引っ越しでは荷物の運搬や水道光熱関連の手続き、行政関係の手続きが優先されがちです。一方、インターネットが欠かせなくなった現代においては、新生活の開始と同時に快適なネット環境の整備も必要です。

この記事では、引っ越しの際に忘れがちなインターネットの手続きについて、プロバイダーの継続や変更、ホームルーターやモバイルWi-Fiを利用する場合など、パターン別に解説します。

現在のプロバイダー・回線会社との契約内容を確認

インターネットの契約は、プロバイダーと回線会社のふたつの契約によって成り立っています。最近では、これらをセットで契約できるプランも多く、現状の契約状態を把握しないままインターネットを利用しているケースも少なくありません。

そのため、手続きには契約内容の確認が必要不可欠です。まずは、プロバイダーと回線会社の契約が個々であるのか、セットで契約しているのかを確認しましょう。セットで契約している場合はプロバイダー1社の手続きで済むケースがほとんどです。

個々で契約している場合は、それぞれの手続きが必要になります。いずれか一方の手続きが済んでも、もう一方の手続きがなされていないとその分の料金が発生し続けるため、注意しましょう。

【ケース1】引っ越し先でも「同じ」プロバイダー・回線を利用する

プロバイダーと回線会社の契約を、引っ越し先でも継続したい場合は、手続きを行う時期と引っ越し先での利用が可能であることの確認が重要です。

プロバイダー・回線会社に1ヶ月前には連絡を

引っ越し日が決まったら、その1ヶ月前までにプロバイダーおよび回線会社に連絡を入れましょう。一般的に、手続き開始から新しい住居への引き込み工事完了までには数週間のタイムラグがあります。連絡が遅れるとインターネットが使えない時期が発生する可能性もあります。

注意が必要なのは、引っ越し先が集合住宅の場合です。近年の集合住宅では、そもそも引き込み工事が必要ない建物もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。手続きにあたっては、現在の住所の最終使用日を確定する必要があります。退去日までの間で、不便のない日を最終使用日として申し出ましょう。

引っ越し先で利用可能か確認

引っ越し先が集合住宅の場合は、利用するプロバイダーや回線会社が決められていることがあります。また、引き込み工事そのものを許可していないケースもあります。その場合、自由にプロバイダーや回線会社を選択できないため、現在の契約を解約する手続きが必要です。

戸建ての場合は、プロバイダーや回線会社を自由に選択できるものの、サービス対象外のエリアでは契約の継続は難しくなります。特に山間部やこれまでの住居から遠く離れた場所への引っ越しでは、サービス対象外のエリアであるケースが少なくありません。手続きの際には、これらの可能性も考えて詳しく確認しておくことが大切です。

【ケース2】引っ越し先で「違う」プロバイダー・回線を利用する

プロバイダー・回線会社を変更する場合はいくつかの手続きが必要

引っ越しを機にプロバイダーや回線会社を変更する場合は、解約手続きが必要です。解約においては、違約金やメールアドレスの問題などがあるため、注意すべきポイントを押さえておくことが大切です。

現在のプロバイダー・回線会社との解約手続き

プロバイダーや回線会社との契約には、違約金が発生するプランが多くあります。一定期間、契約を継続することを前提として料金設定がされているプランなどがそれに該当します。このようなプランには違約金が発生しない解約期間が定められており、それ以外の時期に解約すると規定の違約金を支払わなければならないケースが少なくありません。

また、使用している機器がレンタルの場合は、定められた期間内の返却が求められます。回線の撤去工事が必要な場合は工事料金が発生する可能性もあるため、あわせて確認しましょう。

新しいプロバイダー・回線会社への連絡・契約

新しいプロバイダーや回線会社との契約は、ブランク(空白期間)をつくらないよう1ヶ月前に連絡を入れましょう。引き込み工事では立ち合いが必要になるケースもあるため、新居へ入れる日を工事日に設定する必要があります。

一般的な流れとしては、契約の申し込みを行った後に先方から工事日の希望を確認する連絡が入ります。双方の都合がつく日を工事日として設定し、引き込み工事を行った後、開通した日からインターネットが使用可能になります。

料金は開通日から日割り計算になる場合や初月無料の場合など、プロバイダーや回線会社によってさまざまです。想定外の料金が発生しないよう、契約するプランの内容をしっかりと確認しましょう。

