コロナ禍の2021年新成人がマイホームで「生活環境」より重視したいこと

コロナ禍において、住まいは「生活の拠点」にとどまらず、「働く場所」や「学ぶ場所」といった多様性が求められるようになりました。それにともない、若い世代は住まいやリノベーションに対して今、どのような意識を持っているのでしょうか。

賃貸に住み続けたい人の約4倍が、将来的に住宅購入を希望

リノべる株式会社が、住まいとリノベーションの意識調査を実施。2021年(令和3年)に一都三県で新成人となる人々に対し、将来的な住まいの購入意向を問うと、賃貸希望者が9.8%なのに対し、4倍を超える40.7%の人が「住宅の購入意欲がある」と回答しました。「わからない」と回答した人を除くと、66.2%の方が「いつかは購入したい」と考えていることになります。総務省発表の「平成30年 住宅・土地統計調査」によると、2018年の全国の持ち家比率は61.2%で、比較しても同等の結果となりました。

出典:リノベる株式会社「住まいとリノベーションの意識調査」

新成人の「リノベーション」認知度は一般よりも低い6割弱

住まいの選択肢として「リノベーション」の認知度を調査した結果「知っている」は57.2%でした。株式会社リクルート住まいカンパニーの2016年度「住宅購入・建築検討者」調査によると、一般的なリノベーションの認知度が96.9%と非常に高く、比較すると新成人に対するリノベーションの認知度は低い結果となりました。

出典:リノベる株式会社「住まいとリノベーションの意識調査」

リノベーションを「知っている」と回答した人に、どんなことができると思うか聞いたところ、「好みのデザインに変える」が最も多く79.3%、「キッチンやお風呂など住宅設備を新しくする」が68.4%、「好みの間取りに変える」が55.2%と、いずれも半数以上の認知を得ており、リノベーションの特徴を多くの新成人が理解していることが判明しました。
一方で、建て替えに比べて97%のCO2排出量削減が見込めるなど、環境負荷低減につながることへの理解は24.7%に留まりました。ただし、2020年6月に同社が実施した「住まいの平均取壊年数や中古住宅購入に対するイメージ調査」で20歳~60歳以上の536名に対して同様の設問を行った際は9.3%だったことを考えると、環境負荷低減を認知している人は多いと言えそうです。 

出典:リノベる株式会社「住まいとリノベーションの意識調査」

住まい選びで重視するのは「間取り」「交通利便性」「生活環境」

住まい選びで重視したいことについて質問すると、1位は「間取り(生活導線、お部屋のレイアウトなど)」で54.9%、2位が「通勤・通学の利便性」で53.3%、3位が「周辺の生活環境」で51.1%、以下「住宅設備(キッチン、お風呂、トイレなど)の機能や新しさ」が44.2%、「住まいの広さ(面積)」が43.5%でした。これは、2020年9月に同社が発表したリノベーション経験者に対する調査の結果の中で、中古不動産を購入しリノベーションを経験した人の満足度の高い項目と重なり、リノベーションにより実現性の高い項目が重視されている結果となりました。また、「自分好みに変えられること」(41%)、「できるだけコストがかからないこと」(31.5%) も上位にランクインし、新成人を迎える世代の個性重視や合理性を求める特徴が現れる結果となりました。

出典:リノベる株式会社「住まいとリノベーションの意識調査」

いつか購入したいのは「自分らしく」「気持ちをリフレッシュできる」家

最後に「いつかは住宅を購入したい」と答えた新成人に対し、将来購入した住まいでどのように感じたいかを調査しました。これは、ギリシア語で「幸福」を意味する概念「エウダイモニア」に関して、2020年9月にリノベーション経験者に対する調査を行ったものと同様の項目としました。結果としては、リノベーション経験者がリノベーションをした住まいでの暮らしで感じている項目と、新成人が重要視する項目に近い傾向がみられました。特に新成人の選んだ上位2つの「家では自分らしくいられる」(75.2%)、「家では、気分転換しやすく、気持ちをリフレッシュすることができる」(72.1%)はリノベーション経験者が実感することの中でも9割を超える項目となり、新成人が重視したい項目と重なる結果となりました。

出典:リノベる株式会社「住まいとリノベーションの意識調査」

まとめ

住まいづくりは「出来上がれば完成」ではありません。その先に続く暮らしの中でどのように感じ、暮らしていけるかが重要です。これから住宅購入を考えている人は、今回の調査結果を参考に、自身や家族が住まいに何を求めているのか考えてみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
「住まいとリノベーションの意識調査」
調査対象:2021年(令和3年)成人の日の対象となるの東京、神奈川、埼玉、千葉に住む新成人317名
調査方法:webアンケート方式
実施期間:2020年12月17日~2020年12月21日
実施機関:リノベる株式会社

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:リノベる株式会社

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