日本では、平安時代にはすでに衣替えの風習があったといわれています。季節感を大切にする日本らしい風習といえるかもしれませんが、季節ごとに洋服を入れ替えるのはなかなか面倒な作業です。さらに、季節ごとに増えてしまう衣類の収納も悩みの種になります。今回は、今注目されている「衣替えしない収納」をご紹介します。

衣替えはやっぱり面倒

衣替えの時期は、地域や家庭によっても違いはありますが、6月と10月に夏服と冬服を入れ替えるのが一般的です。学生服などの衣替えも6月と10月に設定され、2週間程度の移行期間が設けられている学校もあるようです。春夏秋冬で衣替えをする人もいます。その場合は、おおよそ春服4月、夏服6月、秋服9月、冬服10月のサイクルで服を入れ替えることになります。

おしゃれな人であれば、季節ごとの衣替えが楽しみかもしれません。しかし、多くの人にとって衣替えは面倒なもののようです。ウェブメディア「しらべぇ」の調査によると、「衣替えを毎回億劫に感じている」人は52.9%になります。男女の年代別の調査では、すべての年代で女性のほうが衣替えを億劫に感じている割合が高いことがわかります。これは、女性のほうが衣類の種類や枚数が多くなりがちなこと、小さい子どもや家族の衣類の管理を担うことが多いことなどに起因していると考えられます。

(参考)「衣替えは面倒」と感じるのは5割以上 北陸・東北地方では異なる傾向も

衣替えしない収納とは

衣替えが面倒と感じているのであれば、思い切って「衣替えしない収納」にチャレンジしてみるのも良いでしょう。衣替えしない収納とは、衣類の収納場所をすべて1ヶ所にまとめてしまう方法です。従来のように季節ごとに衣類の出し入れをする手間が省けるだけでなく、オールシーズンの衣類が1ヶ所に集約されるので、管理しやすくなります。

一人暮らしであればクローゼットやハンガーラックなどを使用して1ヶ所に収納するようにします。夫婦と子どもという家族構成であれば、夫婦と子どもでそれぞれ1つずつクローゼットかハンガーラックを使用します。大きめのウォークインクローゼットがある場合は、家族でそれぞれ収納する場所を決めてシェアするのも良いでしょう。

衣替えしない収納のメリット

衣替えしない収納には、衣替えの手間が省ける以外にもさまざまなメリットがあります。衣替えしない収納のメリットを紹介します。

手間や無駄が大幅に減る
まずは、年中行事にもなっている、衣替えという大きな作業がなくなることです。手間をかけてようやく衣替えを終えた途端に、季節が逆戻りしてしまうことは良くあります。そうなると、せっかく収納した服を再び取り出さざるを得ず、無駄骨を折ったような気持ちになってしまいます。オールシーズンの服を1ヶ所に収納すると、こうした二度手間に煩わされずに済み、天気や気温に合わせて最適な衣類を手早く選ぶことができます。

服が増えない
季節ごとに衣替えをする場合、オフシーズンの衣類は普段使用する収納場所とは別の場所に収納することになります。別の場所に収納すると、目に触れることがなくなるため、思い入れの少ない服などは持っていることを忘れてしまったり、どこにしまったかわからなくなったりしがちです。どんな服をどのくらい持っているかをきちんと把握できていないと、闇雲に服を買ってしまい、どんどん服が増えてしまいます。

衣替えしない収納は、持っているすべての服を1ヶ所に集約するので「服の見える化」が実現し、どんな服を持っているかが把握しやすくなります。そのため、似たような服や無駄な服を買わなくなるのです。

また、1ヶ所にまとめて収納するための「箱」を決めることも大事なポイントです。「箱」に収まる服しか持たないと決めてしまえば、新たに買う場合は、持っている服のどれかを処分しなければなりません。「箱」を決めてしまえば、「中身」は自然と「箱」に納まる量に保たれるようになります。

