日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を次年度も継続して受け取るためには、継続願を提出して経済状況などを説明する必要があります。継続願を提出しないと奨学生としての資格を失い、4月からの奨学金を受け取れなくなるので注意しましょう。

今回は、奨学金の継続願の提出方法のほか、経済状況や学生生活の状況、学修の状況の文章の書き方について詳しく説明します。

次年度も奨学金を希望する場合は継続願を忘れずに…

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を受け取っている学生が、次年度も継続して奨学金を受け取りたい場合、経済状況などを書いた「奨学金継続願」を提出する必要があります。

「奨学金継続願」とは、学業を続けていくために奨学金が必要かどうかを、親ではなく「借りている本人」が判断し、提出するものです。継続願は、貸与型だけでなく給付型の人も必要になるため、どちらも忘れずに手続きをしましょう。

奨学金の継続願を提出しなかった場合は、奨学金を継続する意思がないと判断されて奨学生の資格が廃止されてしまいます。奨学金が「廃止」と認定された場合は、3月で奨学金の支給が止まり、4月以降の奨学金は振り込まれないため注意が必要です。

このように、奨学金の継続願は、奨学金を引き続き受け取るために非常に重要なものとなっています。締め切りは学校によって異なりますが、毎年1月末ごろとなっていますので、忘れずに申請しましょう。

奨学金の継続を申請するには?

奨学金の継続の意思を示す「継続願」の申請では、まず申請書類を入手し、その後に必要事項をインターネット上で入力します。継続願では収入や支出の内訳、授業の出席状況など細かな情報が必要になるため、しっかりと準備してから申請することが大切です。

それでは、奨学金の継続願を申請する方法について、詳しく解説していきます。

学校から必要書類を受け取る
奨学金の継続願を提出するには、まず学校から必要書類を受け取る必要があります。毎年12月から1月ごろに、「貸与額通知書」や「入力準備用紙」など、継続願を申請するために必要な書類一式が学校で配布されます。継続願はとても重要な手続きなので、必要書類は必ずもらうようにしましょう。

大学によってはこれらの書類が自宅に郵送されることもありますが、学校の奨学金担当窓口まで自分で取りに行かなければならない場合もあります。書類の受け渡し方法が掲示されることもあるため、継続願の提出時期が近づいてきたら、奨学金関係の情報が張り出される掲示版を確認するようにしましょう。

また「貸与額通知書」などの書面の配布は行わず、日本学生支援機構のスカラネット・パーソナルにて「貸与額通知」を確認したうえで手続きを進める大学もあります。

入手方法がよくわからない場合は、奨学金窓口担当の人に確認し、確実に書類を入手するようにしてください。

奨学金の継続願はどうやって提出するの?
奨学金の継続願のために受け取る書類は「紙面」のケースが多いものの、実際の継続願の申請は書類の提出ではなく、日本学生支援機構のスカラネット・パーソナルにログインして入力・提出する仕組みになっています。

このスカラネット・パーソナルは、最初に奨学金を申し込んだときに利用した「スカラネット」とは別のシステムなので、間違えないように注意が必要です。

「スカラネット」は、最初に使うときには、奨学金を申し込んだときに学校から配布されたIDやパスワード(識別番号)を使ってログインします。

しかし、継続願の申請に利用する「スカラネット・パーソナル」では、奨学生として正式採用されたときに発行される「奨学生番号」を使って登録を行い、自分でIDやパスワードを設定します。そして、そのIDとパスワードを使ってスカラネット・パーソナルにログインして、継続願の入力と申請をすることとなります。

スカラネット・パーソナルは、登録時に設定したIDとパスワードがないとログインができないので、継続願の提出前にログインできるかを確認しておきましょう。IDやパスワードを忘れた場合は、ログインページから問い合わせを行い、再発行してもらうことができます。

入力準備用紙を作成する
継続願の申請をするときには、スカラネット・パーソナルに入力する前に、継続願「入力準備用紙」を作成しましょう。この用紙は通常、学校から配布される書類一式のなかに入っています。

継続願では、収入や学修の状況などの細かな情報を入力しなければなりませんが、スカラネット・パーソナルの入力画面は30分経過するとタイムアウトになってしまいます。入力途中であっても内容が保存されないため、30分を過ぎるとすべて最初からやり直さなければなりません。

継続願では、収支の数字や文章を入力しなければならないため、数字を調べたり考え込んだりして時間がかかってしまうことがあります。あらかじめ下書きを作成してそれを転記することで、スムーズに継続願の申請を行うことができます。

経済状況・学生生活の状況・修学状況の下書きをしよう!