プロバイダー提供のメールアドレスが使えなくなる

プロバイダーとの契約では独自のメールアドレスが付与されるケースが多くあります。そのメールアドレスはプロバイダーの解約と同時に使用できなくなるため、注意が必要です。特に、仕事で使用している場合は先方への連絡が必要です。対策としてGmailなどのフリーメールのアドレスを用意し、代替アドレスとして先方へ伝えておきましょう。

また、クレジットカード会社や金融機関、保険会社、各種インターネットサービスからのお知らせをプロバイダーのメールアドレスを使用して受け取っている場合は、個別にメールアドレスの変更を申し込む必要があります。

これらの作業を行わないまま、メールアドレスが使用不可となった場合、重要な連絡が届かなかったり、サービスが利用できないなど、大きな問題が発生する可能性もあります。プロバイダーの契約期間内に必ずメールアドレスの変更を済ませておきましょう。

【ケース3】Wi-Fiホームルーター、モバイルWi-Fiを利用する

設置工事がいらないWi-Fiホームルーター

Wi-FiホームルーターやモバイルWi-Fiは、設置が簡単で手続きも容易なことから利用する人が増えてきています。一方、引っ越しの際には固定回線とは異なる注意点もあります。

Wi-Fiホームルーター、モバイルWi-Fiは工事がいらない

基本的に、Wi-FiホームルーターやモバイルWi-Fiは引き込み工事をする必要がありません。プロバイダーや回線会社からデータ通信端末(ルーター)が届けられ、電源と接続して設定した時点で開通とみなされます。

使用にあたっては常にルーターが必要になるため、家の中、もしくは使用する場所にルーターを置いておく必要があります。ルーターはそれほど大きなものではありませんが、ある程度のスペースを確保しておきましょう。

引っ越し先が利用可能なエリアか確認

Wi-FiホームルーターやモバイルWi-Fiでは、利用可能エリアが限られていることがあるので確認しましょう。現状では問題なく使用できていても、引っ越し先がサービス対象外のエリアであることもあります。たとえ利用可能なエリアであっても、著しく通信速度が遅くなるケースもあります。

特に、山間部や人口が少ない地域はサービス対象外のエリアも多いため、契約の継続、新規の契約にかかわらず、引っ越し先の通信事情を確認することが大切です。

モバイルWi-Fiは通信制限がある

モバイルWi-Fiにはさまざまなプランがあり、なかには通信制限が設けられているケースがあります。「使い放題」と強調されている場合でも、一定期間内に定められた上限以上の通信を行うと通信速度が著しく遅くなることもあります。

モバイルWi-Fiの使用にあたっては、使用する時間帯と回線が混雑する時間帯がかぶらないこと、動画を流しっぱなしにするなど通信制限がかかりやすい使い方をしないこと、余裕があればこまめに現状の通信量を確認するなど、快適に使えるよう工夫しましょう。

インターネットが使えない! ブランク期間の対処法

工事の日程やルーターの到着が、必ずしも引っ越しのタイミングと一致するとは限りません。どうしてもインターネットの使用にブランクが発生することもあります。

テザリングを利用する

いざというときは手持ちのスマホでテザリング

テザリングとは、スマホや携帯電話をルーターとして使用できる機能です。日頃からこの使い方をしている人は少ないものの、新たに何かを購入する必要もなく、緊急時の対処法としては非常に有効です。

一方、すべての機種がテザリングに対応しているとは限りません。また、使用にあたっては大量のパケット通信を行うことになります。あらかじめ使用しているスマホや携帯電話の仕様と契約しているデータ通信のプランを確認しておきましょう。データ通信が従量課金の場合はテザリングはしないほうが無難です。基本的には、データ通信使い放題のプランに適している対処法だと考えましょう。

レンタルWi-Fiを利用する

ブランクの期間が明確な場合は、モバイルWi-Fiのレンタルを利用するのもひとつの方法です。利用可能エリアはあるものの、基本的には使う場所を指定する必要もなく、申し込みからルーター到着までの期間も非常に短いのが特徴です。もともとは旅行や出張などでモバイルWi-Fiが必要な人へ向けたサービスのため、コンビニで受け取ることもできます。

レンタル期間は1日からとされているケースが多く、必要日数に応じて期間を設定できます。ブランク期間も無駄なく快適にインターネットを使用したい場合に適した対処法です。

まとめ

インターネットは今や、生活に欠かせないインフラのひとつです。引っ越しの際には、電気や水道、ガスとともに手続きを済ませましょう。手続きにあたっては、回線の種類やエリア、ブランクの有無などを事前に確認し、日常生活に不便が生じないよう対処することが大切です。計画的にネット環境を整え、快適な新生活を送りましょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
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