コーディネートに時間がかからない

無駄な衣類がなくなるとコーディネートが楽になる

無駄な衣類がなくなると、クローゼットはすっきりして、着たい服をすぐに取り出せるようになります。衣類だけでなく、マフラーや帽子、アクセサリー、バッグなどの小物もまとめて収納しておくと、さらに効率よく身支度ができます。たくさん服を持っていると、選択肢が増えて、コーディネートしやすいように思えるかもしれませんが、実はたくさん持っているからこそ、コーディネートが難しくなってしまうのです。あまりおしゃれに自信がない人は、アイテムをできる限り絞って、少数精鋭のラインナップにしたほうが、コーディネートがまとまりやすくなります。

服の手入れをしやすい
衣替えの際に、オフシーズンの服を衣装ケースや収納箱にぎゅうぎゅう詰めに入れてしまうと、シワや型崩れの原因になります。また、湿気取りや防虫、防カビ対策も必要です。衣替えしない収納であれば、服の量が減って手入れもしやすくなります。型崩れや、シワにもなりにくく、アイロンやスチームの手間が省けます。また、すべての服に目が届きやすくなるので傷みや汚れにも早めに気付くことができ、良い状態をキープしやすくなります。

衣替えしない収納のデメリット

さまざまなメリットがある衣替えしない収納ですが、デメリットもあります。

服が増えると収納できなくなる
衣替えしない収納のデメリットは、収納スペースが限られているので、服が増えると収納しきれなくなることです。とくに、ダウンやコートなど厚手のものが多い冬は収納しにくくなります。一人暮らしであれば、冬のアウターだけは玄関の壁などにフックをつけて掛けるなど、別の場所に仮置きする方法もあります。ただし、家族がいる場合は全員分のアウターを別の場所に収納するとなると、それなりのスペースが必要になります。

また、衣替えしない収納では、服をできるだけ少ない量に抑える必要があるため、季節を問わず長く着られる服や、着回ししやすい服を選ばざるを得なくなります。季節に合わせておしゃれを楽しみたい人や、さまざまなタイプのファッションを楽しみたい人には向かない方法です。

衣替えしない収納の手順

衣替えをしない収納は、ポイントを押さえることで、さらに使いやすく機能的な収納になります。押さえるべきポイントを紹介します。

まずは衣服の断捨離

まずは服の断捨離を

服の絶対量が減ると、クローゼットは見た目もすっきりし、収納しやすくなります。思い切って服の断捨離をしてみましょう。まずは、すべての服を出して、総量を把握します。収納場所のスペースに少し余裕が出るくらいの量まで減らすことを目標にし、残す服と処分する服とを分けていきます。

出した服は実際に着てみましょう。サイズが合わなければ処分対象です。また、サイズが合っていても、似合わないと感じたり、違和感を覚えたりする服、シーズン中に一度も袖を通さなかった服なども処分の対象です。服と併せて小物の断捨離も行うと、かなりスッキリするはずです。

収納用具を統一する

ハンガーを統一するとすっきり収納できる

ハンガーを統一することも、機能的な収納にするためのポイントです。ハンガーがバラバラだと、掛けている服の位置がずれて見た目が乱雑な印象になるだけでなく、スムーズな出し入れがしにくくなります。

収納ボックスを使う際は、スペースのサイズに合わせて、メーカーやサイズを統一すると使いやすくなります。さらに、連結できる引き出しタイプを選ぶと、中のものを取り出しやすいだけでなく、積み重ねたり、横に並べたりしてスペースを有効活用できます。ボックスは、季節やアイテムごとに分けるのもおすすめです。ボックス内の仕切りを使用するとソックスや下着など細かいものも効率よく収納できます。

よく使う服を使いやすい位置に
よく使う服を取り出しやすい位置に収納するのも、使いやすさのポイントです。使用頻度が低いものや、オフシーズンの服は奥の方に、シーズン中の服を目につきやすく出し入れしやすい手前側に配置しましょう。ダブルタイプのハンガーラックなどの場合は、季節ごとに奥と手前を入れ替えるだけで済みます。ボックスの場合も季節ごとに分けておくとボックスごと入れ替えられるので、便利です。

まとめ

衣替えは、季節の風物詩とはいえ、手間と時間がかかる面倒な作業です。衣替えをしない収納にチャレンジすると、家事負担の軽減になります。衣替えをしない収納を実践する際は、あわせて服の断捨離にもチャレンジしましょう。家事の負担と無駄な服が減って、気持ちも収納もスッキリしそうです。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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