継続願の申請では、親の所得や自分のアルバイトの収入、生活費などの「数字」を入力しなければなりません。そのほかにも「経済状況」「学生生活の状況」「学修の状況」をそれぞれ200文字以内で説明する欄があります。

ここでは、多くの人が悩んでしまいがちな、これらの文章を作成するポイントや例文を紹介します。

経済状況を説明する際のポイント
奨学金は親ではなく「学生本人の名義」で借りているため、継続願にある「経済状況」についての文章も、自分の視点で書く必要があります。文章を作成するときには、家族の状況や経済状況が苦しい理由、奨学金が必要な理由などを具体的に述べることがポイントです。

奨学金の継続願では学生生活における収支を入力しますので、その数字を交えながら書くと、より説得力のある文章になります。例文を提示しますので、参考にしてください。

【例文】

私の家庭では、父母の所得では学費の捻出が難しく、奨学金なしでは学業を続けることが難しい状況にあります。毎月のアルバイト収入は〇円ほどのため、年間で〇円ほどかかる学費と生活費を賄うことができません。また、弟や妹も今後受験を控えており、両親にこれ以上学費を出してもらうことが難しい状況です。このまま学業を続けるために、ぜひとも貴機構の奨学金の貸与を継続していただけるよう、お願いいたします。

学生生活の状況についてのポイント
学生生活の状況では、学業に関する内容のほか、ボランティア活動やクラブ活動、資格取得などについて記載するとよいでしょう。また、「それらの活動を通して何を学んだのか」という点を盛り込むことがポイントです。

記載できるような活動がない場合は「学業が忙しく参加できていませんが、〇〇に興味があり、今後は時間をつくって参加したいと考えています」といったように、前向きな視点で書くとよいでしょう。

【例文】

大学では、学修だけではなくクラブ活動にも積極的に取り組んでおり、どちらもしっかりと両立できるように努力しています。週〇日練習を行っていますが、早朝や通学の時間を読書や資格取得のための学習にあてて、隙間時間を有効に活用しながら勉強にも熱心に取り組んでいます。クラブ活動では目立った結果を残せていないものの、先輩とのコミュニケーションの取り方や後輩の指導方法など、社会に出てから役立つことを多く学んでいます。

学修の状況についてのポイント
学修の状況について入力するところでは、「この1年間の授業出席状況について、あてはまるものを選択してください。」という質問があります。この質問で「全部もしくはだいたい出席した」と回答する場合は、文章を記載する必要はありません。

しかし、出席状況が思わしくない場合は、そうなった理由について文章で説明する必要があります。特に、奨学金は「留年せずに学校を卒業する」ということを前提にして支給されています。そのため、単位が取得できずに留年の可能性があるような場合は、その理由を説明する必要があります。

日本学生支援機構は、学校から単位取得について情報を得ることができますので、授業の出席や単位取得が少なかった場合は、嘘をつかずに正直に書くことが大切です。

出席日数や単位取得が少なかった理由としては、病気やケガ、家庭の事情などが挙げられるでしょう。留年する可能性がある場合はその理由を説明できる部分になりますので、しっかりと書くようにしましょう。

【例文】

学修では、熱心に授業を受けていたものの、途中で周りの環境に適応することができずに体調を壊し、2週間ほど休んでしまいました。現在は体調を見ながら通学を開始できているものの、前期分の単位取得が少なくなっています。今年度は単位取得が少なくなってしまいますが、来年度はその分多めに授業を選択し、単位を多く取得する予定です。

入力準備ができたらスカラネット・パーソナルへ入力

継続願の入力準備ができたら、スカラネット・パーソナルで入力を行いましょう。奨学金の継続願を入力する手順や注意点は、以下のようになっています。

1.スカラネット・パーソナルへIDとパスワードを使ってログインする
2.奨学生番号を確認し、クリックする
3.画面上部にある「奨学金継続願提出」をクリックする
4.画面に表示された奨学生番号を確認し、クリックする
5.入力画面1~6までを、下書きを見ながら入力する
6.入力が完了したら、受付番号を控える
7.画面を印刷して控えを保存する

スカラネット・パーソナルはスマートフォンやタブレットなどのモバイルからもアクセスできます。入力できる時間帯は午前8時から午前1時までです。それ以外の時間は閲覧や確認する場合のみ利用が可能で、入力することができません。締め切り直前に入力する場合は、利用時間に気をつけましょう。

また、このスカラネット・パーソナルには重要な個人情報が多く登録されています。インターネットカフェなど、不特定多数の人が利用するパソコンの利用は、できるだけ控えるようにしてください。

奨学金継続願が提出できたか確認するには?

奨学金継続願はとても重要な申請のため、確実に提出できたかどうかを確認しておくことが大切です。継続願は書面ではなくインターネット経由で申請するため「提出できた」と思っていても、何らかのエラーが発生している場合があります。念のために、確認作業を行うようにしましょう。

奨学金継続願が提出できたかどうかを確認するには、「スカラネット・パーソナル」のトップ画面上にある「奨学金継続願提出」をクリックします。そこで表示される奨学生番号の右側に「提出済」と表示されていればOKです。

奨学金の審査の結果、継続が認められると4月以降も奨学金を継続して受け取ることができます。逆に審査に落ちてしまうと、奨学金の支給は3月で止まってしまいますので注意が必要です。

奨学金の継続願を出せば、よほどのことがない限り、ほとんどの場合が継続となります。しかし、廃止や停止、警告などの処置になる人もいますので、継続願は真剣に作成して提出するようにしましょう。

まとめ

奨学金を継続して受け取るためには、期日までに継続願を申請する必要があります。学校などで申請書類を入手して入力準備を作成し、その後スカラネット・パーソナルにログインして入力する流れとなります。

スカラネット・パーソナルの利用時間は朝8時から夜中1時までとなっているので、締め切り直前に入力する人は注意しましょう。また、スカラネット・パーソナルの入力画面は一画面ごと30分を過ぎるとやり直しになってしまうため、入力準備を見ながら時間内にすばやく入力することが大切です。

継続願の申請が認められれば、4月以降も奨学金が受け取れますので、忘れずに申請するようにしましょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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