初めての家づくりは分からないことだらけです。しかも、土地なし注文住宅ならなおのこと。まずは土地なしの状態から注文住宅を購入するときの、全体の流れを把握しましょう。

家づくりのポイントと、それぞれの段階で必要になる費用を理解しておくと、マネー計画にも役立ちます。理想の家づくりの心強いパートナーとなる住宅会社の選び方などをまとめて紹介します。

 

土地なしから注文住宅を購入する流れ

家づくりのスタートを気持ちよく切るために大切なのは、住宅会社選びと土地探しです。

敷地条件の良し悪しを判断するのは、素人ではなかなか難しいもの。そんな時の心強い味方が、住宅会社です。

住宅会社選びに失敗すると、取り返しがつきません。慎重に選びましょう。

土地なしの状態から注文住宅を購入するまでの、全体の流れは下記の通りです。

・住宅会社選び
・土地探し
・住宅プランニング・見積もり
・契約
・着工
・引き渡し

住宅会社選びから家が完成し、引き渡しされるまで、短くても1年近くはかかります。理想のマイホームのためにも、焦りは禁物です。

 

住宅会社選び

戸建て注文住宅を建てるための住宅会社選びは、家づくり成功のカギです。

そのためにも情報収集をしっかり行うとともに、自分たちの希望をはっきりさせておくことも大切です。

絶対に譲れない条件を家族で話し合っておいてください。あいまいなままにしておくと、理想の注文住宅を建てるのが難しくなります。

選ぶポイントとして、下記の5つがあります。

・信頼性や評判
・会社の知名度や実績
・モデルハウス見学
・価格
・担当者の接客態度

気になった住宅会社やハウスメーカーがあれば、ハウジングセンターに見学に行ったり、建売物件を見に行ったりして、雰囲気や詳細を確認しましょう。

コロナ禍ということもあり、無料会議アプリ「Zoom」で対応するハウスメーカーもありますが、実際に足を運ばないと分からないこともあるので注意です。

 

土地探し

土地探しの方法は、ネットで探すのが一番手軽で便利ですが、ネット上の情報だけで決めないようにしましょう。

通勤・通学の便、駅までの距離、商店街や病院といった周辺の環境、治安などを考慮して、必ず現地へ足を運びましょう。

土地探しのチェックポイントは下記の通りです。

・周辺に何があるか
・治安はどうか
・生活の便は良いか
・騒音はないか
・最寄り駅までの距離だけでなく勾配はないか

土地の中には、「建築条件付き」土地といって、建物を施工するハウスメーカーや工務店が指定されていたり、契約・着工期限が設けられていたりする土地があります。

先に土地を売却してから、建物を建てることから、「売建住宅」と呼ばれます。

売建住宅の場合は建売住宅と異なり、土地の売買契約の後、建物の間取りや仕様などを自由に設計できるのですが、必ず決められた施工業者にお願いしなければならないことを知っておきましょう。

 

間取りのプランニング・見積もり

土地が決まったら、次は間取りのプランニングに入ります。ハウスメーカーに予算と希望を伝え、プラン設計と見積もりを出してもらった後、建物の建ぺい率や容積率、予算に従って間取り図を作成してもらいます。

プラン設計は2回目から有料になるケースも多いため、必ず確認するようにしましょう。

間取り図や見積もり金額に納得できたら、住宅ローンの申請手続きに入ります。

住宅ローンは、設計プランが具体的に決まってからでないと申し込めません。

特に、【フラット35】は、建物の広さなどに関する条件があり、それによって金利も異なります。

ハウスメーカーなどによっては提携している銀行の住宅ローンを紹介してくれることもありますが、紹介してくれる金融機関の金利が必ずしも安いわけではありません。

自分自身でしっかり比較して、自分たちに合った金融機関の住宅ローンを選ぶようにしましょう。

 

