4月となり新たな年度を迎えました。緊急事態宣言が解除されたものの、コロナ禍の影響は依然、不透明な状況が続いています。このような状況の中での2021年4月の【フラット35】金利動向を見ていきたいと思います。

2021年4月の【フラット35】金利

今月の全期間固定金利型住宅ローン【フラット35】(買取型)の金利は融資率9割以下、返済期間21~35年、機構団信を含めて1.37%となり3月から0.02%の上昇、一方で融資比率9割以下・返済期間15~20年の金利は1.24%となり、3月から0.02%の引き下げとなりました。

ARUHI住宅ローンの実行金利一覧

建設費または購入価額(以下、物件価格)の1割~5割の頭金があれば、従来のARUHIフラット35よりさらに低金利で利用できる、ARUHIスーパーフラットの各種商品の金利は以下の通りです。

物件価格の4割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット6」(※団信込み)は1.20%。

物件価格の3割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット7」(※団信込み)は1.22%。

物件価格の2割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット8」(※団信込み)は1.24%。

物件価格の1割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHIスーパーフラット9」(※団信込み)は1.32%となっています。

さらに低金利の住宅ローンの状況は?

2020年10月以降から融資の実行が開始している以下の商品については以下の通りです。

物件価格の5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット5」(※団信込み)は1.16%。

物件価格の3.5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット6.5」(※団信込み)は1.21%。

物件価額の2.5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット7.5」(※団信込み)は1.23%。

物件価格の1.5割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHIスーパーフラット8.5」(※団信込み)は1.29%となっています。

最新の住宅ローン金利はこちら→【ARUHIフラット35】

まとめ

最後に今月の金利変動について、不動産や金融についてその業界の人に匹敵する知見をもつ、公認会計士ブロガー千日太郎さんにまとめていただきます。

機構債は横ばいなのに、上昇した2021年4月【フラット35】金利の背景

2021年4月分の機構債の表面利率は前月から横ばいとなりましたが、【フラット35】(買取型)の金利は0.02ポイントの上昇となりました。※【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組みからすると、住宅金融支援機構があえてその差の0.02ポイントの利ザヤを得ていることになります。

しかしこの背景には、2月から3月にかけて機構債の表面利率が0.36%から0.41%に0.05ポイント上がったのに対し、【フラット35】(買取型)の金利は0.02ポイントの上昇にとどまったということがあります。

仕組み通りに決定するのであれば3月の【フラット35】(買取型)金利は0.05ポイント上昇となって1.37%となるべきところ、急激に大きな金利上昇があると【フラット35】の利用者の負担が増大するため、激変緩和のためにあえて金利上昇を抑えたのです。

下表のように2月と4月の比較を行うと、機構債の表面利率は0.05ポイントの上昇となっているのに対して【フラット35】(買取型)の上昇も同じく0.05ポイントになっています。また、長期金利の上昇0.06ポイントとも概ね近似しています。

2月から3月にかけては、コロナバブルによって世界的に株価と長期金利は上昇し続けており、日本の長期金利も2月26日の終値で0.165%まで上昇していました。※【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組みによると良くも悪くも【フラット35】の金利は金融市場の長期金利をダイレクトに反映する傾向があります。

そのため、通常であれば【フラット35】(買取型)の金利もコロナバブルの長期金利同様に乱高下してもおかしくなかったのですが、2月から4月にかけてはその金利上昇ペースがなだらかに緩和されたということです。これは住宅金融支援機構が営利を目的としていない非営利団体だからこその措置です。

実体経済は最悪の状況ですが、株価はバブル経済期の歴史的な高水準で推移しています。現在のところ世界的な金利の上昇は一服していますが、今後もなんらかの要因で長期金利が急激に上昇する可能性は十分にあります。今回のことで【フラット35】は金利の上昇局面で有利な固定金利であると言えますので、金利を固定したい方には特におすすめです。

※【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組み
住宅ローンの【フラット35】(買取型)は、下図のように住宅金融支援機構が民間金融機関から債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて機構債という形で販売するという仕組みになっています。

フラット35の仕組み
フラット35の仕組み

この機構債は毎月20日前後に表面利率を発表し募集します。投資家たちは機構債を国が取り扱う安全な債券という考えで購入しますので、機構債の表面利率は国が発行する債券=10年国債の利回り(長期金利)に連動する傾向があります。

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