激動の2020年が終わりを迎えつつあります。今年は3月に新型コロナショックともいえる株価暴落がありましたが、各国政府や中央銀行の対応もあり、コロナ前の水準に戻ってきました。さらに、世界的にも注目された米大統領選挙が終わり、新型コロナウイルスのワクチン開発進展の報道とも相まって、米国の株価は史上最高値を更新。各国の株式市場にも好影響を与え、日本の日経平均株価も約30年ぶりの高値を記録するレベルになってきました。

日本経済の失われた30年

2020年11月30日(月)の日経平均株価の終値は、26,433円62銭でした。

朝方に付けた高値である26,834円20銭というのは、1991年4月以来となる29年7ヶ月ぶりの水準です。

筆者は、1993年4月に今はなき山一證券に入社し、自主廃業を迎える1997年11月まで働いていました(残務整理後の実際の退職日は1998年2月末)。

つまり、1991年当時は筆者も学生で、それほど株価には興味がなかったので、まったく記憶にない水準といえます。平成バブルのピークが1989年12月末の38,915円87銭ですから、平成バブルのピークから1年ちょっと経ったころ。おそらく、「バブル崩壊」という言葉はまだあまり使われていない、きっと落ち着いたらまた株価は元に戻るだろうと、楽観している人も多かったはずです。

というのも、筆者が山一証券に入社した1993年の段階でも、しばらくすれば株価は元に戻ると信じていた人が多かったからです(特に、証券マンに多かったように思います。希望的観測だったのでしょう)。

しかし、実際には平成バブルのピークから30年が経過しても、元に戻る気配はありませんでした。「失われた10年」が「失われた20年」となり、さらに「失われた30年」と呼ばれるようになりました。日本経済は、「バブル崩壊」という呪縛からなかなか抜け出せない状態にいたのです。

先行きの読み合い、強気派が多めか

ところが今回、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、政府と日銀によって経済対策が推し進められていること、かつ世界的に資金が余っている投資家が増えていることもあってか、これまでにない株価の上昇基調が始まっているとも思える状況になってきました。

参考:日経平均株価の推移(月足、1989年12月~2020年11月27日)

もちろん、今後の株価動向は誰にも正確には予測できませんが、新型ウイルス感染症について効果的なワクチンや治療薬が開発され、思ったよりも早く事態が収束に向かうなら株価は上昇するだろうと、先行きを見越した投資家が買っているのでしょう。

もともと株価は、半年から1年程度の先見性があるといわれます。

なぜなら、株式市場の参加者は将来を予想しながら売り買いをしているからです。

「あの会社、業績が良くなってきたみたいだから、株を買ってみよう」では遅いのです。
「あの会社、今は業績が悪いけど、これからは良くなりそうだから買ってみよう」くらいがちょうどよい感じです。

だとすると、今まさに約30年ぶりの株価水準に戻ってきている日経平均株価から逆に読み取れることは、新型コロナウイルスが早期に収束を迎える、もしくは、収束に向かわないまでも日本経済に与える悪影響は限定的だろうということ。そして、東京2020オリンピック・パラリンピックは1年遅れで実施できるだろうと市場は予想していると思われます。

この株式市場の見通しが大きく崩れるような事態が起きた際には、第二の新型コロナショックのような株価暴落が待っているのかもしれません。そうならないことを祈るばかりです。

2年後には日経平均4万円超えも!?

最後に、超楽観的な見方を参考までに記しておくと、1980年代に初めて日経平均株価が26,000円台をつけたのは1987年8月のことでした。その後、1年ちょっと経過した1988年12月には初めて30,000円の大台を突破します。そして、その1年後の1989年12月末に38,915円87銭という史上最高値を記録するのです。

つまり、日経平均株価が26,000円台をつけてから約2年で4万円近くまで上昇するという動きになったのが平成バブルだったわけです。今回も同じような状況になり、2年後に日経平均株価が4万円を突破するような動きになったら驚きですが、可能性はゼロではありません。あくまでも超楽観的な希望的観測としては、可能性はあるだろうということです。(当然ながら、このことを筆者が保証するわけではありません。)

いつの時代も、投資は自己責任で行う必要があります。NISAやiDeCoなど、税制優遇の受けられる制度もありますので、それらを上手に利用して、中長期的な視点で資産形成を考えるようにしましょう。

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