新型コロナウイルスの感染症拡大で、私たちの暮らしは大きく変わりました。いわゆる「ニューノーマル」という、新しい生活様式が浸透しつつあります。

リモートワークが導入された会社も多く、毎朝電車に乗って通勤するというスタイルが当たり前ではなくなった人もいます。

常に会社へ通勤する必要がなくなると、住む場所の選択肢が増えていきます。無理して家賃が高く、決して住環境が良いとはいえない都心に住むのではなく、自然の豊かな郊外でゆとりを持って暮らし、のびのびと子どもを育てるということも可能になってきます。

そんな状況のなかで、人気になっているのが地方移住やセカンドハウスの購入です。今回は、40代のご夫婦が熱海に購入した、セカンドハウスについてレポートします。

高橋康介さん(仮名:46歳) 国内メーカー勤務
梨香さん(仮名:47歳) 文筆業(フリーランス)

キャンプ好きが高じてセカンドハウス購入を考え始める

 

――高橋さんご夫妻は、2019年に熱海にセカンドハウスを購入しました。コロナ禍の前に決めていたわけですが、どのようなきっかけだったのでしょう?

梨香さん

実は、夫婦でキャンプが好きで、いろいろなところでキャンプをしてきたんです。その流れで、ログハウスなんか持てたらいいねと話していたんですね。週末を自宅とは別な所で過ごすことが多くなったので、だったら拠点となるセカンドハウスを持ったらどうだろうと考えたんです。
実際に千葉でログハウスの物件を見たりもしていました。そうやって探し始めたのが、2012年ごろです。

康介さん

最初は、よくキャンプをしていた軽井沢で探していたのですが、車がないと不便なんですよね。冬はとても寒いですし…、ちょっと考え直しました。

梨香さん

私がしていた親の介護が終わって、さらに主人が中国駐在から戻ってきたタイミングで、2019年から本格的に物件を決めにいきました。

12階建ての最上階、角部屋。間取りは3LDK。27畳のダイニングリビングは友人を大勢呼んでも十分な広さ

――熱海に注目したのは、どんな点からでしょうか?

梨香さん

東京での住まいは都心にあるのですが、そこから近いということが一番ですね。新幹線を使うと、東京駅から40分程度で熱海に着きます。週末に東京から来ることを考えると、近いというのは重要な条件です。
気候は温暖ですし、温泉もあって、とても魅力的に映りました。

康介さん

軽井沢と比べると、物件価格も安めでしたね。2,000万円台のものがありましたので、現実的になりました。

物件の条件としては、ある程度の広さ、海を見渡せる眺望、駅から徒歩で15分以内、そしてあまり坂を登らずに行き来できることといった感じですね。

物件を担当したロイヤルリゾート株式会社ラスカ熱海店の二藤亘さん

熱海はここ3〜4年で人気が上昇してきて、物件価格も高騰しています。高橋さまのようにセカンドハウスを購入される方も、本格的に移住されてくる方も多くなってきています。新幹線通勤をされている方もいらっしゃいます。

暖かく、温泉があり、海も近く…というのが、多くの方にとって決め手となっているようです。また、伊豆や箱根でゴルフやダイビングをするための拠点としても、熱海は最適だということで選ぶ方もいらっしゃいますね。

バルコニーからは熱海のビーチが一望。週末に上がる花火も特等席で見ることができる

物件の決め手は利便性と眺望

――実際に物件を決めたポイントと、そこまでの流れを教えていただけますか?

梨香さん

他にもいろいろと内見しましたが、この物件情報を見たときに「これだ!」と思いました。

駅から歩いて5分ほどで、しかも商店街のアーケードを抜けてくるので雨でも濡れにくいし、さみしい道を歩くこともないので夜でも安心です。

ハザードマップで、安全だということも確認しています。

築年数は30年ほどですが、最上階の角部屋で熱海の海を一望できます。

この眺めを見たときに「天守閣だ!」と思ってしまいました(笑)。内装は、さすがに30年前のテイストだったので、リフォームを前提に考えていました。

康介さん

2019年5月に内見して、6月には売買契約をしました。

実は、この物件にはすでに内見の予約が入っていたそうなんですが、私たちはその前に朝イチで見せてもらったんです。そこで、すぐに買うことを決めました。いい物件は動きが早いので、即決しました。
築浅の中古物件の価格はそれなりに高いので、少し古めの中古をリフォーム前提で考えてみると、選択肢が増えてきました。

