住宅ローン減税で注目の「床面積」対象の緩和、DINKSや単身は購買意欲増?

住まいを購入するとき、住宅ローンの借り入れとともに「住宅ローン減税」を利用する人が多いでしょう。2021年度の税制改正により、住宅ローン減税の控除期間が10年から13年となる特例措置が延長され、対象となる床面積の要件が50平方メートル以上から40平方メートル以上に緩和されることになりそうです。今までは対象にならなかった人も、住宅ローン控除の恩恵を受けることができる可能性があります。

約6割の住宅購入検討者が、住宅ローン減税の税制改正を知らず

そこで「フリエ住まい総研」が、住宅購入検討者を対象として、購買意識の変化を調査。今回の税制改正案自体の認知度はどのくらいなのか聞くと、税制改正案を知っていた人は40.4%という結果に。「単身世帯」「2人世帯」「3人世帯以上」それぞれの世帯ごとに分けて回答をみても認知率の違いはほとんど見受けられず、約6割の人が税制改正を知らなかったことが分かりました。

出典:フリエ住まい総研「住宅ローン減税対象物件の『床面積要件緩和』に関する実態調査」

床面積要件緩和により、約4人に1人の購買意欲が向上

続いて、この改正案を受けて購買意欲にどのような変化があったのか、世帯規模ごとに調査結果をみていきます。まず、全体では購買意欲が上がった人が25.6%、変わらない人が73.7%、下がった人が0.6%と、およそ4人に1人が今回の税制改正により購買意欲が上がったと回答しました。少子高齢化により世帯人数が年々少なくなり、コンパクトな住宅が好まれることからも、一定の層の人々にとっては魅力的な制度改正となっているのではないでしょうか。

出典:フリエ住まい総研「住宅ローン減税対象物件の『床面積要件緩和』に関する実態調査」

続いて単身世帯は、2人世帯、3人以上の世帯を見ると、購買意欲が上がったのは単身世帯が28.2%、2人世帯が29.7%なのに対し、3人以上の世帯は21.7%とやや少ない結果に。単身だけでなく夫婦のみの2人世帯においても、40平方メートル台のコンパクト住宅の需要が見込めると考えられます。

出典:フリエ住まい総研「住宅ローン減税対象物件の『床面積要件緩和』に関する実態調査」
出典:フリエ住まい総研「住宅ローン減税対象物件の『床面積要件緩和』に関する実態調査」
出典:フリエ住まい総研「住宅ローン減税対象物件の『床面積要件緩和』に関する実態調査」

まとめ

今回の税制改正により住宅ローン減税の床面積要件が緩和されたことは、コンパクトな住まいを求める単身者や2人暮らしの住宅購入検討者にとって、嬉しいニュースと言えるでしょう。調査結果によると、税制改正についての認知度はあまり高くありません。住宅ローン減税の対象物件を購入したのに制度を利用しそびれることのないようにしてくださいね。

【調査概要】
「住宅ローン減税対象物件の『床面積要件緩和』に関する実態調査」
調査対象:20代以上で将来日本国内にある住宅の購入を検討されている人312名
調査方法:インターネット調査
実施期間:2020年12月18日~2021年1月4日
実施機関:フリエ住まい総研

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:フリエ住まい総研

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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