契約

住宅会社と土地が決まり、ハウスメーカーの見積もりに納得できたら、いよいよ契約です。

工事請負契約書を双方で交わし、本格的な注文住宅の着工準備に入ります。

 

着工

契約後、実際に工事がスタートします。工事が始まる前に、工事責任者と一緒に、近隣へのあいさつ回りをしておくと、工事期間中や引っ越し後の近所付き合いがスムーズになります。

新築物件の場合、着工から完成までは一般的に3ヶ月~6ヶ月ほどかかります。

 

引き渡し・引っ越し

新築住宅が完成した後、引き渡し・引っ越しとなります。「建物引き渡し確認書」に署名・押印して、鍵やそれぞれの設備の保証書、取り扱い説明書などを受け取った後、引っ越しします。

引っ越しした後はできるだけ早く、近隣へのあいさつに出かけましょう。工事中はトラックの出入りや騒音などで、迷惑をかけたかもしれません。

迷惑をお詫びする気持ちであいさつ回りを行うと、ご近所との関係が良くなります。できればちょっとした品物を持参すると、なおいいでしょう。

 

家を建てるのに必要な費用

必要な費用についてしっかりまとめましょう

家を建てるために必要な費用は、下記の4項目に分類できます。

・土地購入費用
・住宅ローン関連費用
・家の建築費用
・税金類

 

土地購入費用

土地購入時にかかる費用は下記です。

・土地代
  売買契約時:手付金として、購入価格の5%~10%
  引き渡し前:購入した土地の残代金(物件価格-手付金等-住宅ローン借入額)
・仲介手数料
  売主と買主の間に仲介会社が入る場合:宅地建物取引業法によると「(売買代金×3%+6万円)+消費税10%」が上限。契約時と引渡時に半金ずつ払うのが一般的。
・登記費用
  不動産登記(土地所有権の移転登記):固定資産税評価額×1.5%
  登記を行う司法書士の報酬:20万円~25万円程度。交通費などの諸経費もかかる
・表示登記費用:5万円程度の報酬を司法書士に支払う。
・測量費 測量図の作成:12~20万円
  地盤調査費用:本格的なボーリング調査だと20~30万円

 

住宅ローン関連費用

住宅ローンの申請時にかかる諸費用は、下記の通りです。

・耐震診断および耐震基準適合証明書
  耐震診断の費用相場は10~15万円程度。
  「耐震基準適合証明書」の発行費用は機関によって異なるが、5万円前後。
・住宅ローン事務手数料
  住宅ローンを組むときに発生する事務手数料。
  借入金額に対して一定の割合がかかるタイプ(定率型)と、
  借入金額にかかわらず一定の金額がかかるタイプ(定額型)がある。
・抵当権設定費用
  住宅ローンの借入金額×0.1%
・司法書士報酬
  交通費などの諸経費もかかる
・保証料・保証会社事務取扱手数料
  連帯保証人を立てる代わりに、保証会社による保証制度を利用するときに支払う費用。借入金額と返済期間によって異なる。
・団体信用生命保険料
  死亡・高度障害などにかかる保険料は民間の金融機関の団信は通常無料
  【フラット35】などの機構団信は有料。
・火災保険料・地震保険料
  年1万円台~。最初に一括払いで支払うことも。
  住宅ローンを組む場合は、加入が義務付けられている。

 

家の建築費用

家の建築にかかる諸費用は下記の通りです。

・設計監理料
  施工費×10%程度が目安
・建築確認の申請費用
  10~20万円が目安
・上下水道加入料
  20万程度
・司法書士報酬
  8~12万円程度
・地鎮祭・上棟式の費用
  地域によって異なります。

 

税金類

注文住宅を購入した場合にかかる税金は、下記の通りです。

印紙税
  売買契約や住宅ローン契約を結ぶときに必要で、契約書の記載金額によって異なります。

不動産取得税
  原則 土地:固定資産税評価額×4%
     建物:固定資産税評価額×4%
  軽減措置
     土地:固定資産税評価額×1/2×3%
     建物:固定資産税評価額×3%   (軽減措置は2021年3月31日まで)

登録免許税
 土地所有権移転登記:固定資産税評価額×1.5%
 建物所有権保存登記:固定資産税評価額×0.15%
 抵当権設定登記:借入金額×0.1%

 

一戸建ての建物の平均予算は? 価格帯別の家のイメージ

予算のイメージは出来ていますか?

