、渋谷方面の終点は中央林間、押上方面の終点は久喜や南栗橋と非常に広範囲となります。

・中央林間駅:約1時間7分
・渋谷駅:約16分
・押上駅:約14分
・南栗橋駅:約1時間20分

都営地下鉄三田線

都営地下鉄三田線は、目黒駅から日比谷、大手町などを横断して板橋方面へと向かう路線です。東急目黒線に直通しています。

・日吉駅(東急目黒線):約40分
・目黒駅:約16分
・西高島平駅:約35分

大手町まで一番時間がかかる始発駅は南栗橋駅(東京メトロ半蔵門線)

南栗橋駅から大手町駅までは約1時間20分かかることがわかりました。大手町を通っている路線は他の路線と直通運転を行っており非常に便利な路線が多いです。直通運転の場合は乗り換えなしで座ったままで通勤できます。オフィスのある駅の路線だけではなく、直通路線沿線からの通勤も検討してみましょう。

まとめ

テレワークの普及で働き方の多様化が進んでいますが、都内を中心に運行している電車は未だに人が多いのも事実です。座って通勤するだけでも仕事前の疲労が減り、オフィスでの仕事の生産性を上げられます。また、始発駅から時間がある場合は読書や映画鑑賞なども可能になり、生活が豊かになるかもしれません。始発駅からの通勤で、余裕のある朝を手に入れてみてはいかがでしょうか。

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