梨香さん

6月に売買契約をしてから、3社ほどにリフォーム案を提案していただきました。
そのうち、ノイエピナコテークさんの案に決めて、8月に着工、12月に引き渡しとなりました。リフォーム中に雨漏りが見つかって、その対処もしていただけたのでラッキーでしたね。

和室は来客時の寝室にもなる。引き戸を開け放てばリビングとも一体感をつくれる

リフォームを担当した有限会社ノイエピナコテークの伊東ゆりか社長

高橋さまのご要望を受けて、広く、スペースを確保できるようなリフォーム案を提示させていただきました。さまざまなスタイルをご提案させていただいていますが、ここのところ、セカンドハウスの人気が高まっていますね。それまで長期のお休みには海外などにご旅行されていた方が、コロナの影響もあると思いますが、国内のリゾート地で過ごすようになってきているようです。

――具体的に、どのようなリフォームを行ったのですか?

梨香さん

床や壁、天井などの内張りはすべて変えました。部屋の間取りはあまり変えていませんが、トイレと洗面所を一緒にして、玄関付近のデッドスペースを収納にしていただきました。これはノイエさんのご提案です。東側の窓は二重にしています。線路が近いので、電車の音が気になったためです。

――資金面はどうされましたか?

康介さん

物件の代金は現金で支払いましたが、リフォーム費用は一部をローンにしました。ただ、住民票の登録のない住居のリフォームローンを取り扱っている金融機関が少なかったですね。あっても金利が高めだったりしました。
それから、この物件は温泉の大浴場があるのですが、そのため管理費がちょっと高めになっています。

ビーチまでは徒歩10分ほど。気持ちのよい浜風を受けながら散策も楽しめる

リセールバリューも考えて将来のビジョンを計画

――今はセカンドハウスをどのように利用されていますか?

梨香さん

購入当初は毎週末来ていましたが、けっこう大変だったので(笑)、今は隔週という感じですね。私はフリーランスで仕事をしているので、木曜の夜から来て週末を過ごし、火曜くらいまでいることもあります。

康介さん

私は普通のサラリーマンなのですが、リモートワークでの業務も増えてきたので、木曜の夜に来て、月曜に出社するパターンが多いですかね。

―どのようなお考えで2拠点生活をしようと思ったのですか?

梨香さん

現役のうちに、2拠点生活をしてみようと思ったんです。元気で動けるうちなら、移動もそれほど苦にならないですから。それに地方に住む夫の両親もまだ70代で健在なので、両親にもセカンドハウス的に使ってもらいたいという思いもありました。

康介さん

実は都内にある自宅は持ち家ではなく、賃貸マンションで比較的リーズナブルな価格で借りられているんです。そのため、思い切ってセカンドハウス購入に踏み切ることができました。熱海の家ではゆっくりとくつろげるので、むしろ都内の家はコンパクトにして、さらに賃料の安い部屋に引っ越すのもいいなと考えています。

リタイアしてから別荘を買って…という考え方もあると思うのですが、私たちは逆に、老後は都心部などスーパーや病院が近くにある便利な所に住みたいと思っています。
築30年のこの物件に10年住んでも、築40年ならまだまだリセールバリューがありますので、その売却した資金でその後のライフプランを考えていくことができるわけです。

梨香さん

今の熱海は本当に人気になっているらしく、先日もある不動産会社から「物件を売ってもらえませんか」と連絡がありました。10年後はどうなっているかわかりませんが、そのあたりの状況を踏まえて考えていこうと思っています。

康介さん

実は物件を見るのが趣味になってしまいまして…(笑)。今でも物件情報をチェックする生活です。

まとめ

リモートワークが認められるようになり、インターネット環境さえあればどこにいても仕事をすることができるようになってきました。「出社」という縛りがなくなったことで、理想の住環境を手に入れやすくなったともいえます。本当の意味でのワークライフバランスをとれるようになったと言い換えることもできるでしょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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