【フラット35】利用者調査(2019年)によると、注文住宅の建築費+土地取得費の平均は土地付き注文住宅で4,257万円、注文住宅で3,454万円です。

価格帯によって、実現できる建物に違いがあるため、建物価格別にみていきましょう。

 

1,000万円の家

集約してシンプルな家にしましょう

建物価格が1,000万円で購入できる家は、極力シンプルな造りです。複雑な構造になればなるほど費用がかかるため、1階と2階の床面積を同じにして、部屋数も少なく、間取りもシンプルです。

合板や集成材を多く使ったり、水回りを1ヶ所に集めたりすると、安く抑えることができます。

1,000万円代で建てられる住宅は「ローコスト住宅」と呼ばれます。

 

2,000万円の家

こだわるポイントを絞っていきましょう

建物価格が2,000万円の家は、施工プランがちょっと難しくなります。全国平均の3,000万円台より予算が少ないため、こだわりたい場所を絞ることがポイントです。

お金をかける場所に迷ったときは、長時間家族と過ごせるリビングにするとよいでしょう。

 

3,000万円の家

住みやすい家を目指しましょう

建物価格が3,000万円で購入できる家だと、ある程度の理想は実現できます。3,000万円台の家は全国的にも一番多い価格帯です。吹き抜けのリビングや、生活動線や家事動線にこだわった水回りにすることも夢ではありません。

浴室乾燥機、ランドリールーム、エアコンなどを設置すると、家事がはかどる家になります。

 

4,000万円の家

自分のこだわりも実現できるかも

建物価格が4,000万円の家は、グレードが高い設備を導入しやすく、マイホームの夢を実現しやすい価格帯です。

4,000万円以上の予算があれば、中庭をつくったり、あえて平屋建てにしてバリアフリーの高級住宅を建てたりすることも可能です。

窓を大きく開けて、リビングの窓を大きくしたり、地下室に映画鑑賞できる部屋をつくったり、いろいろカスタマイズできるのも魅力的です。

 

家の購入に関するよくある疑問・質問

家を建てる際のよくある質問として、下記の2点があります。

・注文住宅と建売物件の費用の違い
・土地ありと土地なしの場合の手続きの違い

 

注文住宅と建売物件で費用に違いは出る?

建売物件のほうが安い費用で建てられそうなイメージがありますが、注文住宅も予算内に納めるようにすると、費用を安く調整できます。

建売物件は、仕様や間取りが全て決まっていることが多く、オプションを利用することで、ある程度希望を取り入れることが可能です。

注文住宅でも費用を安く抑えて、建売住宅と同じような費用で建てることができます。

1,000万円台で建てられるローコスト住宅を参考にするといいでしょう。

 

土地ありと土地なしの場合の手続きの違いは?

土地ありの場合は、土地の購入費用がない分安く抑えられますが、土地ありの場合でも、地盤調査など、家を建てるための調査が必要となることもあります。

また、隣地との境界があいまいな場合などは、測量図を作成し、境界線を明らかにすることもあります。

親から譲り受けた土地の場合は、相続税など別種の費用が発生します。

 

まとめ

土地がない状態から、注文住宅をつくる流れや、土地や建物を購入する際に必要な諸経費、住宅ローンを組むときの費用などを紹介しました。

家づくりの道のりは長く、いろいろな困りごとが発生するかもしれません。そんな時、力になってくれるのがハウスメーカーや工務店です。

全体の流れを頭に入れて、家族全員が喜ぶ、理想の注文住宅を手に入れましょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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